(短編集)
森に願いを
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
森に願いをの総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2015年に出た単行本の文庫化。 北海道の「森」を舞台とした、全7話からなる短篇集だ。各話で主人公が変わるのだが、いずれも人生に追いつめられ、醜く歪んでしまったような人物ばかり。しかし、森に通うことで、人間として生き返り、ふたたび歩く力を取り戻していく。 ただ、爽やかで希望にあふれた物語かというと、そうではない。むしろ、誰もが心の内にもっている嫌な部分を見つめ直し、自分というものを客観視し、歩き方を変えていくきっかけになるような一冊だと思う。 どことなく嫌~な感じが漂うのが、いかにもこの作者らしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「綺麗なものを見て『綺麗だ』と思う」 何を当たり前のことを、と思われるかもしれない。 だがそれは、自分を幸せにするために必要なことのひとつでもある。 そして、それを感じられないほど追い詰められている人は、たぶん少なくない。 そんな人に、是非本作を読んでもらいたい。 「綺麗なものを見て綺麗だ」と思う、「美味しいものを食べて美味しい」と思う、そんな事を最近感じていないと少しでも思い当たるフシがある人に是非読んでほしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
半ばまでいまいち 作品に感情移入できないでいましたが 半ば以降、 乾ルカさんのはった網にかかったかの様に 感情を震わせながら読み終えました 『笑うなら笑うがいい。 秘密基地に憧れたころのように、 五十代が未来を夢見てなにが悪い? とりあえず、 今日のコーヒーはこんなに美味い』 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
多分、挫折した人が再生していく「いいお話」として読むべきなんだろうけど…。 どうにも挫折の主が「自負心強すぎて、自分を客観的にみる事ができない」ので、共感が薄かった。 ついでに、オチが「彼は死ぬ事によって、彼を手に入れた」みたいに感じてしまい、何というか、醸し出してるほのぼのした感じとは真逆に思えた。 個人的好みとしては、文体リズムもまだるっこしい感じでした。 あくまでも嗜好の問題です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
森や、森番のキャラが妙に現実離れしており、 この小説ってファンタジー? と何度も思ったが、最後にいくにつれちゃんとリアルだった。 「静かな感動を呼ぶ「森」のミステリー」?これのどこがミステリーなんだ? と思ったが、このコピーの本当の意味は最終章まで読めば解るようになってて、真相を知ったときには、驚いた。 まさかこのミステリー要素のなかった感動系の小説で、叙述トリックを見るとは。 森の存在が、実は街中に大きく立てられた墓であることにも驚いた。 最終章で実は少年時代の森番は一言も喋っていない。これもうまい。 友人がゲイであることなどは読めたが、その後、少年が森番になるまでのショッキングな出来事は意外性があった。 森番の異常に何かを悟ったようなキャラは、こういうところから来てるんだろうか(墓の前では普通だったけど)。 最終章以外も非常に面白かった(寧ろ最終章が一番、イマイチだった)。 ルカの書くバカ女は本当に異常なほど頭が悪くて、笑ってしまうし、 リストラされた中年男性の話は泣ける。 そして実はどのエピソードにも最終章への伏線が張ってある。これもなかなか巧妙で上手い。 様々な人物のエピソードを盛り込んでおり、堅実な良作だった。 最後まで読むとどの話も、ファンタジーどころか、実にリアルで怖いくらい。 そういえば森の維持や存在についての詳しい言及が、無かったな。 誰にも詳細を知られず、街に、人がほとんど訪れない、巨大な森が存在するということはあるんだろうか。 まあそこだけは、ファンタジーだった。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 7件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|