■スポンサードリンク
ハケンアニメ!
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ハケンアニメ!の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全108件 101~108 6/6ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
辻村深月さんは前に読んだことのある3冊ほどが、偶然なのか、どれも著者の故郷を舞台にしたらしき、じとっと暗い感じの作品だったので、これは全然違っていて、驚きました。文章そのものもこれまで読んだものとは違うシャープな印象で、王子なんて名前のイケメンのカリスマアニメ監督が出てきたりと、冒頭からワクワクして読みました。アニメをいろいろ見ていると、どうしても裏側の世界が気になってくるもので、そういう世界にリアルに触れられたような感覚があって、物語世界にのめり込めました。お仕事小説と分類されるものはいくつか読みましたが、私のなかではこれが一番興味が持てて、おもしろかったかも。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初は派遣社員のアニメ?とか思いましたが、全然違いました(笑)アニメ制作の裏方を支える人達のお話でした。製作会社、プロデューサー、監督、原画絵師、声優などなど、あまり知られていない業界の裏側からみたアニメ制作について読みやすいフィクションとして描かれていて、読んでいてとても勉強になりました。アニメ業界を目指す学生さんとか読んでみると面白いと思います。普通に読み物としても楽しめましたw | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
舞台設定をアニメ界にするというマーケティングバリバリの小説。 ターゲットを狙いすまして当たりを狙いに行く商魂 辻村深月恐るべし・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アニメ業界が舞台と聞いて、ちょっと引き気味だったんだけど、姪に奨められて読みはじめたら、ホントに一気読み。「いい仕事」を成し遂げるために、日夜頑張る主人公たちの奮闘ぶりに思わず引き込まれてしまうこと請け合いです。きちんと取材をしてかいているから臨場感もたっぷり。辻村さんの作品の中で一番胸躍る作品でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この話は、 『イケメンアニメ監督と美人プロデューサー』 『地味な女アニメ監督と外ヅラのいいやり手プロデューサー』 『オタクアニメータ女子と熱血公務員』 を四つの章で描いたアニメ業界を舞台にしたお話。 予想以上に面白くて、分厚いですが一気に読んでしまいました。 ananで連載しているのは知っていたけれど、CLAMPの挿絵とチラッと目に入った「声優」の文字ーー。 すぐさま、オタクっぽい話なのだと察知してその手のものをテーマにした作品はあまり好みではないので、雑誌は買っていてもこの作品は全く読んでいませんでした。 しかし、本屋さんの新刊で発見し、あの連載が本になってる!と何だか気になり購入。 イケメンアニメ監督とモデルのように美人なプロデューサーのお話から始まるのですが、アニメ業界の裏側…というよりももっとライトなお話。 著者が後書きに「私の願望も含まれている〜」と書いてあって、それがリアルだときっと過酷すぎる“アニメ業界”という舞台を華やかに魅せてくれています。 少し少女漫画っぽい雰囲気があって、きゅんとしたり、共感したり。 特に最後の『オタクアニメーター女子と熱血公務員』のお話は色々ジワリときました。 自分もオタクで、アニメやゲームが好きですが、このオタク女子の考え方や捻くれたものの見方に激しく共感。 そして反省…。 キャラクターの中で、彼女が一番成長していて、その姿がすごく素敵で清々しい。 ちょっとでも「自分と似てるかも」と思った人なら、きっとたくさんのギクッとする言葉があると思います。 全体的にテンポが良くて、退屈しませんでした。 ただ、これよくananで連載していたなと思いました(笑) 本の帯には「やる気みなぎるお仕事小説」とあるのですが、うーん、なんと言うか、これを読んで「仕事頑張ろう!」とは思えなかった。 それを期待して購入したのもあったのですが、アニメ業界の方ならそうなるのかもしれないけれど、多くのそうではない読者がそういう気持ちになるとは思えませんでした。 何より、登場人物が全員すでに仕事でそれなりの地位に就いていて、成功者なところがモヤッとしました。 苦労した時期が書かれていないので、地味でダメダメっぽいキャラも、世間的には雲の上の人というのが、キャラとのズレを感じました。 あと少なくともananを愛読するような女性は共感できないと思う。 それにしては“オタク”感が強すぎる作品です。 もちろん、アニメ業界を舞台にしながら、オタク度を低めに描写するよう意識しているのは伝わります。けれど 近来のアイドル声優事情や、プラモデルなど、ほんとに全くアニメなどに興味の無い方には分からなさそうだなと思いました。 あとは、何よりオタク女子の気持ちに共感できないのではと感じました。 随分オタクな話を連載していたのだなと。anan、なにがあった(笑) 一番勿体無いのが毎週の連載に一枚載っていたCLAMPの挿絵が全くないこと。 表紙と、扉絵だけで後はなし。 さすがに毎週分は無理だとしても、少しは入れて欲しかった…。 キャラクターがアニメっぽい分、絵を見たくなりました。 それとタイトル「ハケンアニメ!」は まんま「覇権アニメ!」の方が迫力があって良かった気がします。 キャラクターはこういう人いる〜っていうのと、これはいないよ(笑)っていうリアルとアニメのバランスが良いです。 アニメ監督の王子はアニメキャラすぎてちょっと引いてしまったけど、けれどラストの有科とのやり取りにはときめいた! やっぱりこういう俺様ドエスキャラって嫌でも心を掴まれてしまう(笑) 続きも読みたいと思える作品でした!面白かった! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公となるのは、アニメ業界に関わる3人の女性たちである。 有科香屋子(ありしなかやこ)は、王子監督のアニメ『運命戦線リデルライト』のプロデューサーを務める女性だ。王子監督の作品『光のヨスガ』のファンで、それがきっかけでアニメに係る仕事をするようになったのだ。しかし、王子が失踪してしまい、右往左往することとなる。 2人めは、アニメ監督の斉藤瞳という女性で、王子監督の「リデルライト」と同時期に放映される『サウンドバック 奏の石』を作っている。彼女は人間づきあいが上手くなく、関係者とギクシャクしてしまう。 3人目は、注目されているアニメ原画スタジオ『ファインガーデン』で働いていて、神原画と呼ばれている、並澤和奈(なみさわかずな)だ。彼女の働くスタジオは新潟県選永市(架空?)にあり、『サバク』の聖地巡礼となっていく。彼女にとって、縁もゆかりもない地域でどんな行事があり、どんな人が住んでいるかに興味は全くなかったが、突然に聖地巡礼のための企画に参加することになる。 彼女ら三人の物語は別々のものだが、時間軸が重なる部分があり、各々が物語に干渉している。ただ、バラバラなんだけど、物語全体が一つにつながっている。時間軸はほとんど過去→未来であって、3人それぞれが、各時間を受け持っているようになっている。そのため、非常に読みやすい構成になっている。 アニメという特殊な題材を持ってきているので、アニメに対する社会から無理解だったり、ファンの反応や聖地巡礼という文化的な特殊性など、他の業種にはない部分も描かれる。しかし、本筋にあるのは、やはり仕事をする人そのものである。 どんな仕事でも、「いい仕事がしたい」、「どうすればいい仕事をしたって言えるのだろうか」という悩みがあると思う。それをアニメ作品を作る人々の様々な視点を取り入れることで、別に関係者でもないはずなんだが、より身近に感じることが出来る。そして、普遍的テーマ=「仕事」を、理解しやすい形になっているのだろうと思える。とてもいい作品だ。 ※ちなみに、この小説に出てくる、王子監督は、幾原邦彦監督がモデルと思われる。最後にスペシャルサンクスがあるので。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すばらしくおもしろかったです。 帯の煽り文句にもある「お仕事小説」に必要なすべてを備えている感じ。 同ジャンルの他作品に比べて突出しているな、と感じた部分は・・・・・・自分が作者の辻村氏と年代が近いからか「ぞくっとした」みたいな、アニメに対する直観的な感動の描写に共感できたところでしょうか。 辻村氏の従来のファンなら当然なのかもしれませんが。 実は『冷たい校舎の時は止まる』『ぼくのメジャースプーン』しか読んだことがありません。2作を読み終えて「他の作品も」と手を伸ばしたところ『凍りのくじら』『オーダーメイド殺人倶楽部』に当たり、どちらも途中で読むのをやめてしまった経験があります。 というのも、作中で登場する「とある実在する作品・作者」をモチーフとして扱いすぎだな、と感じたから。 「そういうことはしたらいけない!」 とは絶対言いませんが、京極夏彦作品にも通じる「過去の作品をとりあげることで読者の共感・好奇心を誘う」手法に反発を抱くタイプの読者を切り捨てる作風なんだな、と思っていました。 なので、当然この作品にも辻村氏の思い入れのある「実在するアニメ」が小道具として用いられるのだろうと思っていたのですが・・・・・、 そういうことはありません! 作中作は綿密な取材の上に練られた、独自のモチーフとして機能していると感じました。 『バクマン。』に登場するジャンプ作品のように、略称などを用意したり、複数のクリエイターによる行事のやり取りが描かれていたり、アニメ業界にかかわる多方面にアピールしたクールな作りです。 ・・・・・・ちょっと変則的な読み方をしても楽しいかな? 作中世界は、現行社会をそのまま描写しているわけではなく、なんとなく、現在のアニメ潮流の主流に、もう一本異次元的な流れがあるような気がしました。たぶん、ちがうかもしれませんが、90年代の夕方4時5時6時台、あるいはゴールデンタイムに放映していた、再放送や特撮を含む膨大な作品群『ライジンオー』や『赤ずきんちゃちゃ』とか『ポワトリン』とか、もちろん『エヴァ』のような「夕方枠」を待望しているオタク層が、根強く生き残っているような・・・・・・・そんな空気。 ・敏腕女性アニメプロデューサー ・新進気鋭の女性アニメ監督 ・地方在住の「神」作画評判のある女性アニメーター の三人を狂言回しに展開していくお仕事小説。 三人ともすでに評価が高くとも「個人の天才クリエイター」というわけではない部分を骨子に、クリアしていかなければならない問題の卑近さが浮き彫りになっていきます。 「アニメーターになりたいな!」 とちょっとでも思えたので(もうなれませんが)、直観的に名作だな、と感じました。 そしてたぶん、どこまでもオタクに優しい作りこみ。 以下は、個人的な話なので読み飛ばしていただきたい。 作中で唯一「天才」監督肌の王子監督はわかりやすすぎますが・・・・・・、 こう、瞳監督と声優陣を「某女子高生バンドアニメ」の女性監督と声優陣と妄想してもいいし、逆に「ロボットアニメを撮る女性監督」ってとこでキャラ読みしてギャップにもだえてもいいし、香屋子Pの苦労をル・グインと駿監督を引き合わせた時の鈴木Pとダブらせてもいいし、『サバク』は『サンバク』って呼ばれるだろうなあ、とか・・・・・・、 本当に個人的にオトクな作品でした。 映像化するならアニメとドラマ、両方やってほしいな。 「お仕事小説」は物語的に宿命的な欠陥を抱えていて、作者が「まったく畑違いの業界を取材して書いた」場合、必然としてあんまり貶めるようなことを書けない、というのがあると思います。宿命的にハッピーエンドが待っているような。 しかし、前述した良点が(とくに作中で流れている夕方枠アニメへの愛のようなマジックリアリスムのようなものが)これまでの職業モノにない効果を生んでいるのではないでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
章毎に主人公が変わります。 1章はアニメプロデューサーの女性、2章は監督の女性、3章はアニメーターの女性です。 それぞれの視点・立場で書かれているので、各章共通の登場人物がガラッと変わります。 各章の時間軸が同じなので、再読すると、ライバル同士の攻防など、より面白みが増します。 流行の聖地巡礼が取り上げられていて、苦労の様子が垣間見えます。 私の住んでいる市もアニメ化されたマンガの舞台で地味に聖地イベントをやっていたので、裏側はこんな感じだったのかな?と身近に感じながら読めました。 そこそこアニメが好きという方や、これからアニメ業界に入りたいという人向けかなと思いました。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!