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豆の上で眠る
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豆の上で眠るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.98pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全47件 1~20 1/3ページ
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私のイメージですと、湊かなえさん、というとイヤミスです。映画化もされた『告白』、あれが非常に印象的でした。 そして、今回読んだ本作『豆の上で眠る』、こちらも同じイヤミス系の路線かと思います。 ・・・ 帯を見れば大まかな筋は見当がつくかもしれません。 『お姉ちゃん、あなたは本物なの?』ときます。 主人公結衣子のお姉さん万佑子は二歳違いの仲良い姉妹。結衣子が小学校一年の夏休みのある日、姉の万佑子は忽然と消えてしまうのです。そして数年後、降ってわいたかのように戻ってくる。しかし結衣子からしたらどうしても姉本人とは思えない。 そして結衣子が大学生として地元を離れ、夏休みに帰省して地元に戻ってくる。ああ、姉が消えたのもこんな夏の日だった、と過去を回想しつつ物語はスタートします。 ・・・ 物語の展開は、イヤミス的雰囲気に満たされているように感じます。 もう何か起きる、何か起きる、ってわかっている。予定調和的でもあるのですのが、その「何か」がどう起きるのか? むず痒さを楽しみながら読める作品です。 キチンと姉はいなくなり、キチンと姉は戻ってきて、そして妹の感じる違和感はほかの家族も感じており・・・。 最後の展開は、ふむ。いわく言い難いのですが、まあ読んでのお楽しみでしょうか笑 ・・・ もう一つ。 湊さんの作品といえば、つとに母―娘の関係の困難さ・ねじれを描写することが多いと言われます。本作でも結衣子の母春花の鬼気迫る様子が印象的です。 万佑子の失踪、そして警察が頼りにならない。そこで母本人が失踪場所や関連しそうなところに張り込む。幼児向けのお菓子などを購入する「あやしい」人を、娘の結衣子に調べさせる(「うちの猫がそちらのお宅に入っちゃったようなのですがいませんか」と聞かせる)。 一番近い家族である母親に嘘をつかれる気持ちはいかばかりかと思います。「猫があそこの家ににげちゃったのよ」と言って探させること。そして本当は「犯人」として怪しいから見てきてほしいこと。二重の嘘を重ねられ、子どももその嘘に感づいているのだから、悲しい話です。 あんな母親いるのかよって思いもしますが、ギリギリいてもおかしくない気もするんです。失った子を取り戻そうと必死になり、今いる子の気持ちを考えないって。 ・・・ ということで、イヤミス本家のエンタメ小説でした。 ミステリー好き、イヤミス好き、母娘関係のねじれた関係が気になる方、等々にはおすすめできるストーリーかと思います。 | ||||
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前半はまるで予想も出来ず、その雲を掴むようなわからなさに惹き込まれました。ただ、中盤に差し掛かる頃結末が見え、どうかそんなベタな着地ではありませんよう、最後に一捻りしてくれ、ここまで引っ張ってくれたんだから最後は気持ち良く鮮やかに騙してくれ、と思いながら読み進めましたが…願い虚しく終焉。 それでも…設定や構成を越えてやはり最後まで一気に読み切らせてしまうその惹きつけてやまなさがこの作家の筆力。 豆の上に眠る…書き手として本物かと…。 | ||||
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冒頭の描写である程度予想がつくものの、物語の真相に紗が掛かったような状態で読み進めなければなりません。まさに読者は豆の上で眠らされたようなもどかしい状態で、真相にたどり着きたくて先へ先へと読みたくなる仕掛けは湊かなえさんならではだと思います。 ただ、なぜ結衣子に早々に真相を話さなかったのか納得できる理由が見当たらず、イヤミスとは違うどんよりとした読後感がありました。また、万佑子捜索に献身的に協力してくれた池上さんを後に結衣子が悪し様に思う一文があるせいで、単に結衣子の性格が悪いだけのように思えてしまいました。現在の母親についても、病に倒れたまま姿を現さないのは肩透かしでした。最後の問いかけは思うところがあったので、あと少し手を掛けて仕上げていただきたい作品でした。 | ||||
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湊さんの作品にしては珍しく、読み終わった後のスッキリ感がなく、結果的にどういうこと?という感想でした。 | ||||
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タイトルは秀逸で、姉妹が好んで読んでいた、あまり知られていないグリム童話と言う形で、主人公である妹が、失踪していて帰って来た姉に感じる違和感をよく表現している。それも含めて、妙に居心地の悪さを感じさせるストーリー展開。ラストが気になって、読まされるのは、ベストセラー作家の筆力だろうか。 解説であったように、非常に技巧的なのも、この作者らしく、始め姉妹が失踪前と、帰って来て何年も後の時間が、交互の書かれているのに気付かず、読んでいて混乱した。又、あえて分かるように伏線を置き、それが回収されるのを、期待させる書き方も、この作者らしい。 こんな書き方をされては、ミステリ好きなら、結末を予想せずにはいられまい。私もある結末を予想したが、全然違っていた。だから言うのではないが、この結末は強引過ぎて、あまりに不自然な点が大き過ぎるのではなかろうか。「策士、策に溺れる」と言う言葉を作者には贈りたい。 | ||||
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母親が必死で探す姿が悲しく、それによって孤立していく結衣子が切ない。 真相がわかっても万祐子を求め続けた結衣子の孤独な日々が戻らない事の空虚感が胸が痛む。真相にスッキリしたものは感じずモヤモヤと気持ちを引きずられるが、 不穏なモヤモヤを残すのが湊かなえである、とも言える。 | ||||
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登場人物にリアリティがあり、描写も鮮明でぐいぐいと物語に引き込まれていく。母親の異常な執着などは読んでいてゾクっとするほど。 終始一貫して主人公が感じている違和感や、ハルカを見かけた辺りから何となく結末がわかりそうでわからないモヤモヤもタイトルを彷彿とさせる。 ただ「告白」同様ラストが… 日本の警察舐めんなよというか、力技過ぎるというか、、笑 大して歌詞は良くないけど、メロディと声がいい歌を聴いた感じです。 | ||||
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小学校一年生の時、結衣子の二歳上の姉・万佑子が失踪した。スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、そして変質者の噂。必死に捜す結衣子たちの前に、二年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきた。喜ぶ家族の中で、しかし自分だけが、大学生になった今も微かな違和感を抱き続けている。 | ||||
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行方不明になった小三の少女。二年後、発見された彼女に、2歳年下の妹は違和感を持ち続ける。 果たして姉は、ホンモノなのか。空白の二年に何が?長じて、姉失踪事件を反すうする妹についに真実が!ってお話しなのだが、途中までの盛り上がりが、失速してしまう。 さすがに、これはないでしょう。 真相については、なるほどとなるのだが、小二の子供はそんない無邪気ではない。ここがしっくりこないと、フワフワしてしまうのだ。タイトルの寓意もぐぐっと刺さってこないし。 ただ、娘の思う母の執念はイヤミスであった。 | ||||
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一緒に暮らしていれば家族なのか、愛があれば家族なのか、家族ってなんなのか、、、、。 小学一年生の結衣子ちゃんの葛藤が可哀想すぎて、”筆者は何が言いたいの?”と途中で読むのを挫折しそうでした。最後まで読むと、救われるような、救われないような、、、でも、納得しました。 | ||||
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小学校3年生の姉が、誘拐された。 いっさい消息が知れなかったが2年後、近所の神社でひとりでいる ところを発見され、事件は解決したかに見えたのだが、二つ違いの 妹にはぬぐえない違和感があった…。 家族とはいったい、何なのか? ともに暮らし、成長してゆく中で形成される一体感、によって 結ばれる生活の単位? それとも、単に血族の単位なのか? 何を言わなくても分かってくれる、分かってあげられる存在で ありたいとは思っても、なかなかそうはゆかない現実社会にあって、 本書で描かれる家族は、実はなかなか良い家族ではないかと思った。 しかし、このレヴューは著者の意図とは違うだろうな。 | ||||
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ネタバレがあります 気になって止まらない!!という勢いでいっきに読み切りましたが、ん〜、ちょっと微妙な……子供も家族もとても可哀想です。弘恵の独りよがりに、ほんものって?とか家族のかたちとは?という疑問をなげかけられてもそこに考えが至らない。弘恵のした行動は姉(なみこ)思いでしょうか?私には到底そうは思えません。姉に対する裏切りに感じます。奈美子は確かに心身ともによわっている状況でしたが、子を授かり出産し母となりました。母親はしたたかです。強くなります。看護師をしていた弘恵は母親たちのしたたかさをもっと推し量るべきでした。自分の考えや行動が浅はかな事だと気づくはずです。自分の人生を奈美子を守るために捧げてきた弘恵は困難が多すぎて、奈美子の中の強さすら信じることも出来なくなるくらい精神が病んでいたのはとおもいました。 弘恵の身勝手に振り回された家族が本当に可哀想です。 | ||||
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ネタバレ感想 ほんもの、真実とはなにか。 人によってそれは違うと、作者は伝えたかったのではないか。 そうだと信じてたことが、あるとき違うことと知る。 そのとき、自分だけがはめられていた、間違っていたといった後悔の念を抱く。 ほんものの人でしか気づくことができない豆。 何かがあるといった感受性がなければやっていけない。人は皆、豆の上で眠っているのである。 その豆はなんなのか。 はっきりと自分をもっているからこそ理解できる違和感。 それを探し求めているだけで素晴らしいし、賞賛に値する。 王子にも認められる。 | ||||
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謎が謎を呼ぶ展開で先がとても気になる。 物語は、主人公が姉と会った直後に、子供の頃に姉が神隠しにあった回想が始まるので、「どういう事なんだろう?」と思わされる。 回想も家族の混乱や周囲の反応などがリアルに描かれていて、引き込まれる。 ただ、種明かしとなる最後の数ページががっかりな代物だった。 引っ張った割には特に驚くような内容ではなく、ほとんど読み飛ばしてしまったぐらいだ。 帰って来た姉が本物かどうか?と言うのはこの作品の核となる謎なのに、これでは拍子抜けだと思う。 | ||||
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小説を読みたくなり、湊かなえさんのネームバリューで購入。 中盤までは自分なりに推測したり新たな事実が判明したりをくり返して楽しく読めました。 後半、集中して読めない環境にあったこともありますが、なんだか尻すぼみな終わり方だったと感じます。 ハッピーエンドを期待してしまっていたので、問題提起で終わったことで裏切られたような・・・ ちょうど新しい布団が届いた日で、まさに豆の上で眠るような違和感を感じながら床に就きました。 | ||||
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結衣子には2歳違いの姉がいた。毎日本を読んでくれる優しい姉だったが小学校3年の時にいなくなってしまった。2年後戻ってきた姉は別人ではないかと結衣子は疑うが父母は、本物だという。DNA鑑定結果も証明された。しかし、彼女は布団のしたにおかれた小さな1粒の豆が背中にあたるような違和感を払しょくできない。やがて真実があきらかにされたとき、彼女は家族全てにそして、かかわったすべての人たちに裏切られたと感じる。「本物ってなんですか」という彼女の悲痛な叫びが哀しい。ひとの心とは、そして自分が人に抱いている気持ちとは。考えさせられる。 | ||||
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ストーリーは面白かったですが、主人公以外の人物の感情や選択する行動に違和感がありすぎて、最後はんん?となりました。 フィクションって、事象は突拍子もなくても、そこで動かされる登場人物の感情は丁寧に生々しく描かれるからこそ没入できるものだと思います。 その面で積もり積もった違和感が、最後に主人公の「ほんものとは何だ」とかいう叫びで投げ出されてしまっているので、いやいやこっちこそ聞きたいよ、という感想です。 でも、ストーリー自体は面白いし、感情移入できない分、読後に残る余韻もないので、飛行機に乗るときの軽い暇つぶしとかにはちょうどいいかな、と思います。 | ||||
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リバースに続き、本作品を読了。姉が誘拐され、二年後に無事に解放されるという奇妙な事件を、刑事ではなく家族で探し続け、悩み続け、それに95パーセント費やし、最後に衝撃の結末が待ってていたのには、驚き。ただし、なんで顔が似てることに気づかないんだっけ?とか、逆になんで顔が似てるんだっけ?というのが若干不自然には感じました。 | ||||
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新津きよみ路線かな。不幸な事件があるが惨殺なシーンはなく救いがない話ではない。戻って来た姉をめぐって家族其れ其れが思いを巡らせ、疑う、フェイントかける、信じる、試す、しかけるなどなど。そしてそれぞれの告白。葛藤。問いかけ。ふーんそうかと言う感じで。週刊誌連載用の尺の取り方かな。「告白」が衝撃だった分、それに比べるとふーんという感じ。「告白」はひゃあ---と一気読み。これはふーんだから結局なあにという読み進め、食いつき感は雲泥の差。ごめん、好みによるかもしれないけど「告白」級の作品、また待ってます。 | ||||
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切実感というか、例えば角田光代さんの「八日目の蝉」ような胸に迫るものが弱い。 湊さんといえばやはり切れのある、胸に差し迫る内容がが期待される。何か描き切れないというか、これで終わりなの?という読後感である。 それぞれの章の終わりは引っ張るような終わりだが、次の章がその引っ張りに付いていけないように思う。 ラストの言葉を考えさせるには、各登場人物が肉薄するような深みが欲しかった。 | ||||
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