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県庁おもてなし課



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【この小説が収録されている参考書籍】
県庁おもてなし課
県庁おもてなし課 (角川文庫)

県庁おもてなし課の評価: 3.74/5点 レビュー 136件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.74pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全136件 121~136 7/7ページ
No.16:
(5pt)

「気づき」させられる本

もともとモデルがあったとはいえこんなにリアルに行政「お役所仕事」の批判して、
「大丈夫」なのかなぁと「心配に」なるぐらい現実的っぽく、ハラハラしながら読みました。

観光振興がテーマでしたが
どんな業種の仕事でも、共通しているものがあると考えさせられるものが
ありました。無い物ねだりよりもあるものをどのように「武器」として活用して
いくかということをとても考えさせられました。

たくさんの方に読んでいただき「気づき」をして頂けたら、
地方が元気になり、会社や個人が元気になり、日本も元気になる・・・
具体化ハウツウ本のような、そんな本です。 おすすめします!!
県庁おもてなし課 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:県庁おもてなし課 (角川文庫)より
4041007844
No.15:
(2pt)

□■ネタばれあります■□

面白いところもためになるなと思ったところもぐっときたところもあったけど、佐和さんの行動を割と周囲がスルーしているのが引っ掛かりました。
あの年齢で客商売もしているのに、過去の因縁があるとはいえ、直接それにかかわったわけでもない相手に水かけるわひっぱたくわとやりたい放題。
訪ねてきたのが怖そうな顔の年配の相手でも同じように対応するのかな、と思ったら親の威を借りて若い男の子相手に八つ当たりしているだけにしか思えませんでした。
県庁に怒鳴り込むくだりもヒステリックで、それでどうにかなると思っているのなら精神的に未熟だとしか思えないし、ただ言いたいだけだとしたらそれもどうかと。
苦労知らずなわけでもないはずなのに、この短気さというか感情的な行動はちょっと納得しかねました。

後半やたら作中キャラが『かわいい』連呼しているのもなんだか読んでいて食傷気味になりました。
最近発行された有川さんの本はどれもわたしには理解できない漫才の世界のようで、自分に酔っている気がします(キケンとかシアター!とかストーリー・セラーとか特に)。
以前の本の方がもっと作者の意図を露骨には感じさせていなくて、小説らしかった。
『笑うところ』『感動するところ』信号がところどころでともっているようで、それがあからさますぎてそれを感じるたびにどこかさめてしまいます。
いいレビューが多いので少数派の意見かとは思いますが。
県庁おもてなし課 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:県庁おもてなし課 (角川文庫)より
4041007844
No.14:
(5pt)

地方行政に携わる者への有川さんからの応援歌や…

有川さん、あなたは吉門さんですかっ!

高知県の観光振興を目的に作られた「おもてなし課」。
柔軟で斬新なアイデアをと期待されて、最初に思いついたのは観光特使に高知県の施設割引の入った名刺を配布してもらうことだった。
ところが、観光特使を依頼した一人の作家から微妙な返信が入る。
「企画の趣旨が今ひとつ理解しづらいので電話でご説明を伺えますか?」

高知県を舞台にしつつ、実は地方行政、観光行政のポテンシャルとそれを巧く使えていない現状を、行政が作るパンフレットのようにつまらない形ではなく有川浩さんらしい形で表現した小説。
有川浩さんの背中がむずがゆくなるほどのラブコメテイストは抑えめで、帯にかかれた「ふるさとに恋する観光小説!」というのが正にぴったりという感じ。
「何もない」地方都市への応援であり、仕事が巧くいっていない人への応援であり、この小説を読む人への応援である本当に素敵な小説だと思います。

私自身が某地方自治体の行政職員なもので(観光行政には携わっていませんが……)、ちょっと偏った感想も書いてみます。
高知県庁の「おもてなし課」という行政組織のグダグダ感や、なぜ行政職員がそうなっちゃうのかということも、単に批判したり道化として使うのではなく、事情を分かった上で表現してあって、(一行政職員の私としては)本当に楽しく読み終えることができました。
小説内でクーポン券に有効期限を設けることになってしまう過程だとか、「高知県公式ガイドブック」がおもてなし課の思いとは違ったものになってしまう過程だとかには実際の仕事上で思い当たることがありまくりで、読みながら正直苦笑いしてしまいました。
しかしまぁ、「図書館戦争」「シアター!」でも分かるのですが、有川さんは小説の題材を本当に良く取材されているなぁというのを改めて感じました。

私自身は、これは有川さんからそれぞれの地方でグダグダな状態をなんとかしようとして奮闘している行政職員への応援歌やと勝手に理解しましたよ。
頑張って、掛水のように「格好良くなって」しまいたいと思います。
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4041007844
No.13:
(5pt)

地方公務員必読!!

わたしもイチ地方公務員ですが、有川さんが描く「県庁スタイル」にだいぶ耳が痛かったです。
そうか、民間感覚ってこういうことか…。
行政の中の若い世代って、入った当初は「これ、おかしくない?」って確かに思ってたはずだけど、
数年が過ぎると、その感覚がすっかり失われている気がします。
新しいことを始めることに極端に敏感な公務員社会。
企画が動き出しても、縦割りを攻略して本当に始まるのはかなーーり先。
でも、中で動いている人は気にしてないんですよね。
それが当たり前だから。
ということに、気づかされる作品です。
もちろん、小説としてのクオリティが高く、有川作品として十分楽しめます。
ぜひ、高知に行きたくなってしまう。大成功でしょ、これ!!
有川さんが好きな人、そうじゃなくても公務員の人、必読です。
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No.12:
(5pt)

地域活性化の必要事項満載

私自身、地域の活性化の一環としての「まちづくり」の活動に参画しているので、大変興味深く読みました。

行政サイドの問題点はここに書かれている通りで、民間からすると考えられない様な「壁」があちらこちらに存在します。
最近になってようやく行政サイドもいろいろな取り組みをするようになってきました。
しかし、それもまだ試行錯誤の段階と言ったところで、民間の目からすると今頃感は否めません。
それでも、一歩づつ前進していることだけは、認めるべきでしょう。

この物語は、こうした牛歩の如き「官」の生ぬるさを、「民」の側から痛烈に批判する形になっているのですが、そうした「民と官」の感覚の違いに、二つの恋物語を巧みに組み合わせ、登場人物たちの成長物語としても読める、面白い作品になっています。

ただ、そうした物語の「読ませる」巧みさもありますが、それ以上に、「まちづくり」(=地域の活性化)は、如何に持っている素材(自然や伝統)を生かすことであり、そうした活動が住民全員に支えられなければならないというメッセージ性に強く打たれました。
この当然のことでありながら、忘れてしまいがちな視点を改めて認識しただけでも、この本を読んだ意味があったと思います。
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No.11:
(5pt)

光あれ。

地方には、光がある。――物語が元気にする、町、人、恋。ふるさとに恋する観光小説!

というわけで、高知県に実在する「おもてなし課」を舞台にした小説です。いつも通りの、有川さんの心地よい物語でした。
「地方にないものはたくさんあるけれども、光はある」というキャッチコピーは作中にも出てきますが、その「光」を作り出せるのは人間なんだ、という気持ちになりました。
大自然を売りにする高知を描写するのだから、もっと読んでうっとりするような描写をしてもいいと思うんです。それこそ、写真のフィルターを通したような。けれども、それをしない。清遠が案内してくれた高知の自然を、読者である私たちは掛水や明神の眼を通して見るんです。それによって、見てみたくなるというよりは、体感してみたくなります。そういった見せ方はうまいなぁ、と思います。
そして同時に、やっぱり人間が主役だなぁ、と。体感って、そこにいる人間が主役だと思うんです。町も、人も、恋も、その主役はやっぱり人間ですよね。自然を生かすのも人間だし、おもてなしするのも人間。
清遠の提案も、「パンダ誘致」っていうこの街をどうするか、という提案だったじゃないですか。そして、おもてなし課が最初に考えていたのも、この街をどうするかっていうことだったんですよね。それでも、様々なことを体験していって、私たちがなにをするかっていうところにいきついたんです。パンダでも大自然でもなくて、おもてなししてくれるのはやっぱり人間なんだなぁと思いました。きれいな終わり方でとてもよかったです。
そしてまぁ、物語としてはきれいに終わらせるけど、登場人物個人としてはいろいろと伸びしろを残したり、高知の魅力だけでなくそれとなくダメなところについても触れていたりと、バランス感覚に優れたいつもの、有川さんの作品でした。

そうそう、作中の吉門は、作家という職業も含めて、まんま有川さんだったわけですが、ああいうおせっかいな有川さんが好きです。そして、そんな出来事をまるまる小説の題材にしてしまう、めんどくさが(ry、じゃなくてダイナミックな有川さんも好きですね。
基本的に、日常にあった出来事をフィクションにするのがすごくうまい人なので、これからもどんどん、有川さんの日常におもしろいこと有川さんがおもしろいと思えるようなことがおきますように願っています。そうすればきっと、自然とおもしろい作品が世に出されることでしょう。
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4041007844
No.10:
(2pt)

女を釣るべし

『小説に見せかけた啓蒙書』があふれかえる昨今、これは『啓蒙書に見せかけた小説』という実に珍しいものである。
大ベストセラーとなった「もしドラ」のように、この本もまた順調な売り上げを得ている。
その理由は本の中に書いてあった。「女を釣ればうまくいく」まさにそのとおりの効果が出ているのだろう。

登場人物たちは決して女性を不快にするようなことを言わないしやらない。
そしてそれこそが男の価値の全てであるかのようなファンタジー世界を描いたのが、この本である。
江戸時代に醜い男だけが死ぬウィルスが蔓延した、などという突拍子も無い世界観を持ち出すまでもなく、現代日本に近い世界で違和感なくそれをやってのけるのだからすごい。有川浩という作家の腕が遺憾なく発揮されている。
また、対象読者を広く見ているため、平易な思考と言葉、そして分かりやすい文を心がけてあるのも売りの一つだ。
たとえば、登場人物が何歳であろうとも「男の子」「女の子」と呼ばわるよう地の文も台詞も統一されているため、対象年齢の下限を広めにとっていることもうかがえる。

まさにこれこそが「女性を釣る」という行為なのだろう。作者の有言実行さには舌を巻くばかりだ。

それは上に挙げたものに留まらない。

男同士の友情もまた、この小説の大きな要素だ。
敏腕かつ口の悪い小説家が、県庁勤務のエリートに世の中の道理を教えてやると、それに感動したエリートが「この方に全てを教えてもらうべきだ」と言い出し、恋に仕事に大張り切りする場面など、見ていて微笑ましい。
しかしその微笑ましい彼がラスト付近では小説家のことを「可愛い」と考えるところなど、その成長振りと、ある方面での男同士の熱い友情がクライマックス。
これが女性に受けないはずがない。

最後に、これからビジネス書も読んでみよう、と思った方はウォーレン・バフェットの本などはどうであろうか。
参考までにその内容の一部を引用しておく。

「ある人が「靴のボタン」というごく狭い市場を席巻した。すると、その人はあらゆる物事について一家言持つようになり、よく知らない物事についても専門家を気取るようになってしまった」

新聞やラジオなどで聞き覚えのある人もいるだろう。
ビジネス書には人生で使える言葉もたくさんある。この本を機会に他の分野についても興味を持ってみてはいかがだろうか。
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4041007844
No.9:
(5pt)

そうだ!!「お客様目線は大事だそ〜」

ぐわ〜って、きた!さすが「有川浩」さんだ。
お役所仕事に限らず、企業の中でも下っ端から見ればこうした方がいいのにとか「お客様目線はこうなのに」って、思うところが多々ある。
「売りつける」んじゃなく「買いたいもの」を作れよ〜!
でも、下っ端の意見はなかなか上には吸い上げられない。
「お役所体質」とぶつかる主人公・掛水や『パンダ誘致論』の清遠を身近に感じた。

この作品ってある種の《ガイドブック》だと思う。
お役所関係・観光関係はもとより、各企業の改革バイブルとしてもアドバイザー的な存在として十分役に立つ!!(はずだ〜!)
ただの楽しい小説。ではなく、いろんな企業のトップの人、もしくは企画部長などにぜひ読んでもらいたい。きっと目からウロコの部分はあるはす。
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No.8:
(1pt)

有川浩とは

まず、最初に有川さん大好きです。
ただ、どれもそんなに深い話ではないので単行本になるまで買わない派でした。
だから、ハードカバーだけの作品は今まで未読です。
にも関わらず、色々な作品を読む内に気付いたら今作「県庁おもてなし課」はハードカバーで買ってしまってました・・・

さて、有川さんの作風ですが奇をてらったプロットと独特の暖かい文章勝負で、キャラクターの描写は非常に弱いと思っています。
かき分けが全作品で5人くらいしか出来ていなくて、どの作品読んでもその5人を転用している感じです。丁度キムタクが何役やってもキムタクにしか見えない様に。

じゃあ何故、こんなにはまるのか?
それはやはり、ご本人も言われている通り、浅いからこそ「こういう展開になってほしい」「こういう人であってほしい」と言うのを外さないからだと思います。(逆に、だから人物描写が浅いのは必然かもしれません)

奇をてらったプロット、今回は実在のおもてなし課がモデルではありますが、実話を元にここまでのレベルの小説に仕立て上げる企画力と「パンダ誘致論」とそれにまつわる清遠一家の物語をそこに挿入するセンスがまさに有川節です。

まさに毎度「A君かっこいい」「B君なんでそんなんなの?」「Cちゃん可愛すぎる」の繰り返し、
ストーリーも意外性は有る物のわざと起伏を消そうとしている感じ。
なんかその書き方も、文章で起伏を作るのが力技だったら、有川さんの場合は技とは分からない小技でいつの間にかハラハラドキドキさせられている様で憎い。

心に大きな物は残さないかもしれないけど(人によっては残るでしょうが普通の大人は残らないと思います。)ああ、読んでよかったな、読んだ時間が幸せだったな、とまるで酒やタバコの様な嗜好品の様に癖になる魅力です。
そんな幸せな読書がしたい人におすすめです。

ちなみに本作の出来には何の文句もございません。
他の作品と比べてどうか、というのも彼女の作品は甲乙つけがたく、順位が付けにくい性質の作品が多いです。
でも初期の作品より今の作品の方が「泣ける度」は高く(文章力が付いたというよりも、比重をそちらに置いた?感じがします。)、今作も非常に泣けます、また泣ける場面が「そんなのずるいじゃないか」と有川キャラになりきって心の中で突っ込みたい気持ち満載になれる作品です。

彼女は「大人も読めるライトノベル作家」を自称されてますが、本当のライトノベルを読んだ事が無いのでそれに対する評価は私には出来ません。

ただ、一般の作家さんとしては非常に杞憂な存在である事は間違いないと思います。

目指す空気感が同じ作家さんは多数いるでしょうが、ここまでの完成度とセンスを持って、
高レベルの作品を量産出来る人は他に私は知りません。

しかし、いわゆる小説として読むと表面上の浅さのせいでしっくりこない人も多いかと思います。
ただ、大人の男性でも「ミステリー」や「ハードボイルド」「ヒューマン」「青春」などの先入観が無く読んだ場合にはかなりの確率ではまると思います。周りに言えない隠れファンになる事必至です。

既存のファンの方、またこれから読む方は有川さんがわかっていて読む方が多いと思います。
だからこそ、新しい層の(具体的には20代以上の男性)方に読んでほしくてこれを書きました。

だから皆さんの目に止まる様に最低ランクをあえて付けてしまいます(反則ごめんなさい、でも有川さんの本はこれから何百と高ポイントのレビューと評価が付くでしょうから許して下さい)目に留まった有川浩未読の20代以上男性の方、是非読んでみて下さい。
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4041007844
No.7:
(5pt)

本物の「おもてなし課」でも紹介!

単なるご報告です。
2011年4月8日付けで高知県庁おもてなし課(←本物)のホームページにこの小説の紹介が掲載されています。↓

>高知県出身の有川浩さんが贈る“恋する観光本”。ご自身の高知県観光特使就任のご経験や実在する高知県庁おもてなし課とのやりとりが小説のモデルになっているとかいないとか。(物語はフィクションです)

微妙に「もごもご」口ごもっているところが、リアルです!

本自体は、とても楽しい本です。高知県が「観光立国」に成功しますように!
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No.6:
(5pt)

高知が羨ましい(笑)

表紙の海と青空と同じくらい、爽やかな読後感です。
「阪急電車」を「もしかして舞台は地元」と手にして(残念ながら違いました)、「図書館戦争」をこの前読み終わらせたばかりの俄かファンですが、今回も大当りでした。
「阪急電車」でも、有川さんの小説の舞台に選ばれた町を羨ましく思いましたが、今回の高知はもっと羨ましい!まんまと旅に誘われてしまいそうです(笑)
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4041007844
No.5:
(3pt)

ビジネス書

実在するものを題材にしながら、
「ここまで小説としてふくらませられるのか」
という驚きとともに、一方では、
「やはり小説としては、この程度にしかならないんだな」
という落胆もありました。
はっきり言って、”小説”というより”小説風ビジネス啓蒙書”という印象でした。
ちょっと読み進むのがしんどかったです。
ただ、クライマックスでの佐和と吉門のあのシーンは、さすがに有川浩です。感動しました。
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4041007844
No.4:
(5pt)

けんど、光はある!

高知県の県庁にあるおもてなし課。
この物語はフィクションであるが、おもてなし課は実在する。
リアルとファンタジーの合間の絶妙のアクチュアリティ。

私は地方在住者であると同時に、旅行好きだ。だからこそ、こんな風に観光化されてほしいと頷きながら読んだ。
地方をどのように元気にするか、それだけの物語だったら、つまんなくなっちゃうかもしれない。
そこはそこ、しっかり、ラブ要素も入っている。そして、女の人たちも可愛いが、男の人たちがたまらなく可愛い。
一生懸命な人は愛しくなる。もっともっと応援したくなる。本を閉じるのが残念に思ったぐらい。

きっと、地方が元気になる方法はある。
もっともっと、元気になる余地がある。
だから、誰もが光を見失わないように祈りたい。心から。
県庁おもてなし課 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:県庁おもてなし課 (角川文庫)より
4041007844
No.3:
(5pt)

ジャケットからして「自然しかない」を全面に!!!

まさに待望の1冊でした。

新聞連載!?しかも地方紙だけ!?なんで!?
全国発信ではあるものの、郷里に向けた愛情満載のお話。
読んで、再認識しました。
有川節のラブもしっかりありました。
高知県もしくは四国に対する意識はほぼ「お遍路」くらいでしたので。
(四万十川や室戸岬とか偏ったマニアな知識はあれども)
ないない尽くしからはじまったキャッチコピー。
―――けんど、光はある!

高知に行きたくなりました。
外貨をそこここで落として経済をまわしていきましょう(笑)
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4041007844
No.2:
(5pt)

自分達の良さに自分達では気づかない

徹夜で会社に行く羽目になりました。 途中下車しようなんて思えないほどにのめり込める作品にであえた幸せに感謝です。 観光振興が一つのテーマで、自分の仕事とは全く関係ないのに吉門さんの発言にはっとさせられること度々。 自分達が気づいていない自分達の良い点はきっとある!って思えたのもこの作品のお陰です。 オカタイ内容だけじゃなくベタ甘テイストもばっちり入ってるので、ご安心を。 読むと必ず高知に行きたくなる有川さんのおもてなしマインド満載の一冊です。
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4041007844
No.1:
(5pt)

地方観光行政担当の方、必見です!甘いのがお好きな有川ファンも満足!

高知新聞に連載が始まった頃からずっと気になっていて読みたかった作品。
有川さんの地元・高知愛に溢れた素敵な作品。
「おもてなし課」から『観光特使』を依頼された作家・吉門=有川となり、
読者は有川マジックによってどんどんと高知に行ってみたくなってくるw
箱物行政になりがちな観光政策だが何も無いことを売りにしてしまうというこの姿勢は面白く、
地方観光行政に携わっているお役人の方々、必読ですよ!
各地方自治体の観光に関わる方々は、是非、読んでみるべきです!
たぶん、目からウロコでしょう。
ウミガメの産卵?、そんなものは何処ででも見れるが…と言った彼らのように…。

こんなふうに書くと何だか硬そう…と思われてしまいそうですが、いえいえ、有川さんのラブ要素もちゃ〜〜んと入ってます。
掛水くんと多紀ちゃんのじれったい恋愛進行具合にイライラさせられたり、
馬路村のオヤスミのシーンは身悶えしてしまうことでしょう。
かわいい多紀ちゃんと、ネコ科肉食獣・佐和さんの対比も実に面白く、
シアターの鉄血総裁を彷彿させてくれる吉門の「バカか、あんたらは」ぶりもファンには楽しい。
有川さんらしい巻末のあとがきやインタビューから、あの「パンダ招致案」をぶちあげた清遠のモデルが
有川さんのお父様だったとは…w
キャラクターが生き生きと動き回る有川作品ですが、本作は実在の方々がモデルとして登場しているので、
いつもよりも更にキャラが生き生きと動きまわり、小説とリアルの両方を楽しめたように感じます。

キャラが楽しい有川さん、この作品、ただひとつだけ残念だったのは
楽しみにしていた新聞連載時に挿絵を描いていた大矢正和さんのイラストが見られなかったこと。
ウチダヒロコさんのカラフルな装丁もとてもキュートだけど、
シアターでもタッグをくんだ大矢さんによるキャラの絵が見られないのが哀しかった…
地方新聞購読の有川ファンの方々、切り抜きをして綴っていたりするんだろうな〜、全く羨ましい限りです。

最後にあとひとつ、高知県おもてなし課のHPを拝見させていただいたのですが、
まだまだ民間の目から見ると見づらいです。
おまけに有川さんのこの小説の発売のことが載ってませんよ!
これって不平等になるから?せっかくの有川さんの地元応援だというのにとても残念です。

地方を応援したいという気持ちで書いた作品だからこそ、
『県庁おもてなし課』で発生するすべての印税を東北地方太平洋沖地震の被災地に寄付することにされたと
ご自身のブログ「有川日記」に書いていらっしゃいました。
私もこの思いに賛同させていただきたく思い、いち早く購入させていただきました。
有川さんの思いが多くの人の心を動かし、この波紋が更に大きく広がり、被災地に届きますように…
県庁おもてなし課 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:県庁おもてなし課 (角川文庫)より
4041007844

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