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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全149件 141~149 8/8ページ
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乱歩賞作家としての顔と、直木賞作家としての顔を両方感じさせる池井戸潤らしい作品でした。 ただ、題名通りすこし「わが家」レベルになっているせいか、複雑性に乏しく少し先が見える感じ。まあ、それがほのぼの読めるといえば言えなくもなく。 しかし、最後まで未解決で残る謎もなく、私としては読了に悔恨が残らないので、十分に楽しめました。 | ||||
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主人公を取り巻く2つの事件が同時進行する展開だが、双方とも先が気になり、一気に読める内容となっている。 ただし、ラストが少々消化不良という印象。こういう終わり方もあるかもしれないが、もっとスッキリしたかった。 | ||||
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直木賞作家、池井戸潤の長編小説。いきなりの文庫化。銀行から電子部品の会社に出向されられた中年サラリーマンが、駅でのちょっとしたトラブルからストーカー被害に遭う。家族を巻き込みエスカレートする恐怖。一方、勤務先でも営業部長の不正を指摘したことで、逆に苦境に追い込まれる。 息詰まる展開。ストーリーもよくできている。主人公の子供の頃の悲しい思い出と、現在の苦境がシンクロして微妙な心のひだを浮き立たせる。そして、このまま結末へいくのかと思ったところで、ちょっとした仕掛けがあったりする。息子もポイントとしてよく効いている。元銀行員の経験も活かされており、安定した力量で、手際よくまとめ上げられている。大傑作というほどではないが、時々ハラハラさせながら、一気に読ませる作品だった。 | ||||
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バブル入行組の半沢直樹とは違う銀行員を描き、通勤時の駅でのトラブルと、銀行取引先出向先での事件と、家族の団結と、それぞれの流れに読みごたえはある。 双方向の場面の変化が落ち着かないが、やはり池井戸潤氏の作品は面白い。 主人公の倉田太一は、「線の細そうな、青白い顔に痩せた頬、みすぼらしい」風体だ。 青葉銀行にて出世は遅れ、やっと副支店長になったが、若い支店長の剛腕ぶりと、部下の突き上げには、この人物タイプでは気の毒だ。 その倉田が51歳の時に、青葉銀行中野支店の取引先「ナカノ電子部品(株)」に縁あって総務部長として出向した。 病気や役員でない限り、銀行では定年まで勤めることはなく、グループ・関連企業か、銀行取引先に片道切符で出す。 この出向時に本人の幸・不幸がはっきり現れる。 受入先企業の社長は、銀行出向者を「人材」として有難く見るか、「融資実行の人質」と取るか、様々だ。 出向先のレベルも千差万別で、上場企業は余程の政策的か、或いは親密先の象徴として行員を受け入れるだけだ。 殆どが中小企業だが、多くが社内体制や企業統治や、社長の器に驚かされる。 原因は本人にもあるが、出向後の出戻りは後を絶たない。 この倉田も銀行員の水準では、ナカノ電子部品はとんでもない会社の部類だ。 ところで本書は確かに面白いのだが、逆に興味を削がれる点をいくつか書いておきたい。 (1)通勤時でのトラブルの描写は怖い。企業内での問題も怖い。しかしどちらかをハラハラして読み進めると、場面が急に変わる。 別々の作品として読みたい位だ。 (2)登戸支店のイーグル精密という取引先が出て来る。倉田が中野支店の融資課担当者経由で、当該企業の登戸支店の「融資方針」も聞き出す。 実際には顧客企業の方針・業況・信用状態を外部に漏らすことは絶対にしない。 (3)中野支店のベテラン・テラーが個人顧客情報を倉田に漏らすが、これもあり得ない。 (4)人事部の同期の口利きで、武蔵小杉支店のATM防犯カメラの記録を倉田に個人的に提供するが、これもご法度だ。 ドラマ「半沢直樹」でも言えるが、「娯楽性」と「現実にあり得ない虚構」はバランスが重要だ。 | ||||
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舞台が銀行でも中小企業でも大手企業でもない、新しいジャンルが気に入りました | ||||
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「空飛ぶタイヤ」と「下町ロケット」の2大高峰と比べればスケールダウンは否めないが、『家庭を襲うストーカー被害』と『会社での不正疑惑』という二つの軸を中心に展開するストーリーは非常にテンポ良く、最後まで一気に読み切った。 池井戸作品は最後には丸く収まるであろうという安心感はあるが、読書中はストーカー被害にハラハラしたり憤ったりと楽しませてくれる。 主人公は半沢直樹のように強くはない冴えない中年サラリーマン。どことなく「オレたち花のバブル組」の近藤を思わせる設定だったりして、思わず自分自身を投影しながら、そして応援しながら読んでいた。 冴えないながらも不正を憎み、真面目にコツコツと仕事をしてきた人が報われないんじゃあんまりだ。ということで、とってもベタないつもの池井戸作品だったけど、それでいいんだと思う。予定調和の作品をこれだけ面白く仕上げるのもかなりの才能だと思う。 | ||||
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読みはじめから、すぐに感情移入でき、あとは最後までいっき読み、先が気になる、面白さ、大当たり。 | ||||
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非常に読み応えのある作品。銀行から中小企業の総務部長へと出向させられた生来気弱な主人公を中心とした多彩な色彩を持つ物語。一気読みしてしまった。まずは、主人公の駅のホームでのささいなトラブルをキッカケに、理不尽なストーカー的嫌がらせを受ける家族の苦悩・恐怖が物語の軸となる。なまじホラー(のみ)を意図していない分、読む者にも怖さがジワジワと滲んで来る。今の世相では、誰もが経験し得るトラブル、誰もが味わうかも知れない"匿名"の攻撃者による脅威を巧みに扱っている。そして、家族は才気煥発な長男を中心に一致団結して、この"匿名"の攻撃者に立ち向かう。"家族再生"をテーマとした一種の家族小説ともなっているのだ。特に、主人公の少年時代の回想を時折り挟む等、家族のあり方を重層的に模索している辺りは作者の力量と言えよう。 一方、本作は企業小説でもある。主人公は社内の不正に気付き、それを暴こうとするのだが、銀行からの出向者という(周囲から見た時の)立ち位置の不確かさや負い目等も手伝い、この面でも苦闘する。それだけではなく、社内派閥、取引関係の難しさ、中小企業が陥りがちな資金繰りの苦しさや特定の人材への依存性等が丹念に描かれている。その中で、主人公を助ける有能な経理ウーマン摂子の存在がひときわ異彩を放っており、この部分でのヒロインと言っても良い。そして、この不正問題の解決に関しても、背景も含めて、非常に丹念に描かれているのである。 ストーカー的犯罪の解決に捻りが利いている辺りは、ミステリ作家としての作者の力量だが、本作の一番の読み所は、主人公が、「名のない人間であっても、人生を必死に生きているし、この世はそうした人間で構成されている」と悟るラストであろう。人生の応援歌ともなっているのである。様々なテーマを巧みに織り込んだ秀作だと思う。 | ||||
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池井戸さんの新作です。 嬉しいことにいきなり文庫です!! 早速買って読みました。 ストーカー、中小企業の経理上の不正。 池井戸ワールド満開です。 スーパーマンではない、どっちかというと真面目で不器用な主人公が ヘタレな自分からの脱却を目指すかのように、周りの協力を得て頑張ります。 そして・・・。 読後感はすっきり。 但し、不快な感じの、しかも変なリアリティのある設定に 読み始めは居心地の悪さを感じるかもしれません。 でも、この作品がいきなり文庫なんてなんてお買い得! これは即買いをオススメです。買って損なし、読んで損なし。 | ||||
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