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(短編集)
四畳半王国見聞録
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四畳半王国見聞録の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 21~29 2/2ページ
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今回も森見さんらしい、無益で阿呆で愉快な作品でした。四畳半を中心としたオムニバス形式の作品で、これまでのおなじみの面々が随所に顔を出しています。特にストーリーに影響を与える程ではありませんが、これまでの森見作品を読んでいない方は、あまり楽しめないと思います。 四畳半の内側に無限の可能性を追求する学生、妄想的数学で非現実を証明する求道者、無用に子羊を迷わすマンドリン辻説法、「バカンス」ツンデレ?乙女など個性的なキャラクターが、今回も跋扈します。この本を読んでいると、クーラーのある部屋(店)で時間をただ浪費したり、狭い部屋に集まり宴会の後に雑魚寝したしょうもない、そして懐かしい学生生活を思い出させてくれます。それぞれの学生生活の「阿呆」な琴線に触れる作品と言える作品ではないでしょうか。 この作品に批判は必要ありません。賛美するか無視するかです。黒髪の乙女曰く「見渡すかぎり阿呆ばっかり」 | ||||
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森見作品は、個人的にはかなり好きな部類に入る。なんだか暖かくて、思いやりが感じられるからである。「ほっ」とするのだ。 このままじゃあずっといられないのは分かってたけど、でもずっと変わらずにいたかった大学生活を思い出す。 懐かしくて切なくて、、暖かくて優しくて、、きどった文学小説なんかよりも、僕はずっと好きだ。 けれども、これはあまりいただけないな、って思ってしまう。良く、話を練って作ったのだろうか。何だか感情移入ができない。それとも、その理由は、僕が「僕」や小津や明石さん、なむなむちゃんに惹かれ過ぎているだけなのだろうか。何処か、彼の描くそうじゃない京都の世界には、あまり共感を持つことができない。 ところどころで「あ、もしかして」って思ってしまう他作品との繋がりは面白かった。最後の「四畳半の王様?」のくだりは、一番好きなところでもある。彼が自分の世界から外の世界へ向かう描写は美しいと思う、まるで四畳半神話体系の最後を見ているみたいだった。 結局はそこに尽きるのだと思う。良かったけれど、それは他作品との関係性があってのこと。他の作品を読んでいるから楽しめるし、それに、この書籍を読むなら、他の森見作品を進めると思う。そこが、物足りなさを感じさせるものになるのだろう。 | ||||
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四畳半という狭い空間の中で自分の内面世界に凝縮するようにのめり込む人物たち。 何となく身近な気もするけどこんな奴はいないとも言いたくなるような、なんとも不可思議な 感じがします。 阿呆神は偉大だなあ(笑 | ||||
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いつもは果てしなく無為な理屈や阿呆を面白可笑しく読ませてくれる 作者ですが、今回はちょっと難しさがでてて正直読みにくかったです。 神話大系〜のキャラクターが出てきた時に感じた安心感がその難解さを 証明しているように思いました。 個人的にはもうちょっとわかり易い阿呆が好きなので☆3つです。 | ||||
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四畳半神話体系の主人公「私」が、他を寄せ付けぬ明石さんに抱いた気持ちと似たものがあり、本作を読み終えた時、私は森見さんそのまま君の道をひた走れ、と心の中で熱いエールを送った。 また、風の便りで著者森見登美彦氏は我が子のレビューを閲覧していると耳にした。しかしここで私は誠に失礼ながらひとつ申し上げたい、「読者の評価を見ている暇があったら、己の妄想にさらなる時間を費やせ」と。氏の邁進するその道はシルクロードにも匹敵すると思うからである。 要するにこれまで同様面白い。そしてこれまで以上にリンクしてリンクして、言うなればもうリンクのインドといった感じである。そういうわけで、他の方のレビューでも指摘されているように、初めて読む森見作品としては適さないと思われる。これまでの作品をいくつか読了し、森見の海にどっぷりと浸かり、「もう四回は溺れたよ」というような人こそ楽しめる作品かもしれない。 他の作品でもまた然りだが、どこのセンテンスを取り上げても、細かい情景描写が非常に美しい。だから案外この作品からユーモアの部分を除いたとしても、読みに堪え得るほどではないかと思う。真似したくなるような美しい表現がそこかしこに散りばめられているのである。 それから登場人物もまた魅力的というひとが多い。現代社会では杭として打たれるような強烈な個性を持ち、そして個性以外は性欲しかないというような人々である。今回新たに出てきた人物で考えても、数学氏や無名君、モザイク先輩や余など、その内のひとりでいいから友達に欲しいと思った。 私がここまでダラダラと書いてきて、この文章を読んで下さった皆様の貴重な時間を奪ってしまったが、簡単にまとめ、最も言いたいことは次のようになる。 これまでも読んできた人:読みなさい(本人のモラル次第では立ち読みも許す) 森見作品を読んだことがない人:「太陽の塔」や「夜は短し歩けよ乙女」などを読んで面白さを理解し、そして「四畳半神話体系」を読んで明石さんに魅了されなさい。それから本作を読みなさい。 ひとつ言い忘れたことがある。私のアパートは和室六畳である。それが残念で残念で仕方がない。気が付くと畳を1.5畳分剥がそうと計画している自分がいる。それだけ四畳半が魅力的に感じる小説である。 | ||||
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表紙の古屋 兎丸さんのイラストはキレイだが 「大日本凡人會」の主役級キャラであり、数式を照明し、物質を具現化させようとしている数学氏のイメージとしては不適であると言わざるを得ない(個人的に)。 日陰者の異能者の集まりである「大日本凡人會」の栄誉あるメンバーがこのように美形で堂々とし、月に1回は美容院に行ってそうな人物であってはならないのである。 斯様な人物であれば、数学的才能を駆使し彼女の存在を証明し、具現化する必要など無い。 衒学的に知識をひけらかしたところでアホっぽい婦女子に「数学くんって頭いいんだね」などと褒め称えられ、高校時代にはすでに桃色遊戯を経験しているはずである。 文庫化の際にも数学氏が表紙を飾るのであれば是非ドテラの似合う典型的理系学生に描き換えていただきたい。 「蝸牛の角」はショートストーリーの集合体のような面白い形式になっており「四畳半神話体系」の面々が多数登場し明石さんのかわいさや小津の憎たらしさを再確認できる、四畳半神話体系ファンはこの1篇のみで元が取れると言ったら流石に過言だろうか? 「王国」関連は「余」がビッグスケールで小さいことをやっているような印象を受けあまり好きになれなかった、ブリーフマンがスモールスケールでビッグな事をしでかしておるので余計にそう感じたのだろう。 最初の方を立ち読みしてあまり心動かされなかった方は「大日本凡人會」と「蝸牛の角」の内容を確認してから判断する事をオススメする、毛色が違うので。 そして出版社は立ち読みをされすぎてボロボロの本を売らないためにも「なか見!検索」等のweb上で立ち読みできるサービスを充実させて欲しい。 この本は新潮社のHPで立ち読みができるが、表紙から数Pと裏表紙(ほぼ目次だけで終わっている)だけである。 本当にセンスがない、売る気があるのだったら山場を抜粋して載せるべきである。イントロを聞いてCDを買う人は多い。 | ||||
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ファンには堪らないキャラクターの登場は嬉しい。小津に芽野なんて皆好きじゃないかと思いますが。 ストーリーはちょっと難解でした。僕なりに色んなパラメータで☆を考えてみました。 キャラ☆5、描写☆4、森見登美彦独特の言い回し☆3、ストーリー☆3。 この本の楽しみ方としては他の方も書いてる様に、ある程度他の作品を読んでからの方がいいと僕も思います。 森見作品にある程度言える事ですが、描像を楽しむためには相対性理論に量子力学、見聞録にいたっては超ひも理論の解説本くらい読んでたらもっと楽しめると思います。 蝸牛の角なんかは、パワーズオブテンを彷彿とさせる展開で、『やっぱこの人の妄想ぶりは阿呆やなぁ』と感心させられるほどでした。 | ||||
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今著も相変わらず森見登美彦的爽快感満点の作品である。 章ごとに作風が変わるオムニバス的な作品であり、その伏線は帰結につれて、確実に収拾されていく。最初は違和感を覚えるかもしれないが、読み進めると、徐々に全容が見えてくる。一章でリタイアしてしまう方もいるだろうが、是非読み進めてほしい。ただし、一読で全てがスッキリするわけではない。今後の作品もCheck it out!というわけだ。 それぞれの章は独立的にも完成されている、と言える。それぞれで登美彦氏の構成力が垣間見える。 例に漏れず、他作とのリンク多様だ。第二章などはファンには堪えがたい快感を覚える。今著では特に「新篇・走れメロス」「四畳半神話大系」を読んでおくと良いかもしれない(四畳半神話大系からは、正に我田引水的引用すら表れている。)無論、読んでいなくとも支障はない。 要すると、登美彦氏の文学を象徴するかのようなこの作品は、入門書としても、オールドファンにも至上の一冊と言える。 | ||||
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この作品は毎度お馴染み森見氏の著作リンクが特に目立つ作品と言えよう。 そのなかでも大きな鍵となる作品は『四畳半神話大系』と『新釈 走れメロス他四編』ではなかろうか。 阿呆神、四畳半というキーワードを中心に爽やかなるも悲しげで愛おしい阿呆学生たちの物語をオムニバスで綴っている。 森見作品のファンには持ってこいの充実した内容である。やはり自分が好きなキャラクターが登場するとニヤニヤさせられてしまう。 ただし、注意すべきは森見氏の作品の殆どを読んでいなければ中々内容が掴めないところが苦しい。『夜は短し歩けよ乙女』や『四畳半神話大系』のようにリンクは貼られても内容を読解するのに影響しないレベルではない。 難解である。 キャラクターやキーワードを知って読むのと読まないでは感想も全く変わるところであろう。ちょっち不親切である。 よってまずこの本に興味を持たれた方は先述の氏の傑作から読まれたい。『四畳半神話大系』『夜は短し歩けよ乙女』『新釈 走れメロス』このあたりを読了していれば充分楽しめよう。 もちろん森見氏の著作を全て読まれている貴君などはあの、切なくなりながらも清々しい気持ちをまたまた楽しめることであろう。 内容的にちょっち不親切なので星を4つにさせていただいた。 小津は読まなくともよい。 | ||||
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