■スポンサードリンク
(短編集)
シアター!
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
シアター!の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全83件 81~83 5/5ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
有川浩の本はほとんどがハードカバーのはずですが、今回文庫本だったので即購入。 演劇にはさほど興味がなかったのですが、かなり楽しんで読めました。 内容は演劇集団のドタバタ奮闘劇(?)です。 今回ラブコメ要素は思ったより少なめな印象。 恋愛成分が苦手な方でもそれなりに安心して読めるのではないかと思います。 巻末の取材協力や参考文献の欄を見、物語を読むにつれ、3ヶ月弱で書き上げた作家・有川浩のバイタリティの凄さを思い知らされます。 読み終わった時には、演劇を観に行ってみるのも面白そうだ、と思えるほど心を動かされました。 マンガ化やドラマ化しても面白そうだと勝手に想像を働かせてみたり。 641円でこれだけ楽しめるのはとてもお得。 買って良かった、読んで良かったと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
シアターフラッグの存亡を賭けた2年間で300万円の大勝負。 「兄ちゃんは自分が関わったらずるいことは絶対しないんだ」 どこまでもフェアに追い詰める。 フェアであるために全力でフォローする。 いやぁ、本当に面白かった。いつも以上にお勧め。 劇団の日常、劇団だけの常識、劇団を取り巻く色々なことが、すっと入ってくる上に、温かくて格好良くて、それこそ(文中の言葉を借りると)絶対に自分には書けないお話。 魅力的なキャラクターが何人もいるけど、それでも、どこまでも「鉄血宰相」春川司の物語にしか思えなくなってしまうのは、自分もまた作らざる者だからだろうか。 作る者だけが共有する感覚を、疎外感を持って眺める傍観者。 ただ、そのことに寂しさを感じこそすれ、絶対卑屈にはならない。 自分にこそできることもまたあるのだから。 しっかりそのメッセージが伝わってくるこの物語は、正しく大人のためのエンターテイメントなんだと、そう思う。 「人間が何かを諦めるのに必要な条件って分かる?」 「全力でやって折れることだよ。」 全力で挑まなければ、折れることもない。でも大切な何かを掴みとれることもない。 いかにも有川先生らしい厳しくも優しい叱咤激励だ。 もちろん、有川作品らしい登場人物同士の楽しい掛け合いや名台詞も健在です(笑) 「吊すぞてめえ!」 「大人って汚い‥‥!」 「オジサン!」 「カッコよかったね」 「俺には作れないって言ってんだ」 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
借金300万円を抱え解散の危機を迎える小劇団「シアターフラッグ」。劇団を主宰する春川巧は、子供の頃からずっと世話になりっぱなしの兄である、春川司に借金を頼みに行く。司が出した借金の条件は、二年間のうちに劇団の収益のみで借金を返済すること。 声優である羽田千歳を迎え、お金の稼げる劇団を目指すことになったシアターフラッグは、鉄血宰相・司の下で経営再建(構築?)に乗り出していく。 作者が仕事の関係で知り合った人から、次の仕事のネタを拾っていく。物事が上手く回る時は、こういう良いサイクルが発生するのだろう。その結果生まれたものが面白いならば、さらに文句はない。 演劇の内容自体というよりも、劇団が生息する業界、劇団内部の人間関係や演劇に真剣に向かい合う人々の姿を描いた作品だと思う。劇団の常識を一般社会の常識で塗り替えていくのだけれど、全てにそれを押し付けていくのではなくて、演劇の世界と経済の世界の境界線をきっちりと引いて、そこを踏み外さない。司の理解の良さとバランス感覚が巧みだ。 演劇さえやれていれば幸せというか、演劇にひたって夢を見ていられれば良いと考えていた人たちが、劇団解散の危機をきっかけに演劇で生きていくための術を知る。あるいは自分のいる場所を作っていく。その出発点の物語。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!