鉄鼠の檻

評判

鉄鼠の檻の評価:

4.33/5点 レビュー 97件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.33pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全167件 121〜140 7/9ページ
No.47
(4pt)

僧侶だらけの浮世離れした怪事件

「京極堂」シリーズ第4段。今回の舞台は雪に埋もれた箱根の山中。冒頭から"凍結僧侶"の落下事件を超人探偵榎木津が解くというサービスがある。そして、雪道で何者かに殺された僧侶。犯人のダイイング・メッセージ(?)もある。極め付けは「全国寺社総覧」にも載っていない謎の寺"明慧寺"。この寺の正体は ?
この他、山中に出没する"成長しない少女"の謎もあるが、物語を彩るのは雪の中の僧侶、僧侶、そして仏教。この辺は作者の趣味に走り過ぎた感もあるが、それだけ作者が自分の世界に自信を持っている証拠なのだろう。雪の白と黒衣の男、この対比も作者のシャレなのかもしれない。
最後は箱根山中における榎木津・木場の大暴れシーンのサービスも含め、京極堂の憑き物落しが決まる。前3作の成功もあるのか作者の余裕が感じられ、より重量感が増した傑作。
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)より
4062732475
No.46
(4pt)

好作品もアキレスの踵を擁する・・。

「禅」の何たるか、が物語の重要なバックボーンであり、本作を読了すれば禅の概要が一応掴める。しかし逆に言えば、禅に対する知識が全くないとなると、作中の連続殺人事件の顛末と物語の醍醐味を充分に玩味できないきらいもある。作者の禅解釈の開陳には唸らされるが、エンターテインメント作品としては多少軌道がズレてしまっているかもしれぬ。「姑獲鳥の夏」のキャラクターが再登場している点は、シリーズを通読しているファンには嬉しいという反面、過去の完結作品に依存するのは好ましくない・・と厳しい見方も出来る。読み出したら一気に引きこまれるその筆致は流石だし、長編小説としての構造は高い完成度を顕示している。が万雷の拍手を贈るにはチト及ばぬという気もするのは辛辣か?
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.45
(4pt)

好作品もアキレスの踵を擁する・・。

「禅」の何たるか、が物語の重要なバックボーンであり、本作を読了すれば禅の概要が一応掴める。しかし逆に言えば、禅に対する知識が全くないとなると、作中の連続殺人事件の顛末と物語の醍醐味を充分に玩味できないきらいもある。作者の禅解釈の開陳には唸らされるが、エンターテインメント作品としては多少軌道がズレてしまっているかもしれぬ。「姑獲鳥の夏」のキャラクターが再登場している点は、シリーズを通読しているファンには嬉しいという反面、過去の完結作品に依存するのは好ましくない・・と厳しい見方も出来る。読み出したら一気に引きこまれるその筆致は流石だし、長編小説としての構造は高い完成度を顕示している。が万雷の拍手を贈るにはチト及ばぬという気もするのは辛辣か?
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)より
4062732475
No.44
(5pt)

檻を実感できる…かも

導入部分から雰囲気がでています。
このシリーズは、犯人捜しではなく複雑に絡み合った出来事をすっきりさせることで進展していると思います。
今作も絡みに絡まって、さらに「禅」が背景にあるので複雑です。しかし、京極堂の手引きにより、絡まった糸もすっきりほどけることでしょう。
皆さんの評価通りの作品です。
前作までを既読の方は是非読んでみて下さい。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.43
(5pt)

檻を実感できる…かも

導入部分から雰囲気がでています。
このシリーズは、犯人捜しではなく複雑に絡み合った出来事をすっきりさせることで進展していると思います。
今作も絡みに絡まって、さらに「禅」が背景にあるので複雑です。しかし、京極堂の手引きにより、絡まった糸もすっきりほどけることでしょう。
皆さんの評価通りの作品です。
前作までを既読の方は是非読んでみて下さい。
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)より
4062732475
No.42
(5pt)

なんとも鮮やか

やはり京極先生は,鮮やかに美しく犯人を追い詰める達人です。仏教やお寺に関する知識が皆無の状態で読んだので,正直難しいところもありました。しかし,なぜでしょう??がんばって読み通してみると大まかな仏教界の流れが見えてきて,そういう意味でも勉強したような気分になってしまいました。後半,間違ったことは言わない,榎さんの台詞をヒントに,犯人を想像しながら読みました。書かれた時代背景を考えると,京極先生なりに訴えたいことも含まれており,キャスト的にはもちろん,内容的にもとてももりだくさん,私には欲張りな小説でした。改めて京極ワールドにはまる一冊です!!
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.41
(5pt)

なんとも鮮やか

やはり京極先生は,鮮やかに美しく犯人を追い詰める達人です。仏教やお寺に関する知識が皆無の状態で読んだので,正直難しいところもありました。しかし,なぜでしょう??がんばって読み通してみると大まかな仏教界の流れが見えてきて,そういう意味でも勉強したような気分になってしまいました。後半,間違ったことは言わない,榎さんの台詞をヒントに,犯人を想像しながら読みました。書かれた時代背景を考えると,京極先生なりに訴えたいことも含まれており,キャスト的にはもちろん,内容的にもとてももりだくさん,私には欲張りな小説でした。改めて京極ワールドにはまる一冊です!!
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)より
4062732475
No.40
(5pt)

言葉にすると逃げていく

私はこの作品を「禅」を分かりやすく説明してくれる本だと評価したいです。
「言葉にすると逃げていく」... 
禅は「ゲーデル・エッシャー・バッハ」でも出てきます。
あの本を読んだ時は何でこんな「公案」を紹介せねばいけないのだろう?
と不思議に思っていました。
京極夏彦←→ゲーデルの不完全性定理の、「不思議な環」を私は感じずにはいられません。
#その後、「日本の弓術」を読みました。
#まだ読んでいない「タオは笑っている」「十牛図」も読まなきゃ。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.39
(4pt)

確かに傑作

 山奥の寺だということで、嫌な予感はしていたんだけどやっぱり、という感じでした。 まぁ、そこはいいんだけど、禅や魔境など、様々な宗教的概念が飛び交うんだけど、それが奥深くて読み応え抜群。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.38
(5pt)

言葉にすると逃げていく

私はこの作品を「禅」を分かりやすく説明してくれる本だと評価したいです。
「言葉にすると逃げていく」... 
禅は「ゲーデル・エッシャー・バッハ」でも出てきます。
あの本を読んだ時は何でこんな「公案」を紹介せねばいけないのだろう?
と不思議に思っていました。
京極夏彦←→ゲーデルの不完全性定理の、「不思議な環」を私は感じずにはいられません。
#その後、「日本の弓術」を読みました。
#まだ読んでいない「タオは笑っている」「十牛図」も読まなきゃ。
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)より
4062732475
No.37
(4pt)

確かに傑作

 山奥の寺だということで、嫌な予感はしていたんだけどやっぱり、という感じでした。 まぁ、そこはいいんだけど、禅や魔境など、様々な宗教的概念が飛び交うんだけど、それが奥深くて読み応え抜群。
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)より
4062732475
No.36
(5pt)

「姑獲鳥の夏」以来の衝撃の再来

間違いなくこのシリーズ最高傑作といっても過言ではないだろう。
いつの間にか読み手である自分もまた『檻』に囚われている不思議な感覚を覚えた。
最初はページ数と謎かけのような導入部に圧倒されるかもしれないが、読み進めるうちに本の厚さはは次第に気にならなくなる。
そしてこの一連の事件の結末(というより顛末)を見届けるまでは頁を繰ることを止められなくなるはずだ。
京極堂のあざやかな憑き物落としも勿論健在だが、やはり見るべきは最大のテーマである『禅』の世界観であろう。
この作品と同様、頭で『理解』しようとすると魔境に陥ってしまうあたりも非常に興味深いものだ。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.35
(5pt)

「姑獲鳥の夏」以来の衝撃の再来

間違いなくこのシリーズ最高傑作といっても過言ではないだろう。
いつの間にか読み手である自分もまた『檻』に囚われている不思議な感覚を覚えた。
最初はページ数と謎かけのような導入部に圧倒されるかもしれないが、読み進めるうちに本の厚さはは次第に気にならなくなる。
そしてこの一連の事件の結末(というより顛末)を見届けるまでは頁を繰ることを止められなくなるはずだ。
京極堂のあざやかな憑き物落としも勿論健在だが、やはり見るべきは最大のテーマである『禅』の世界観であろう。
この作品と同様、頭で『理解』しようとすると魔境に陥ってしまうあたりも非常に興味深いものだ。
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)より
4062732475
No.34
(5pt)

墨色の結界

 出だしで思い切り取り憑かれます。 前作の「狂骨の夢」あたりから京極氏の筆がますます冴えて、特にオープニングのつかみが実にうまくなっている。また、繊細で豊潤な表現力が、この広大な伽藍の如き(曼荼羅のような、と言うべきか?)世界を見事に現実の中に描き出している。 この物語は、箱根山中の隠された大寺院が舞台となる。結界の中で次々と殺されてゆく仏弟子たち、そしてその他の登場人物もやはり僧侶が多い。ために、交わされる会話も禅(仏教)の色の濃いものにならざるをえない。 禅の考案(いわゆる禅問答)が続々出てくるので、読み飛ばしてしまう人も多いかと思うが、殺人事件の謎はすべて考案の中に明らかにされていると言ってよい。 いわば、京極氏は「謎の殺人事件」の現場に回答を置いていったとも言える。 であるから、考案については「わからん」と言わずに、じっくり読むことをお勧めする。考案自体が理解できなくても、後にこの事件がどの考案に示されていたのかがわかるだけでよい。また、鈴の歌や奥の院の描写について、仏教の各宗派についての知識があればピンとくる部分があるが、これも誰もがそれを理解できるとは思わない。 要は「この小説は推理小説ではない」、ということを納得して読むべきかと思う。 なお、この作品は後に榎木津の下僕兼探偵助手として、京極堂一味、というか薔薇十字団の一員として活躍することになる益田が、刑事として舞台に初登場する作品でもある。 若干軽いが真面目で仕事熱心な若い刑事が、京極堂一味に出会ったばかりに道を踏み外すことになるのだが、外伝のあのキャラの崩れ方があまりにひどいので、外伝から先に読まれた読者は「この刑事があの益田」と、分からないかもしれない。 そう、もともとはこういう人間だったんです。かわいそうに・・・。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.33
(5pt)

墨色の結界

 出だしで思い切り取り憑かれます。 前作の「狂骨の夢」あたりから京極氏の筆がますます冴えて、特にオープニングのつかみが実にうまくなっている。また、繊細で豊潤な表現力が、この広大な伽藍の如き(曼荼羅のような、と言うべきか?)世界を見事に現実の中に描き出している。 この物語は、箱根山中の隠された大寺院が舞台となる。結界の中で次々と殺されてゆく仏弟子たち、そしてその他の登場人物もやはり僧侶が多い。ために、交わされる会話も禅(仏教)の色の濃いものにならざるをえない。 禅の考案(いわゆる禅問答)が続々出てくるので、読み飛ばしてしまう人も多いかと思うが、殺人事件の謎はすべて考案の中に明らかにされていると言ってよい。 いわば、京極氏は「謎の殺人事件」の現場に回答を置いていったとも言える。 であるから、考案については「わからん」と言わずに、じっくり読むことをお勧めする。考案自体が理解できなくても、後にこの事件がどの考案に示されていたのかがわかるだけでよい。また、鈴の歌や奥の院の描写について、仏教の各宗派についての知識があればピンとくる部分があるが、これも誰もがそれを理解できるとは思わない。 要は「この小説は推理小説ではない」、ということを納得して読むべきかと思う。 なお、この作品は後に榎木津の下僕兼探偵助手として、京極堂一味、というか薔薇十字団の一員として活躍することになる益田が、刑事として舞台に初登場する作品でもある。 若干軽いが真面目で仕事熱心な若い刑事が、京極堂一味に出会ったばかりに道を踏み外すことになるのだが、外伝のあのキャラの崩れ方があまりにひどいので、外伝から先に読まれた読者は「この刑事があの益田」と、分からないかもしれない。 そう、もともとはこういう人間だったんです。かわいそうに・・・。
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)より
4062732475
No.32
(5pt)

科学と宗教の関係を「対立」ではなく「補完」と見る、か。

 科学と宗教の関係を「対立」ではなく「補完」と見る、か。「宗教に走る」のを、「人間が弱いから宗教にすがる(=科学から宗教に逃げる)」のだという見方ではなく、「科学で解決できない部分を宗教で解決する」という見方ね。災害で親族・知人が被害にあった時、病気になった時などに、科学や論理性、道徳だけでは自分を納得させられるものではなく、そこを強引に何らかの「軸」を用いて「合理的に」解決しようとした時に、「宗教」の出番になるのだと。人の言葉じゃ慰められなくても、「神の意志」ならば納得せざるを得なくなってしまうんじゃないかと。そうかぁ、補完かぁ。いいなぁその考え方。要はみな答えが欲しいんだね、その答えの出所を科学に求めるか宗教に求めるかって事で。 シリーズ中一番好きなお話。一回読んだだけで大筋を理解できた話だから(笑) だから再読時は確認の意味合いが強くて、「それでもおもしろい」と認識できたのは収穫かも。京極堂の語りも充分にあるし、キリスト教よりはなじみの良い仏教・禅のお話なので入りも良く、話の筋が比較的簡単だし。木場修が出ないのが残念だけど、鳥口と久遠寺が木場修不在をカバーしている。 しかし、1,350ページを4日で読もうという試みは二度とすまい(笑)。つかれる。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.31
(5pt)

科学と宗教の関係を「対立」ではなく「補完」と見る、か。

 科学と宗教の関係を「対立」ではなく「補完」と見る、か。「宗教に走る」のを、「人間が弱いから宗教にすがる(=科学から宗教に逃げる)」のだという見方ではなく、「科学で解決できない部分を宗教で解決する」という見方ね。災害で親族・知人が被害にあった時、病気になった時などに、科学や論理性、道徳だけでは自分を納得させられるものではなく、そこを強引に何らかの「軸」を用いて「合理的に」解決しようとした時に、「宗教」の出番になるのだと。人の言葉じゃ慰められなくても、「神の意志」ならば納得せざるを得なくなってしまうんじゃないかと。そうかぁ、補完かぁ。いいなぁその考え方。要はみな答えが欲しいんだね、その答えの出所を科学に求めるか宗教に求めるかって事で。 シリーズ中一番好きなお話。一回読んだだけで大筋を理解できた話だから(笑) だから再読時は確認の意味合いが強くて、「それでもおもしろい」と認識できたのは収穫かも。京極堂の語りも充分にあるし、キリスト教よりはなじみの良い仏教・禅のお話なので入りも良く、話の筋が比較的簡単だし。木場修が出ないのが残念だけど、鳥口と久遠寺が木場修不在をカバーしている。 しかし、1,350ページを4日で読もうという試みは二度とすまい(笑)。つかれる。
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)より
4062732475
No.30
(5pt)

木場、不参加。

今回の主題は「禅」。
ならば相手する上で、言霊使いの陰陽師たる京極堂にとっては甚だ分が悪い訳で。
何しろ「不立文字」ですからね。
はい。
前作が、矢鱈と観念的というか、衒学的な文章が多かったのに対して、今作は語り口が非常に明快で、ユーモアもあります。
ストーリーも起伏に富んでいて、「物語」の愉しさを腹いっぱい(厚いですし)堪能できると思います。
完成度の高さはシリーズ中屈指(多分)。時間を忘れます。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X
No.29
(5pt)

木場、不参加。

今回の主題は「禅」。
ならば相手する上で、言霊使いの陰陽師たる京極堂にとっては甚だ分が悪い訳で。
何しろ「不立文字」ですからね。
はい。
前作が、矢鱈と観念的というか、衒学的な文章が多かったのに対して、今作は語り口が非常に明快で、ユーモアもあります。
ストーリーも起伏に富んでいて、「物語」の愉しさを腹いっぱい(厚いですし)堪能できると思います。
完成度の高さはシリーズ中屈指(多分)。時間を忘れます。
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)より
4062732475
No.28
(5pt)

完成度はこれまでで一番

京極夏彦の京極堂第4作。前半は静的(スタティック)な展開で、辛気くさい印象である。ここは彼の小説の面白さを知っているからこその、我慢のしどころである。そして、後半一気に動きが速くなってからは、それまでの伏線が見事に生きて、読むのを止められなくなる。京極堂は実に格好いいし、榎木津のキャラクターもしっかりしてきた。いくつかの重要な点が未解決のまま小説が終わってしまうのは相変わらずであるが、推理小説としての論理的整合性は前作までよりもさらに高まり、読後の「すわりの悪さ」はあまり気にならなくなった。これまでよりも一層長い小説であるし、前作までの展開を知っていた方が有利な内容なので、京極夏彦入門用の作品ではない。しかし、読書の楽しみを満喫させてくれる一級娯楽小説である。
鉄鼠の檻 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)より
406181883X