■スポンサードリンク
きみの友だち
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
きみの友だちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全177件 141~160 8/9ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説新潮に連載しているときに、何篇かは読んでいた。 著者お得意の、小中学生を主人公とした物語で、「わかるわかる」と思ってしまう。 この作品だけでなく、「日曜日の夕刊」とか「きよしこ」とかでも感じることだけれど、重松清という人は、「寂しさ」「ちょっとした悲しい気分」を描写するのがすばらしく上手い人だと思う。そういう経験を実際にしているから描けるのだろう。 タイトルが「〜友達」でなく、「〜友だち」なのも共感できる。「友達」って、何かよそよそしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
思春期の頃の友だち関係は複雑で、 どの世代であっても過敏になった覚えはあることだろうと思う。 友だちとはそもそも何だろう。 一緒にいれば友だちなのか。 何か違うと思いながらも相手に合わせていることが 友だちなのだろうか。 大人になっても、「ママ友」で悩まされるのだが、 本当の友だちは、ベタベタしていることでもなく、 数の多さでもない、離れていても心を許せる存在なのかもしれない。 この小説の語り手は優しい目線で人物たちを描いている。 彼・彼女たちの心の葛藤を見守るように描いている。 「もこもこ雲」のような柔らかさが伝わってくる。 私のとっておきの大切な一冊となった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ともだちには、いろいろな種類がある。 遊びともだち、同級生、同僚。 趣味の仲間、飲み友だち。 ともだちの形には決まりがないことを、この作品は教えてくれるかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
重松作品の中でも私は特にこの作品が一番好きです。 ハードカバーも持っていますが、映画化されることもあって読み返したいという思いもあり、 旅のお供に、この文庫版も購入しました。 さまざまな「友だち」のかたちが描かれていますが、決してどのかたちが「正解」として 描かれているわけでもありません。ただ、どの人物たちの思いも痛いほど理解できてしまうのです。 つまり、それだけ自分自身を取り巻いてきた「友だち」環境にも様々なスタイルがあって、 自分も限りなくこの登場人物たちに近い体験をしてきていているのだということを、改めて 気がつかせてくれました。この感覚はきっと私だけが感じるものではないと思います。 大人となった今となれば「友だち」というカテゴリーは、決してひとつではないということは 理解できます。しかし誰もが、一度は「友だちって・・・?」と思い悩んだことはあるのでは ないでしょうか。 思春期にこの本と出会っていたら、私の中の「友だち」という概念が変わっていたかもしれません。 私は誰かの「もこもこ雲」であるのだろうか。読後に思わず考えてしまいました。 あとがきには重松氏による、最終章にまつわるエピソードが描かれています。これを読めたからこそ、 文庫版も買って良かったなと実感ができました(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
恵美とブン,この2人の姉弟を中心に,それぞれの同級生など数人を主人公に捉えて,「きみ」と呼びかける一連の短編集。 友達同士の行き違いや仲直りなど,子供のころを懐かしく思い出させるような話が続き,「小学四年生」や「小学五年生」のようなほのぼのした話で終わるかと思いきや,ラスト近くの『花いちもんめ』で,まずやられた。最初から読み進めて「え!」という衝撃を楽しんで欲しいので,詳しくは書けないが,最近重松が好んで取り上げる「人が生きるということ(裏返すと,人が死ぬということ)」というテーマに絡んだもので,ズシンと衝撃を受けた。 そして,ラストの『きみの友だち』。「きみ」という人称代名詞からして,『疾走』のような仕掛けがあるのではと予想はしていたのだが,それでもやられ,電車の中でボロボロと泣いてしまった。これも詳しく書けないのがもどかしいのだが,「そうだよね,そうでなくっちゃね」と頷きながら泣くことができるというのは,なかなか得がたい経験である。 本当に,こういう,いい話を,もっと読みたい,と思う。また,人にも読んで欲しい,と思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いつも思うのだが、 著者はなぜ思春期に詳しいのだろうか? 細部にいちいち宿るものが心憎い。 思春期独特の残酷さ、ホロ苦さ、を余すことなく描いている好著。 夏に映画が公開されうようだが、 誰が誰を演じるのか非常に楽しみである。 現在、発表されている 石橋杏奈、北浦愛、吉高由里子・・・。 吉高さんに物凄く期待したい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まず読んで感じるのは、生のありがたさである。 しかし、同時に、障害を負っても、死を宣告されようとも、その日その日を精一杯生きる大切さを改めて感じさせられた。 彼女がもし障害を負わなければ、どんな人生を送っただろう。 それはそれでまた違った幸せがあったに違いないが、障害を負ったゆえの幸せもあったのではないだろうか。 そう考えると、人間どんな境遇にいようとも、 希望を持ち精一杯生きることで幸せをつかむことができると思うのは、 健康な人間の傲慢か。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本やばいらしいっす 読んだことありません 友達ってなんなのか考えるらしいです 友達の友達はみんな友達って思ってる人も読んでみれば? 内容しらねぇーけどさ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
お空からいつも見つめてくれているもこもこ雲 足を悪くしてから友達ってどんな存在かを自分なりに見つめなす恵美ちゃんや、 何でもできるその弟の青春の葛藤、恵美ちゃんの友達、 いろいろな人を主人公に、でも全部恵美ちゃんとつながりのある人たちのお話です。 もこもこ雲はいろいろな人を主人公にして みんなが苦しみながら、でも最後はやっぱり自分の力で 友達って何なのかを模索する物語を紡ぎます。 最後の2章は完成度がとても高く 重松さんの力をはっきりと感じます。 オトナもコドモも みんな同じ事で悩んできた だけど見上げた空は同じなんだね | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本の主人公は和泉恵美ちゃん。彼女が小学校4年から大学を経て社会人になって数年くらいまでのお話。短編が紡がれて一つの大きな物語になる構成。 すばらしいのは、短編ごとに主人公が変わること。最初の主人公は恵美ちゃん。次はその弟。その次は恵美ちゃんのクラスメイトの付和雷同タイプの堀田(ほった)ちゃん、そしてクラスメイトのはなちゃん、更に恵美ちゃんの弟のサッカー部の先輩の佐藤さん(この人が、サッカーの技量もないくせにコーチ面、先輩面したがるのだけど、うだつの上がらない、普通だったら物語の主人公にはなれないキャラなのだが、そういう佐藤君を主人公にしてしまうところが重松のすごいところだ。) 恵美ちゃんは元々は沢山の友だちがいた方がうれしい、ありがちな女の子だった。ところが小学生の時に交通事故に遭って以来、それを友だちのせいにして世をすねてひとりぼっちのクールな女の子になる。そして彼女がたった一人のかけがえのない友だちとするのが、交通事故の原因を作ってしまった女の子。 一般的には、友だちは少ないより多い方がいいという風潮があって、ひとりぼっちの子や友だちの少ない子は、その他大勢のドミナントにいじめられたり迫害されたりする。常に仲間には同質性を求めて、自分たちと違うことを許さない僕の大嫌いな日本的ムラ根性。そしてドミナント仲間に入れなかった子が自殺したりする。 しかし、一人でも揺るぎのない、芯の変わらない友だちがいれば、凡百の、自己保身のために明日は自分をいじめるかもしれない「みんな」と一緒にいるよりも幸せなのだ。 重松はそういう付和雷同する仲間達を称して「みんなぼっち」という。結局「みんなぼっち」は「ひとりぼっち」=孤独なのだ。 だからこの本で重松は「君は君でいい」と語りかけている。変わり者であろうと、多くの人間に受けなかろうと君は君でいいのだ。何の不足があろうか。君が存在するのは神様の思し召し。君の内にも神様の一部が入っているんだ。 そういうエッセンスを特に若く悩める君に汲み取ってほしい。そういう本だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
友達ってなんだろう…? 私がずっと抱えてきた悩みでした。 私は昔から、不特定多数と仲良くすることが苦手でした。 親友はいます。でも、その親友が遠くに行ってしまえば、私は1人ぼっちになってしまう…もがくようにクラスメイトに声をかけても、誰も相手にしてくれないし、話にはついていけません…。そんな自分に焦りを感じていました。小説の堀田ちゃんのように。 でも、そんな必要なんてなかったんだな…この小説を読んで気付かされました。 友達を始めとする、大切な人はその数が大切なのではありません。大切なのは、その人をどれくらい愛しているかということ…。その人のことを一生忘れないくらい好きになること、一生忘れない思い出をつくること、その人を大事にすること…。 私も今身の周りにいる友達、親友を、一生忘れないほどに、後悔のないように愛していけたら、大切に出来たらと思います。 最後の章と、最後から2番目の章は特に泣けます。友達とは何か、その大切さを心に刻み付けてくるような小説です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
悩みや不安は社会に出て生計を立てている大人だけものではないです。 小さな体でも小さな心でも、それなりに大きな悩みと不安を抱えているものです。 誰にでも小さなドラマがあり、やがて記憶から薄れていき、また新たなドラマが始まって・・・。 そうやって、生きて行くのだなあとこの本を読んでつくづく思いました。 「きみ」という名の主人公。でも、きみに関わるまわりの子も視点を変えれば「きみ」だったり。 「親友」・・・自分を振り返ると一方的に思い当たる人は一人だけ。あとは妻。 それで十分だと思っています。 フィクションなのかノンフィクションなのか、わからなくなります。 ただ、今でも「きみ」達が「もこもこ雲」の下で笑顔で頑張っていると信じたいです。 電車の中では読まない方が良いです。困りますから。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
泣きました。心の奥にジンジンかつジワリジワリとしみてぼろぼろ泣きました。言葉でうまく表すことができませんが、深く色々なことを考えさせてくれる本です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
重松の描く人間は大人であれ子供であれ何らかの問題を抱えている。しかしその問題に悩みながらもその問題と真剣に対峙し、受け止め、前向きに生きていこうとする姿が心を打つ。どこにでもいる、市井の人々の抱える問題は一般的、普遍的で共感を持って読み進めていくことができる。 重松の文章からは、どんなことにも前向きに、諦めない「人間肯定」を感じる。悩める現代(いま)を生きる私たちに答えを示してくれるわけではないが、立ち向かう勇気を与えてくれる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人間付き合いの息苦しさを最初に感じる年代、10代はもちろん、 一人では生きていけない人間誰しもが、読めば共感できる内容です。 小学校で働いているのですが、いつも「子どもって大変」と思います。 大人の世界も大変だけど、 『世界はその世界だけでない』と知っている分、逃げ道はある・・・。 心がひりひりするような子どもの世界を自然に書いてあると思いました。 「友だちってなに?」 もうすぐ50歳の私にも、しんしんと問いかけてくる、 静かだけど主張の感じられる作品でした。 最後の章は、なくてもいいような・・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説には珍しく二人称で書かれており、主人公は“きみ”(=君)として呼ばれています。短篇で毎回主人公は違うけど、皆それぞれ繋がりのある人物です。みんな小学校高学年から中学生あたりの微妙な年頃で、主に友達やクラスメートの中で喧嘩とか仲間割れがおこるのですが……。あっ、こんなヤツいるいる とか、こんなことってあるよね とか頷きたくなる話がいっぱいです。でも、最後にはなんかほっとできるような、ほのぼのとした日常を描いた話でした。皆さんも読んで頷く場面があるはずです。余談ですが、私はこの作品でこの著者を初めて知りましたが、調べてみたら、官能小説も書かれる方だと知り(ごく一部ですが)、あまりのギャップに大変びっくりしました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私には本当の友達がいない。この本を読み思い知らされた。 “友達”というものもよく分かってなかった。読み終わった後たった鳥肌は多分ずっと忘れない。 その場しのぎ。私を象徴する言葉。この本だったら堀田ちゃんに近いかも。 そんなんじゃ、いけないって分かっていても、なかなか直せない。癖、なのかも。 でも、そんな私にも、この本はヒントをくれた。友達って何。考える機会をくれた。 だから私なりに頑張ってみよう。恵美ちゃんに、「あんたらしいね。そーゆーのもいいんじゃない?」 って言ってもらえるような友達関係を作ってみたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
クラスで目立つ子もそうでない子も 「こんな子居たな」と思い浮かぶ 人物像が生き生きと描かれて感情移入しやすい読みやすさ。 ジャストな年代に読ませてもピンとは来ないかも知れないな、とは思いながら 大切なことにこれを読んで気付いて欲しいという願いも持った。 とうに過ぎた自分も、思わず立ち止まって 「友達」という軽々しく口にする言葉を問い直してみた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短編集ではあるが、時間軸をずらしながら、 ある女の子とその周りの人たちとの交流を描いた作品。 『友だち』って何だろう?と考えさせられる物語です。 『友だち』っていっぱいいたほうがいいのか、 それとも『親友』と呼べる人が一人いればいいのか。 『友だち』なんかいらないと突っぱねるほうがいいのか。 いろんな形の友人関係が描かれています。 「いなくなっても、一生忘れない友だちが一人いればいい」 主人公のセリフです。 友だち探しに躍起になっている今の子どもたちに問いかけたい。 そんな友だちがいますか?と。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
俺がこの本を読んだのは、「友だち」って何かな、なんて年がいもなく考えたとき。 もう10代でもあるまいし今更そんな悩みは無いだろう、なんて思いながら、 もともと好きな作家である重松さんのまだ読んだことの無い作品だったこともあり、 ちょっとした「友だち」のヒントを求めて手に取ってみました。 いやぁ読んで良かった! 言葉にすると白々しくなってしまいそうだけど、確実に何かを感じ、気付かせてくれる作品です。 きっと前から分かってたことなんだけど、改めて考えさせてくれるというか。 いつものことながら、重松さんは優しいよなぁって思います。 同じくいつものことながら、人物の心理描写には感心させられます。 特に今回は小〜中学生という年代をいつも以上に掘り下げた作品になっていますが、 中学を卒業して10年も経たない自分より重松さんの方がよっぽどその年代のことを分かっています。 そう、その気持ち分かる!と思う場面が結構ありました。 昔の気持ちを忘れ、今の子供の考えが分からないという大人の方にも読んでいただきたいと思います。 子供は子供で相応の悩みは持っているものです。 でもやっぱり、若い人が早いうちに読むのが何よりでしょうね。 共感と同じぐらいに同年代の自分とは違う考え方にも触れられますし、 自分を客観的に見ることも出来るようになると思います。 最終章の大団円的な終わり方はさすがにやり過ぎに感じましたが、それでも幅広い層の人が読むべき作品に仕上がってます。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!