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マドンナ・ヴェルデ
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マドンナ・ヴェルデの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 21~31 2/2ページ
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まだ今の日本では代理出産を容認する人の数が少ないのでは? 医師で作家といえば 昔は渡辺淳一さん、いまはこの海堂尊さんでしょうが いろいろ波紋を投げかける小説でした。 | ||||
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代理母から生まれた子どもは誰の子か? 深く考えたことのないテーマなので読み終わってもしばらく考えさせられた。 不妊に悩む夫婦、養子という形でもよいから子どもが欲しい夫婦にとって、 この代理母というツールは、夢のような技術だろう。 しかし、日本の法制度では、出産した人が生まれた子どもの母親という定義らしい。 考えてみればあくまで当事者が「代理」といっているのに、 代理が代理でなくなるのは本末転倒といえなくもない。 マリア先生の一言が印象的だった。 「子どもの未来は子どものもの」 日本の医療制度は、認可も制度化も遅いうえに慎重にすぎるという。 今後生まれれてくる子どもの幸せを奪わないように、 子どもの視点で本制度を真摯に対応して欲しいと思った。 | ||||
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ストーリーとしては強引な点もありますが面白いです。 ただ母娘の話なのに、母娘のどちらにも女性が共感しにくいのではと感じます。とくに理想は立派なわりにやっていることが非常に独善的でエゴイスティックな娘の産婦人科・理恵に共感できる人がどれだけいるか。 55歳で代理母として双子を妊娠する母親みどりも、ステレオタイプのおばさんに個性を与えようと頑張ったのがあまり功を奏していない。妊娠経過も筋に関係しないせいか順調過ぎて何とも不思議。娘に子供を渡さないため娘婿を説得する論理も超合理主義者を納得させるものになっているとは思えず気持ちが悪い。 つまり女性に焦点を合わせているのに肝心の女性が描けていないのです。 初めに筋ありき、で、その筋立てそのものは魅力的だったが作者の人間洞察力と文章力は今一つという印象です。 読んで損をすることはありませんが、1500円を出して買ってまで読むとなると微妙です。 | ||||
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バチスタ・・など医療小説を手がける著者による代理母の問題に切り込んだ作品 この作品は、「ジーン・ワルツ」産婦人科にまつわる問題に切り込んだ 前作の感情編みたいな構成になっています。「ジーン・ワルツ」のころは 丁度、産婦人科医が裁判にかけられるなど過酷な労働条件にわをかけた ように厳しい環境、そして人工授精という生命へのメスのもっている ことへのトリックが際立った作品でした。 この作品では、人工授精で自分の子宮にいる子供は、産婦人科医で 娘の受精卵。そう、「ジーンワルツ」での主人公の理恵の受精卵です。 この産婦人科医の母が、妊娠が進むにつれ、少しずつ、色々な 真実を知るにつれ、感情の動きを綴った小説になっています。 前作では、単なる患者として登場し、最後に「生命へのメス」の 恐ろしさとして謎解きがされた、母の感情を扱おうとしているのですが いかんせん、あまり得意とはしていないのが少し残念です。 また、小説新潮に連載していたせいか、少し冗長も見られるのも 連載のページ数に合わせるためでしょうか。 とはいえ、「ジーン・ワルツ」では書ききれなかった内容に 切り込み、あまり得意としていない感情面を書こうとした異色とも 言える作品です。 最後に、子供たちの事をよく考えて、そして決断する内容を付けたことに とても好意がもてますし、なにより「ジーン・ワルツ」で 裏面がなく、薄っぺら感があった、その裏面がこのような 作品でまとまったのはうれしいです。 海堂作品の特徴である、とても読みやすく平易でもあるので さらっと読めてしまうと思います。ぜひ読んでみてください。 | ||||
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主人公の一桜宮市民の目線であの事件・登場人物が語られる所 よかったです。新たな謎も出て来て次回作にも期待大です | ||||
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代理出産を引き受けたクールウィッチ曾根崎理恵の母親の視点で話が進む。 ジーンワルツで描き切れていなかった他の妊婦たちの一面が見え、医学のたまごにつながると言う意味では面白い試みの1冊。 しかし、この1冊単体では逆に説明が足りず、「?」で終わってしまう。 やはりジーンワルツとセットで読まないと面白みが分らないというのは「小説家」としての力量の問題か。 好きな作家なので全否定はしないが、読み応えという意味では今ひとつと言わざるを得ない。 | ||||
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しばらく読書をしていなかったが マドンナ・ヴェルデを手にした途端 一気に読破しました。 海堂尊作品はこれだからやめられません。 ジーン・ワルツで曾根崎理恵を クール・ウィッチと呼ばれる 傷だらけの悲しい魔女だと思っていたけど、 ひとりの女性なんだなぁと痛感しました。 産科医として叫びたいこと 子宮を失った女性として叫びたいことを 母の身体を借りて叫ぼうとした。 でも母親のみどりも ぼんやりと「娘のためだもの」と 代理母出産を引き受けるが おなかの子を「母」として想うとき 突如としてクール・ウィッチと対等に 討論し始める。 ああ、海堂尊はこれを言いたかったのか とガーンと頭を殴られた感じでした。 ラストはみどりの母性に涙。 「医学のたまご」を続けてお読み下さい。 | ||||
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ジーンワルツを読んで、この作家は女性の描き方が下手だなぁと思いました。その対作品としての本書です。相変わらず女性を描くのは下手だと思います。しかし、ジーンワルツでは敢えて情理を希薄に描いていたのだとは思うが、ロジックを簡単に凌駕する、どう猛とも言える母性を描くコトに成功しています。そのことによってジーンワルツを見事に補完する作品に仕上がっていると思います。 快作です。これも二部作だと思った方が良いです。 | ||||
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海堂尊さんの本は初めて読みました。さらさらと流れる文章の中に 激しさがあって、キャラクターがみんな魅力的。母は、偉大だなあと。 涙は出なかったけれど、カタルシスというのか、いらないものを そぎ落とした気分で、なんだかスッキリ元気になりました。 続編(でなく、姉妹編か。2010.4.10記)なのだということは読後に知った のですが、この一冊だけを読んでもじゅうぶん作品世界にひたれました。 | ||||
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「ジーン・ワルツ」を、理恵の母・みどりの立場からみた物語。 クール・ウィッチと称される理恵の思想は凡人からは計り知れない部分が多いように感じます。 また、代理母問題という重いテーマを扱っているため、「チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)」をはじめとした「バチスタ・シリーズ」より読後にはかなり苦いモノが心に残ります。 とはいえ、代理母という選択肢が日本では認められていないことや、不妊に悩むカップルも多い現代では、一度は自分なりに考える機会があって然るべきテーマだと思います。 そういった意味では、多少重苦しい読後感はあるものの、多くの人に読んでいただきたいものだと感じました。 苦い読後感のお口直しには…この物語のその後を描いた「医学のたまご (ミステリーYA!)」あたりがオススメです。 | ||||
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『ジーン・ワルツ』の主人公の女医、曽根崎理恵が行なった代理母出産を代理母(理恵の母)の側から描いた話。『ジーン・ワルツ』では不十分だった心理的描写やエピソードを補完した形になる。それでもやはり、釈然としないものは残る。曽根崎理恵は医師として、人としてやってはいけないことをいくつも行っている。1.日本では認められていない代理母出産を実行したこと。2.虚偽の出生届けを出したこと。3.二人の男性から同意を得ず精子を採取し、それを人工授精に利用したこと。4.代理母の子宮に二人の父親の受精卵を入れたこと。(父親が誰かは調べないとわからない。)5.全く関係のない他人の不妊治療に自分の受精卵を混ぜたこと。6.代理母に事実を正確に伝えなかったこと。この本の中で理由を説明しているものもあるが、そのまま放置されている問題もある。 生殖医療の問題点を全部背負ってしまっているので、曽根崎理恵のキャラクターは現実感に乏しい。理恵の母みどりの描き方はゆったりとしていて安心して読めた。理恵とみどりの確執の原因はよくわからなかった。医師が自分の判断で境界を越えることに対して、批判的な視点が不十分だとバランスを欠くのではないかと思った。『医学のたまご』の伏線的エピソードは楽しかった。 | ||||
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