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美人薄命
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美人薄命の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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標題作については、心に沁みる作品だが魂を揺さぶられるとまではいかなかった。謎解きにしては肝心の仕掛けが不足しているし、そんなに都合良く事が進むなぁとも思わされてしまう。主人公もちょっとリアリティに欠ける造形で、この作者、今まで読んだどの作品も言ってみれば帯に短したすきに長しといった印象がある。ま、そこが妙な魅力なのかも知れないのだけれど、いずれ飽きてしまいかねない。 | ||||
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とても良かった。予備知識なくて今回はミステリーじゃないのかと思って読み進めたけど最後は爽やかなミステリーでした。お婆さんが頭の回転が早くて面白い。可愛い。 ミステリー抜きでも十分に楽しく読めたけどやっぱり最後の謎解きがあって良かった。 読後感サイコーです! | ||||
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2013年に出た単行本の文庫化。 老人福祉の世界を扱ったノン・シリーズの一冊。 またいっぷう変わったミステリである。まさかこんなところに謎が仕掛けられていたとは、とラストになって驚かされる。しかし、これはこれでありだろうと、ちゃんと納得。読後感も悪くない。 | ||||
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素晴らしい読後感。 何気なく読んで見ましたが、最後まで一気に読んでしまいました。 | ||||
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思いが伝わった事が伝わったのでしょうか。 おばあちゃんが愛らしくて胸が熱くなります。 | ||||
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おばあちゃんの純粋で清い恋心を書いた作品でした。前半はなんとなく読み進めていましたが、こんなに良い話になるなんて思いもよらなかった。皆んなにこの作品を読んで貰いたいですね。 | ||||
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大学の進級のためだけに、適当に選んだボランティアを始めた主人公の総司。そのボランティアは、独居老人に弁当を配達するというもの。 総司は、配達先である隻眼の老婆、カエと親しく話すようになる。やがてカエは、戦争で婚約者を失ったこと、その後不幸な結婚生活を送り、事故で片目を失ったことにより離縁されたことなど、身の上を話すようになった。 ネタがバレるため詳しくは書けないが、この話に込められた秘密には、「なるほどな」と感心させられた。 ここで終わっていても、なかなか優れた作品だと思うが、最後の最後のどんでん返しには、やられた。胸が熱くなった。 現代の高齢化社会における福祉や、戦争で散っていった父祖たちのことを真剣に考えるようになるなど、チャラチャラしていた総司が変わっていく過程も、読み応えがある。 ふざけた章立てから、軽いタッチの作品かと思って読み始めたが、良い意味で予想に反していた。読んでよかった、と思える作品。 | ||||
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高齢者向け弁当の宅配をしゃあなしではじめた大学生と、ユーモアセンス溢れるお婆ちゃんのお話です。でも、ミステリ。先の戦争についても考えさせられます。 | ||||
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表紙のデザインから「切なく泣ける系」の小説だと判断し、購入。 いい意味で裏切られ、いい意味で期待を超えました。 最後の方は一気に読みました。読まずにはいられなかった。 平日深夜いい塩梅で泣きました。 ただ、福祉に関する社会提言をしたいのかな?戦争のことについて語りたいのかな?という、筆者の少し半端な描写は、読み終えた後少し物足りなさは感じました。 でも、久しぶりにいい小説が読めて良かったです。 | ||||
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アマゾンのレビューが良かったので読んでみた初めての作家。大学の単位取りの為に、お年寄り向け無料お弁当のボランティアを始めた若者とカエ婆さんの心の交流。その中には、優しい心、戦争、特攻に行く若者たち。一人暮らしの老人。ボランティアの意味、など、たくさんの思いが詰まってる。 | ||||
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著者の作品は、いずれも緻密な構成に目を見張るが、最初のうちは、どこがミステリなのか分からず、読み進めていくと、じつはという作風も持ち合わせており、本作品もそんな異色の作り込みが特徴。 物語の主人公は、大学の単位取得のために、宅配弁当のボランティアを始めた青年。 この弁当は、独居老人に配られるもので、青年は、地味に暮らすある老婆と懇意になっていく。 ストーリーの合間に、老婆の若き頃の第二次世界大戦の戦中・戦後のエピソードが語られて進行します。 各章の表題が「全ての道は老婆に通ず」だったり、「老婆は一日にして成らず」だったり、また、青年と老婆の軽妙な会話があるのを読むと、「ユーモア小説」に思えます。 一方で、老婆が心を寄せていたという青年が、「特攻」に身を捧げていたというくだりでは、「戦争小説」の面もあるし、老人への弁当の宅配サービスという舞台に着目すると、老人福祉も題材になっています。 さらに、どちらかと言えば怠惰な青年が、老婆との関係を通して、大人になっていく過程は、「成長物語」の特質も兼ね備えています。 このように、様々な要素を持ちつつ、「小説」として成り立っているのですが、やはり読者が気にするのは、一向に「ミステリ」らしさが見えてこないところでしょう。 これでは、一般の小説と変わらないではないか、と。 ところが、終わりの50頁ほどで、ある事件が起きると、急転直下、背後に潜んでいた真相が判明、伏線が次々と花開いていきます。 ここにきて、読者は、「これは立派なミステリ作品」、それも「かなり質の高いミステリ作品」と気づかされることでしょう。 このラスト50頁は、先述の様々な要素も活きてきて、殊に最後の数頁で鮮烈な印象を残す幕切れとなっている点には、思わず高評価したくなります。 ちなみに、本作品の主役級の老婆、カエは、芸術探偵シリーズ「ジークフリートの剣」の冒頭にも登場します。 そちらは未読でも、直接の影響はありませんが、読んでいると、人物像に一層興味が湧くと思います。 | ||||
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一人の老婆とボランティアの青年の交流を描きながら、そこに巧みに笑いとミステリーを絡めてあり、傑作と言えるのではないか。 | ||||
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このような非常に緻密に計算された完成度の高い作品を読んだ後いったいどんな反応をしていいのか迷ってしまう。素直に感動していいものか、それは作者の術中にはまっているだけなのではないのか。いろいろ思いをめぐらしてしまう。それほど上手く書かれた作品である。テーマはあの戦争をまたいだ時空を越えた愛の物語である。と書くと超ベストセラーになった例の作品を思い浮かべる方もいるだろうが、こちらには派手な戦闘シーンは何も出てこない。普通のどこにでもいるような若者が、ボランティアで一人暮らしの高齢者たちへの弁当配達をする中で、出会うことになる老婆との交流、ここからいかにして時空を超えた愛の物語に持っていくかが作者の技量が最も問われるところであるが、それをいとも自然に成し遂げているところがこの作品の傑出している部分である。終盤のどんでん返しに告ぐどんでん返しは、息をもつかせぬほどである。面白いのは主人公の若者が、前半においては少々憎たらしげな若い奴なのであるのに対して、後半になると間逆なイマドキの若者らしくない人格者に見えてくるところである。ただ疑問を感じるのはこの若者がたどり着いた真相は果たして真実なのか、ということである。詳しくは書けないがアレが偶然ならコレも偶然ではないのかということである。それは読んで判断していただくしかない。いずれにせよ傑作であることは間違いない。 | ||||
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「永遠の0」では涙が溢れた。 この作品では、涙がひとしずく・・。 でも涙の濃さでは、こちらが一枚上・・ かもしれない。 | ||||
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わたくし的には2013年「このミス」第1位です。悲劇の火災から一気に物語はスピードアップして、女性弁護士の推理で一度ひっくり返るが、それだけに終わらないところがすごい。心地よいどんでん返しの連続でした。戦中の「まるれ」の話のあたりでは思わずこぶしを握りしめたりしまして、みごとに作者の芸当に眩惑されました。うまい! さすが! ところで、高村薫さんの『晴子情歌』でも感じたことだけれど、旧字旧仮名でなければいけない必然性ってあるんだろうか? それとも、これもまた、最後に明かされる真相につながる伏線としてのギミックなのだろうか? | ||||
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2013年のミステリーの中では評価が高いと聞きつけて読んでみた。しかし、内容については全くの白紙で読み始めたので先の予測もつかず、それが逆に楽しめた要因なのではないかなと思う。 出だしは、戦後まもなくの時代。どことなくおどろおどろしい感じがして身構えながら読み始めたが、一気に現代に時代が移り、雰囲気も一気にライトなものとなり、その展開のアンバラスさに驚く。そして読んでも読んでもミステリーらしい雰囲気にならず、これ本当にミステリー?と疑いだした終盤で、ようやく「ああ、そういうパターンのミステリーでしたか!」と膝を打つような展開。 序盤に予想した内容とは全くかけ離れた展開に、「してやられた!」と感じたということは、きっと作者の思う壺なんだろうな。タイトルの時点で作者にマジックをかけられていたとは思いもしませんでした。 | ||||
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近年のライトノベル化の著しいメフィスト賞作家の中ではその端正かつ技巧的な文章力で大人のミステリーをコンスタントにリリースしている深水氏の最新作。 独居老人のためのボランティアの弁当配達を行うことになった平凡な青年がある老婆との出会いにより、次第に自身の成長と歴史の重みを実感していくというのがストーリーだが、全体的には軽いタッチでサクサク読める。読み始めるとこれミステリーじゃないんだなと思いつつも深水氏お得意の旧かなづかい文体による老婆の過去パートなどを織り交ぜながら、戦中の老婆の恋愛エピソードが語られていくのだが・・・・やはりそこは深水氏である、以前のジークフリードの剣でもそうだったが、最後の最後まで読んでやはりこれはミステリーだったのか!と全体の構成を上塗りする見事な仕掛けが炸裂する。 一種のダイイングメッセージ系なのだが、安易に使うと安っぽくなるダイイングメッセージをここまでの物語の仕掛けとして作用させているのは見事である。 | ||||
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表紙がおどろおどろしいので、怖いミステリを想像したのですが、 いい意味で裏切られました。 社会的ですが、全体的に明るく、何より主人公の大学生とおばあちゃんの 掛け合いが面白い。 レビューの質問の方へ。 「夜10時から11時〜」の意味は、おばあちゃんは、やっぱりどこか霊能的な力があって、主人公の未来を見たかった。それが、よく見える時間が「雨上がり10〜11」…?。 (バイクの事故未遂&美人に気をつけろ) と、勝手に推理(?)し、読みました。 間違ってるかも。すいません。でも、想像するのもまた、楽しいです。 読後感もよかった! もう少しボランティアの話がまとまってたら、もっと個人的に好みです。 でも、十分満足です。面白かった! | ||||
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私たちの知らない戦中、戦後の男女の機微のようなものが 切なく感じられ、その切なさを84歳の老婆の冗談かと思う 会話を通して、悲惨だと思いつめる事無く読めました。 ただ、ひとつ消化不良なのは「今度、直前で雨があがった 夜の十時から十一時の間に来て呉ろ」の意味が わからなかったことです。 どなたか、わかる方はいらっしゃいませんか? それと、ありきたりになってしまうかもしれませんが 総司が五十治さんの孫だったらよかったのにと思いました。 | ||||
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自分が書くものの意義について、現在深水黎一郎以上に意識的な作家はいないだろう。 デビュー作『ウルチモ・トルッコ』でも、現代文学の「信用できない語り手」の技法が使われていたが、 この作品はそれをさらに先鋭化させて、「信用できないエクリチュール」へと深化させている。 しかしそんな小難しいことは抜きにしても、極上のエンターテイメントとして純粋に楽しめるので心配無用。 恋愛小説、戦争小説、ユーモア小説などさまざまな要素が絶妙の配分でブレンドされ、 さらに主人公の成長を描くビルディング・ロマンでもありながら、 忘れた頃にミステリー要素が現われて、それらすべてを鮮やかに反転させる。 これは傑作だ。 | ||||
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