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チムニーズ館の秘密
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【この小説が収録されている参考書籍】
チムニーズ館の秘密の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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本書『チムニーズ館の秘密』に登場する人物の数が多いことに驚きました。 慣れ親しんだ名探偵ポアロもミス・マープルも登場しませんでした。 冒頭の第1章から第3章までの登場人物は以下の通り、二十人以上です。 犯人を早く知りたい読者を、まるで煙に巻くかのように超多い。 ジェントルマン・ジョー(11頁) ジミー・マグラス(11頁) ジェイムズ(18頁) アンソニー・ケイド(11頁) ミス・テイラー(13頁) コルディコット夫人(16頁) ニコラス四世(21頁) ニコラス王子(445頁) スティルプティッチ伯爵(22頁) ポポフスキ女伯爵(24頁) ヴァラガ女王(24頁) キング・ヴィクター(33頁) ダッチ・ペドロ(37頁) ヴァージニア・レヴェル(41頁) ケイタラム卿(42頁) クレメント・エドワード・アリステア・ブレント(42頁) ジョージ・ロマックス閣下(42頁) パース公爵(43頁) ヘンリー(43頁) ミカエル・オポロヴィッチ王子(44頁) ビル・エヴァズレー(45頁) バンドル(46頁) レディ・アイリーン(46頁) ハーマン・アイザックスタイン(46頁) マルシア(51頁) ヴァージニア(52頁) レヴェル夫人(52頁) 本書は長篇小説です。 巻頭の三つの章と巻末の三つの章を除いた、約四百頁分の長い中間部分が長篇のキモです。 巻末は、種明かしの結論部分。 巻末の三つの第29章から第31章までの登場人物も以下に挙げておきます。 なお、巻頭の三つの章に登場した人物は除きました。 フィッシュ(441頁) ハイラム・フィッシュ(466頁) バトル(441頁) バトル警視(446頁) ルモワーヌ(441頁) マドモアゼル・ブラン(442頁) トレドウェル(442頁) ニコラス・セルギウス・アレクザンダー・フェルディナンド・オボロヴィッチ(445頁) アンドラーシ大尉(445頁) バトル夫人(453頁) ボリス(453頁) ボールダソン(446頁) ロリポップじいさん(461頁) ジョンソン巡査(463頁) ティンブクトゥ国王(465頁) コダーズ(465頁) ドリー(466頁) 以上、15名が、巻頭の三つの章に登場せず、巻末三章に登場する人物です。 この15名のうち、大部分は長い伏線部分の中間部分に登場します。 巻頭と巻末の登場人物の名前だけでは 「チムニーズ館の秘密」が何かは分かりません。 アガサは、読者に長い真ん中の物語をじっくり楽しませてくれました。 《正誤表》 箇所: 416頁 誤: 熱が百二十二度か三度に上がって 正: 熱が五十度か五十一度に上がって 理由: 本書は日本語翻訳版なので、体温計の熱は摂氏表示すべきです。 | ||||
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元首相の回顧録を巡って描かれる、王政と共和制の対立と王位継承問題に、石油利権を巡る各国の争い。 そんな中で殺人事件が起き、敏腕刑事も登場。 さらには王家の宝を狙う大泥棒まで関わって、笑いありロマンスありで、もう詰め込みすぎでしょ!ってくらい、あらゆる要素がてんこ盛りです。 そしてそれが矛盾の無いよう綿密に絡み合い、秀逸なミステリー要素も相まって、エンターテイメント性の非常に高いストーリーになっています。 これだけの要素が詰め込まれているので、もちろんご都合主義なところはありますが、スピード感のある展開でこちらに考える隙を与えず、どんどん読み進めたくなる力で細かい事は全部どこかへ吹っ飛んでしまいました。 何も考えずに、作品の持つ勢いにまかせて読むと非常に楽しめるかと思います。 また、登場人物は多いながらも、全員キャラクターが立っていて生き生きとしているので、全体的に明るい作風なのも気に入りました。 クリスティはこれを楽しんで書いていたんだろうな〜というのがとても伝わってきます。 こちらまで楽しくなれる作品でした。 | ||||
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愛憎劇などではなく国家ぐるみ系の陰謀系事件です。 アガサの作品が好きでほとんど読んでいますが陰謀系はあまり好みではないので集中して読めませんでした。 | ||||
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往年の冒険活劇小説です。寒い冬の日に、外出するのが億劫だったら、この本はおすすめです。 | ||||
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まず、主人公のキャラクターが良い。 始まりからして、怪しくてわくわくします。 主人公の友人が怪しく思えます。 悪そうな人はあまり出てこないのに、全員が怪しく見えます。 怪しくないのはチムニーズ荘の当主ぐらいかな。 巻き込まれて、気の毒にって思えるのはこの人とバトルだけ。 | ||||
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面白いです。 『何それ』とか『やっぱり』とかおもわせる内容ではありますが、全体の流れがわかりやすいです。 | ||||
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ジミー・マグラスにめんどうな頼みを持ち込まれ、金になるときいて頼みを引き受けたアンソニー・ケイドって馬鹿じゃないの。 バルカン半島にある小国をめぐって王政派と共和政が争っている。国際間の秘密の会合場所として提供されたサムニーズ館。 王妃の宝石をねらう大泥棒、それを追うフランスの刑事、石油をめぐる英米の対立、恐喝事件など盛りだくさんで面白い。 | ||||
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主人公格のアンソニー・ケイドが、本当はどういう性格の人かが、最後まで分からなかった。 アガサクリスティに政治的な話題が多いのは、いろいろな国に行ったことがあるためだろうか。 他の作品のような経験に基づいた話ではなく、こういう経験が面白いだろうという想像上の作品。 よく国王、皇太子が出てくるのは、まだアガサクリスティの生まれた時代には、ヨーロッパにも王国が多かったせいだろうか。 あるいは、アジア、アフリカの王国から、ヨーロッパに勉強に来ている皇太子などが多かったからだろうか。 ちなみに、日本の昔の皇太子も英国で教育を受けていたらしい。 | ||||
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主人公格のアンソニー・ケイドが、本当はどういう性格の人かが、最後まで分からなかった。 アガサクリスティに政治的な話題が多いのは、いろいろな国に行ったことがあるためだろうか。 他の作品のような経験に基づいた話ではなく、こういう経験が面白いだろうという想像上の作品。 よく国王、皇太子が出てくるのは、まだアガサクリスティの生まれた時代には、ヨーロッパにも王国が多かったせいだろうか。 あるいは、アジア、アフリカの王国から、ヨーロッパに勉強に来ている皇太子などが多かったからだろうか。 ちなみに、日本の昔の皇太子も英国で教育を受けていたらしい。 | ||||
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名作『アクロイド殺し』の前年の1925年に発表された冒険ミステリーで、このジャンルでは他にも『秘密機関』や本書の番外編のような(というか登場人物が共通するだけだが)『七つの時計』などの傑作があるが、中でも本書が一番面白いと思う。 全体的に英国流のユーモアあふれるドタバタ劇のような作品で、主人公のロマンスも交え理屈ぬきで楽しめる。 旧友からバルカン半島の小国、ヘルツォスロヴァキアの元総理が書いた回想録を、替わりにロンドンの出版社に持参して欲しいと頼まれたアンソニー・ケイドがその回想録を携えてイギリスに帰国したところ、宝石泥棒のキング・ヴィクターや王政復古派のレッド・ハンド党から襲われ、さらには死体の発見に巻き込まれるなど、事件の連続。 そんな中、チムニーズ館でまさにそのヘルツォスロヴァキアのミカエル王子が射殺される。果たして王子を殺したのは誰か、キング・ヴィクターとは何者か、様々な謎が交錯し...、というのが本書のざっとのあらすじ。本書は本格推理作品ではないので、誰が犯人か、またキング・ヴィクターが誰に扮装しているかを推理で解き明かすことはできないが(キング・ヴィクターが何者かは何となくわかりそうだが)、だからこそ肩肘張らず気楽に読める作品である。 またこれらの謎のほか、もう一つ最後に明かされる謎があり、本書はこれが「ミソ」である。 なお、後に『ひらいたトランプ』でポアロと共演したり『ゼロ時間へ』で活躍するバトル警視が初登場するが、本書では主人公に警戒される存在ではあるけれども、あくまでも脇役である。 | ||||
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名作『アクロイド殺し』の前年の1925年に発表された冒険ミステリーで、このジャンルでは他にも『秘密機関』や本書の番外編のような(というか登場人物が共通するだけだが)『七つの時計』などの傑作があるが、中でも本書が一番面白いと思う。 全体的に英国流のユーモアあふれるドタバタ劇のような作品で、主人公のロマンスも交え理屈ぬきで楽しめる。 旧友からバルカン半島の小国、ヘルツォスロヴァキアの元総理が書いた回想録を、替わりにロンドンの出版社に持参して欲しいと頼まれたアンソニー・ケイドがその回想録を携えてイギリスに帰国したところ、宝石泥棒のキング・ヴィクターや王政復古派のレッド・ハンド党から襲われ、さらには死体の発見に巻き込まれるなど、事件の連続。 そんな中、チムニーズ館でまさにそのヘルツォスロヴァキアのミカエル王子が射殺される。果たして王子を殺したのは誰か、キング・ヴィクターとは何者か、様々な謎が交錯し...、というのが本書のざっとのあらすじ。 本書は本格推理作品ではないので、誰が犯人か、またキング・ヴィクターが誰に扮装しているかを推理で解き明かすことはできないが(キング・ヴィクターが何者かは何となくわかりそうだが)、だからこそ肩肘張らず気楽に読める作品である。 またこれらの謎のほか、もう一つ最後に明かされる謎があり、本書はこれが「ミソ」である。 なお、後に『ひらいたトランプ』でポアロと共演したり『ゼロ時間へ』で活躍するバトル警視が初登場するが、本書では主人公に警戒される存在ではあるけれども、あくまでも脇役である。 | ||||
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ヘルツォスロヴァキアの王政復古をめぐる争い、宝石をねらう大泥棒、挙動不審な人物達など、さまざまな要素が入り乱れる冒険ミステリ。バトル警視が初登場する作品でもあります。クリスティーの色々なたくらみが最後に明らかになり、驚かされました。僕はあることに目をつけていたのですが、全くの見当違いでした。 登場人物については、主人公のアンソニー・ケイドやヴァージニア・レヴェルも魅力的ですが、僕が一番気に入ったのは、ケイタラム卿です。主人公はつかみどころがない人物なので、感情移入がしにくいかな、と思います。 | ||||
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時代は第一次世界大戦後。英国史上屈指の貴族の邸宅「チムニーズ館」を舞台に殺人事件、暗殺、政治家たちの暴露本争い、資源をめぐる駆引き、悪名高い大泥棒と消えた秘宝、革命と王位争い、そして人生を変える大恋愛、と何でもありでホントに楽しめます! 読んだ後も爽快です。 | ||||
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時代は第一次世界大戦後。英国史上屈指の貴族の邸宅「チムニーズ館」を舞台に殺人事件、暗殺、政治家たちの暴露本争い、資源をめぐる駆引き、悪名高い大泥棒と消えた秘宝、革命と王位争い、そして人生を変える大恋愛、と何でもありでホントに楽しめます! 読んだ後も爽快です。 | ||||
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アガサは、その50年以上に及ぶ作家生活の中で、冒険ミステリのジャンルに色分けできる作品を8,9冊は書いているのだが、デビュー2年後の1922年から1929年にかけて、何とそのうちの5冊も書いているのだ。内容的にも、本書や、「秘密機関」、「茶色の服の男」といった傑作が目白押しであり、冒険ミステリとしての面白さといった点では、総じて、若かりし頃に書いたこれらの作品の方が、筆使いが熟しているはずの後年の作品よりも上回っている。まさに、1920年代は、アガサの「冒険ミステリの時代」といっていいだろう。 アガサは、その自伝で、この「チムニーズ館の秘密」について、「完全に軽い読み物で、書くのがおもしろくて、早かったし、またこの時期いろんなことがうまくいっていて、それがわたしの作品に気楽な軽いものとして反映していた」と語っている。たしかに、ユーモアとウイットに溢れ、スラスラと流れるように軽快な文体からは、作者自身が楽しみながら、一気に書き上げた様子が伝わってくるのは事実なのだが、作者の謙遜を込めたこの「軽い」、「気楽な」といった言葉を真に受けて、あなどることなかれなのである。 各国の王族や外交官が集う社交の場、チムニーズ館で、バルカンのある国の王子の殺人事件が起きる。事件には、政権の行方を左右する石油利権や回顧録の存在が絡んで、共和制維持派と王政復古派、英米の資本グループ、アフリカ帰りの謎の男、各国の名刑事から、果ては正体不明の変装の名人の宝石泥棒までが入り乱れ、才色兼備の若い女性を巡る恐喝事件とロマンスも間に挟み、面白いことこの上なしなのだ。最後には、「株主総会」と称する関係者が一堂に会した中での本格派ミステリ並のあっと驚くどんでん返しも用意しており、入り乱れた人間関係とストーリーも、しっかりと収束してみせる。気楽に書いて、こんな面白い作品では、並の作家はたまらないだろう。 | ||||
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アガサは、その50年以上に及ぶ作家生活の中で、冒険ミステリのジャンルに色分けできる作品を8,9冊は書いているのだが、デビュー2年後の1922年から1929年にかけて、何とそのうちの5冊も書いているのだ。内容的にも、本書や、「秘密機関」、「茶色の服の男」といった傑作が目白押しであり、冒険ミステリとしての面白さといった点では、総じて、若かりし頃に書いたこれらの作品の方が、筆使いが熟しているはずの後年の作品よりも上回っている。まさに、1920年代は、アガサの「冒険ミステリの時代」といっていいだろう。 アガサは、その自伝で、この「チムニーズ館の秘密」について、「完全に軽い読み物で、書くのがおもしろくて、早かったし、またこの時期いろんなことがうまくいっていて、それがわたしの作品に気楽な軽いものとして反映していた」と語っている。たしかに、ユーモアとウイットに溢れ、スラスラと流れるように軽快な文体からは、作者自身が楽しみながら、一気に書き上げた様子が伝わってくるのは事実なのだが、作者の謙遜を込めたこの「軽い」、「気楽な」といった言葉を真に受けて、あなどることなかれなのである。 各国の王族や外交官が集う社交の場、チムニーズ館で、バルカンのある国の王子の殺人事件が起きる。事件には、政権の行方を左右する石油利権や回顧録の存在が絡んで、共和制維持派と王政復古派、英米の資本グループ、アフリカ帰りの謎の男、各国の名刑事から、果ては正体不明の変装の名人の宝石泥棒までが入り乱れ、才色兼備の若い女性を巡る恐喝事件とロマンスも間に挟み、面白いことこの上なしなのだ。最後には、「株主総会」と称する関係者が一堂に会した中での本格派ミステリ並のあっと驚くどんでん返しも用意しており、入り乱れた人間関係とストーリーも、しっかりと収束してみせる。気楽に書いて、こんな面白い作品では、並の作家はたまらないだろう。 | ||||
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とにかく面白い!クリスティーも初期はこんなに娯楽的な作品を書いていたんですね。 普通のミステリーファンからは馬鹿にされそうだけど、冒険あり、恋愛有り、バルカン半島の某国の謎の王子の失踪、世紀の犯罪者、死んだはずの偽りの女王…とてんこもりで、非常に楽しめます。 ま、カンのするどい人は、すぐ真相を見破るかも知れませんが、まるで昔の映画を見ているような面白さがあります。 | ||||
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とにかく面白い!クリスティーも初期はこんなに娯楽的な作品を書いていたんですね。普通のミステリーファンからは馬鹿にされそうだけど、冒険あり、恋愛有り、バルカン半島の某国の謎の王子の失踪、世紀の犯罪者、死んだはずの偽りの女王…とてんこもりで、非常に楽しめます。ま、カンのするどい人は、すぐ真相を見破るかも知れませんが、まるで昔の映画を見ているような面白さがあります。 | ||||
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