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ソロモンの偽証
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【この小説が収録されている参考書籍】
ソロモンの偽証の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全351件 301~320 16/18ページ
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700ページに及ぶ三部作!ん〜〜〜迷ったけどやはり購入。 個人的には二部あたりで少しだれたけど三部作ほぼ一気読みでした。 途中で結末が想像でき、その意味ではどんでん返しもなく少し 肩透かしの点はあるにせよ、法廷においても「そんな〜」と 思わせる場面もありにせよ。中学生を舞台とした彼らの出来事、 弱さ、葛藤、勇気、挫折などなど、時を忘れてかれらと一緒に ひと夏を駆け抜けた思いです。 さすが宮部さん、圧巻です。本当に彼ら彼女らと笑い、泣いた 三部作でした。よって私の評価は☆5です! 個人的には井上康夫判事とその家族にひかれました。 恐ろしくもグラマーなお姉さん、息子と一緒に「心外だ=!」 と叫ぶお父さん。個人的にはこの家族を取り上げた小説が読み たいぐらい魅力的なキャラでした。 | ||||
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待ちに待った宮部さんの現代ミステリー、3部構成で1部で既に700頁を超える大作ですね。 中学校の不自然な事件(凍死自殺)から、どんどん物語が展開するんだけれど、1部の前半から、事件があった中学校の校長と児童の父兄との会話の応酬の臨場感といい、活字の力を本当十分味わえます。やはり宮部さんは現代最高のミステリー作家、今でもミステリーの女王ですな!!自分は、彼女の作品では「火車」、そして「模倣犯」と究極の現代ミステリーの極致的作品で、あれ以上の物はもう書けないんだろうとなとずっと思っていましたが、本作はその上を行く、大傑作になるかもしれませんね。本当迷路のような人間模様、ものすごい濃密度の高い作品のようですが、どんな結末なのか、じっくり楽しみたい。 | ||||
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第3巻は,一気に読めました。 法廷ものを,エンターテインメントとして自由に書く為に,こういう手法を見つけたところに,作者の非凡さが窺えます。 レビューの中には,ラストに対する不満も散見されますが,それは,ラストの内容に対する不満というより,あの法廷のやりとりが終わってしまうことに対する戸惑いなのではないかと思います。 それくらい,この法廷の場面は,読書することの喜びを感じさせてくれるものでした。 どのような物語もやがては終わるのですが,ずっと続いてくれればと感じるほど心地よい不思議な世界を,よくぞ作者は作ってくれたものです。 | ||||
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仕事の合間に読んでいたので、三冊で四週間弱かかりました。 でも久しぶりに『今日はもう寝ないと明日に響くなあ。でももう少し先を読みたいな』 と思わせてくれる作品でした。 一言で言いますと、これまでの著者の現代ミステリーとは完全に一線を画す小説だと 思います。主要人物で亡くなったのは二人で、そのどちらもが明らかな殺人によるもの ではない事からもその独自性を見る事が出来ます。 本当ならこのような高等な論戦は、少なくとも舞台を高校にしたいところでしょうが、 そうした場合、これほどのキャラクター(劣等生から優等生まで)が集まる事はない でしょうから、このあたりに著者の苦労が窺えます。 よって、『中学生でこんな事まで考えられる奴はいないだろう』というツッコミを入れ たくなる場面もちらほらですが、そのあたりはご愛敬という事でいいのではないでしょ うか。 自分的には・・・ ・キャラクターの多彩さ ・ロジカルな観点から、一本筋の通った硬質さ ・全ての登場人物に『救い』があること などから、非常に読後感のいい作品だと思います。 ただ、私の読み込み不足であったら申し訳ないのですが、途中で三宅樹里が松子を殺 した(心情的にではなく実際に)みたいな文面があったと思うのですが、それが回収 されていないような気がします。 敢えてその部分に引っ掛かりを感じましたので☆4としました。 どちらにしても、今年のミステリーを代表する快作だと思いますよ。 宮部さん、長い間ご苦労様。 | ||||
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気になる、でも重い、だけど読みたい……数秒の逡巡の末に買った本。みるみる引き込まれてあっという間に読了しました! さすが宮部さん、エピソードの組み立て方が上手い。登場人物たちの行動の動機が納得できて、だから広がっていく展開にもしっかりついていける。第2部が楽しみ〜 | ||||
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第1部から止まらず夢中で読了! このページをくらせる力は半端ない…… これだけ長いのに、途中で読むのをやめようなんて気が微塵も起こらないのがすごい。続いて第3部へ! | ||||
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9年にわたる連載だったとのこと……宮部さんが途中で嫌にならずに書ききってくれたことに感謝!! 神原弁護人の糾弾シーンが心に棘のように残りました。 | ||||
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登場人物が、とにかく多いです。 表紙裏についてる「人物相関図」、何度もみて確認しながら読みました。 しかし、宮部みゆきの人物造形は、いつもぶれない。 ストーリーの面白さはもちろんだけど、 彼女の作品の良さは、 登場人物のキャラクター設定がしっかりしてるとこ。 これだけ多くの登場人物がいながら、 一人ひとりの内面から描かれていて、説得力がある。 ああ、こんな人いるよなぁ、って思ってしまう。 人物にリアリティがあるから、 事件そのものも、あり得ないとは思いながらも、 いや、そんなこともあるかもしれない、と思わされる。 この小説の中心となっているのは、 そこに起こる事件よりも、人々の悪意そのものだと思うけど、 その悪意が、決して特殊なものと思えない。 自分の中にも存在する悪意。 それを、宮部みゆきが書いて見せてくれている感じ。 普段は隠された存在の悪意を、 これでもか、と見せつけられて、恐ろしくなる半面、 解放感のようなものも感じたりして。 なぜ? 人間なんて、みんな悪意の塊だ、 私だけじゃない… なんて、安心できるから? しかし、この本は、全3部作のまだ第1部に過ぎない。 残り、2冊で、宮部みゆきはどのような答えを私たちに与えてくれるのか? 救いはあるのか、ないのか? 早く、次が読みたい〜!! | ||||
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様々な思惑がありすぎて、誰の味方もできなくなったような状況で どうやってこの物語を終わらせるのだろうと なんだか裁判の行方を見守っているようにして読みました。 現実の世界でも 本当のことを調べも確認もせずに 「こうだろう」という先入観だけで すますことは危険だということを 教えてくれる作品です | ||||
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現実味、ということでいえば皆無といっていいでしょう。 学園ファンタジーというのが、一番しっくりくるかな。なので読み手は選ぶと思います。 自分には、ピッタリはまった。 宮部さんの作品は全部読んでますが、この作品が一番泣けました。 | ||||
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長いですね!741ページは本当に長いです。 でも第'T部なんです。 ラストで方向性が決まりました。 それにしても、ストーリー・人物描写・展開・・・手が込んでいます。 収束しそうだな?と思っていると、別の伏線が動き出します。 意地悪なエゴの塊たちがどんどん話をややこしくしていきます。欲望が絡まなければ、シンプルなものなのですが…どうしてそこまでやるのかな?と思わずにいられません。 読んでいる方はイライラします。けれど、これ、著者の術中にハマっているということですね! 少し疲れますが…第'U部に進んでいきたいと思います。 | ||||
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これは、自分たちの力で真実を求めた生徒たちの、 ひと夏の戦いの記憶です。 ひとりの生徒の死からはじまった、 どこにでもある公立中学校が巻き込まれた事件。 クラスメイトが死に、同級生が告発され、 友人を失った事件にも関わらず、何も知らされない生徒たちが、 自力で真相を確かめるために奮闘していた前2巻。 3巻目はタイトルの通り「法廷」。 夏休みのあいだに調べたこと、頼み込んで出廷してもらった証人の証言から、 今まで明らかにされてなかった事件の真相を抉り出します。 他の方も書いていらっしゃるように、短くしようと思えば もっと短くできる内容なのかも知れません。 ですが、登場人物たちを大切に描くためには、 700ページ×3冊分の分量が必要だったと思います。 登場人物ひとりひとりの友人のように、 家族のように、また教師や地域の大人のように、 この事件の行く末を見守っていた時間は、とても幸せでした。 「この小説に出会えてよかった」と間違いなく思える、大傑作です。 | ||||
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発売日の深夜に買いに行くほど待ち遠しかった本です。 場面の表現が細かく丁寧なので、その場面が容易に頭に浮かび、勝手に脳内で映像化して映画を見ているかのように一気に読みました。 裁判なので検事側と弁護側が証人を出し合っては尋問をしていく訳ですが、その攻防戦も面白いです。 意表を突かれることもしばしば。 登場人物も期待通りの個性を発揮して、応援したくなる人物も出てくるでしょう。 これから読む人には有罪・無罪のような大まかな推理ではなく、「何」が起きてどんな「思惑」だったかを探りながら読むと良いと思います。 過去のエピソードが意外なところが結びついたりします。 ※帯に余計な煽り言葉があるので、読み終わるまでは帯を外しておいた方が良いかもしれません。 | ||||
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切望していた第3部が発刊され、発売日の翌日には読了しました。 さすがに宮部作品。最後まで一気に読ませる力には改めて脱帽しました。 物語自体が短期間での進行(第3巻は数日間)なので、こちらものんびりとしていられない気分でしたね。 2100ページを飽きさせずに読ませるのだから、星5つは揺るぎません。 ただし、起承転結に関して論じれば、「結」がやや単純というか、想定内だったのが少し不満。 第2巻であれだけ「転」を転がしたのだから、推理ファンとしては「もっとぶっ壊してくれ」という感じですか? ですけど宮部ワールドとしては、この結末でいいんですよね。本作では決して推理小説を読まそうとはしていませんから。 私の浅はかな推察では、思春期の無邪気な悪と無垢な善との対比を書きたかったんですかね。 そして、とても現実的ではない早熟な中学生たちの戦いは、若い世代への夢と期待と見ました。 それにしても被告人はどういう人生を歩んだんですかね。 告発人は、どうなったんでしょう。 そして弁護人は・・・? 検察官は・・・? エピローグの弁護補佐人の今日の姿を読んで、不思議と目頭が熱くなりました。それだけでも傑作です。 | ||||
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面白かった! ストーリーも文章力もちょっとした漢字やひらがなの使い分けに至るまで色んなところに感心させられた。 でもやっぱ登場人物たちのスーパー中学生ぶりは現実味が無い気もしました。 特に法廷での弁護側、検事側の弁説には迫力と駆け引きなどの表現が凄かった。 怒られるかもしれないがゲームの逆転裁判を思い出しました。 個人的に私からすると致命的で恐ろしい毒の様な2人の登場人物が居たのだけれど、その人物たちのまとめ方が気になった。 不必要だとは思うけどもう少し踏み込んで欲しかった。 | ||||
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第一部では、人間の悪意、それも誤解に基づく悪意をいくつも見せつけられ、読み応えはあるけれども、楽しくは読めない作品だな、と感じました。しかし、第3部にいたって、第1部で登場人物に抱いた第一印象をおもによい方向に変えつつ読了することができました。 しかし、いくつか気になったキズがあります。1990年が舞台なのに、「パソコンの文字」、「どん引き」、「ウザい」といった表現が出てきて気になってしまいました。当時の人間はこんな表現を使うかなと首をひねってしまいました。 | ||||
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分厚い本ですが一気読みでした。長かった〜 中学生の時って誰でもヤンキーに憧れたり、自分が特別な存在だと思う時期がありますよね。 読者に「自分もこんな時期あったわ〜」とか、「こいつ、中学生の時の俺と似てる」と思わせてくれる登場人物が必ず一人はいるはずです。 自分の場合、大出と竹田が自分が中学の時と重なりました(笑)。 印象的だったのは、裁判が終わった後、涼子視点で見る子供に対する大人の対応。 二人をわが子のように抱きしめる弁護士、中学生にありがとうと深々頭を下げる不良の子供を持つ母親・・・・。子に対する親の愛を感じます。 かと思うといまだに兄と向き合わず、死んだ弟ばかりを愛す両親(特に母親、こいつ本当嫌!) それぞれの場面を見てなにを思うかは読者次第だと思います。 この小説は事件の真相よりも、自殺した卓也が何を思ったか、どういう人間だったかということのほうが重要な気がします。ラストもぶっちゃけ衝撃度はあまり高くありません。が、多くの登場人物を誰一人見捨てずに愛した作者の魂が伝わった作品でした。星は文句なしに5です!!! | ||||
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待ち切れない思いで、出張先の地方小書店にて第三巻目を購入。ホテルの室内で、喫茶店で、夕食時のレストランで、そして移動中の飛行機内などで読み継ぎ、一気に読了しました。素晴らしい魂の救済のドラマでした。 本作の内容そのものはもっと頁数の少ない形で描くことができたのかも知れませんが、丁寧にしかも細密に描写された登場人物たち(特に城東第三中学校の生徒たち)の内面や行動は、イメージ性が高く、あたかも一幕の映画を観ているかのように(脳裡ではなく)眼前に迫ってくるものでした。今はただ、充実した読了感に満足しているところです。 一点だけ、エピローグのところは、主な登場人物たちのその後も描き込んでほしかったなと思いました。(人生の一大経験をした藤野涼子や神原和彦は、将来やはりそれぞれ検事と弁護士になったんじゃないかなとか、倉田まり子と向坂行夫は結婚したのかとか、大出勝氏はどうなったのかなあとか、気になってなりません。それとも、宮部さんは彼らたちのその後を描いた新著を構想中なのかしらん。) 最近面白い本がないなあとお嘆きの方は、本書を是非。 | ||||
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1巻から3巻全部を読んだ総合感想としては、一言「小説としての仮想世界に入り込むワクワク感も多いけど、同じだけ現実世界を目の当たりにする嫌気も多い」作品でした。 読み応えがあったのは、もちろんです。こんなに分厚い本が3冊ですから。 中学生男子が死んだことに端を発して、直接および間接的に、そして自主的にまたは強制的にかかわることになった多くの人々のストーリーを彼らの動向を通してすごく緻密に描いてある本でした。 一見エンターテイメント性が強い作品にも見えますし、実際そう決めつければそうなのでしょうが、そこかしこに心にぐさっと刺さる身近な現実が埋め込まれていて、嫌でものめり込まずにいられなくなる作品でした。 作風の好き嫌いは別として、一度は読んでおいて損はない長編だと思います。 なにか自分が忘れてしまったもの、過去のことになってしまっていたものを思い出させてくれる懐かしさもあり、大の大人が童心に返れる作品でもありました。 | ||||
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実にすばらしいファンタジーでした。 宮部さんの作品は時代物やSFから、本作のように「現代ミステリー」と評されるものまで幅広いですが、 本作は、読み応えのあるすばらしいファンタジーでした。 何を書いてもネタバレにしかならないので、抽象的な書き方になって申し訳ないのですが、登場人物 の誰もが、主人公たちに翻弄される大人たちも含め、みんな、人の心を尊重し大事にしながら、しっかり 現実に立ち向かう立派でやさしく強い人物に描かれていて感動的です。 無責任な教師だと糾弾される原因となった告発状を盗みだした隣室の女性ですら、最後には「私のよ うな大人にならないでね」という一言を残します。 事件のきっかけになった雪の日に死んでいた同級生も、ウソの告発状を出した女生徒も、粗暴で短絡 的な学校の鼻つまみ者も、その愚かな子分たちも、かれらに暴行されて重傷を負った他校の生徒も・・・ いやらしい功名心に走るジャーナリストすら、みんなに見せ場があり、そして決定的なことは、みんなが それぞれに救済されています。 誰もがやさしく強く、誰もが理解者を得て、穏やかに日常に戻っていく。 それはリアリティではありません。 決して嫌みや当てこすりで言っているのではありません。実にすばらしい「ファンタジー」でした。 そして、確実にこの「ファンタジー」は、読む者の心を和ませてくれました。 私は長年、宮部さんの読者ですが、『模倣犯』の読後感に、現実に心が折れそうなものを感じて、少し 現代物から遠ざかって時代物に逃げていました。しかし『小暮写眞館』あたりから、明らかに筆致というか テイストが変わったように思います。 読了後に圧倒的な “多幸感” が襲ってきます。 リアリティでは断じてありません。 宮部さんのこの最新作は、「現代ミステリー」の意匠をまとった最高の「ファンタジー」です。 | ||||
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