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戦車のような彼女たち
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戦車のような彼女たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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主人公の私ダメダメ人造人間☆ けれど任務で知り合った男性と初恋に落ちてしまったの! 胸のドキドキはエスカレートして心不全寸前! 新婚生活を送ってるなかで妹が旦那さんを付回したりしたけれどなんとか生きてるわ! そんな私だけど医者さんに治療してもらって新婚旅行に出かけたの! 警察に主婦なんですけど!って訴えても取り合ってもらえなかった主人公が可愛かった | ||||
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統和機構もの。 高いスペックを与えられ過ぎて役に立たなかったドイツのヤークト・ティーガーに例えられたコードネームを与えられた合成人間のヒロインが、監視対象と偽装結婚するが・・・ ヒロインとその相棒、そして彼女たちを取り巻く機構の合成人間たちに”ダイヤモンズ”や二代目イマジネーター迄登場する連作集。 | ||||
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「こういうものを描くために 作家をやているんだろう」 ー本書帯より本人談 「そう、これは一目惚れの話よ」 ー本書カバーより抜粋 非常に個人的な意見で申し訳ないが、好きな人にもごめんなさいではあるが、女の子たちの恋愛には、 こう何か、まとわりつくような〈押し付け〉を感じる。それを賛美する彼女や共感する彼氏たちにとって 恋愛は〈 自分中心 〉のモノなのだろう… 『恋してる自分が好き』 『あなたが好き。だから 私を好きになって!』 こんな声が聞こえてくる恋の話が巷にあふれている。 しかし、この物語たちは違う。 恋に対して無知だったり、侮蔑だったり、無視したり、どう扱っていいのかわからない。 そんな奴らが一目惚れしてしまった。 落ちる感情に抗うことなど出来なくて お互いのことを優先するがゆえにすれ違って、 もどかしくて 求めずにはいられなくて けれど、どこへもたどりつけなくなって……… O・ヘンリーの短編に『賢者の贈り物』という話があって、確か 自分の一番大切なものを それよりも大切な恋人のために、互いに こっそり売ってプレゼントを買う。しかし、それぞれのプレゼントは売ってしまったものがないと意味のない品物だった。ーけれど、相手が本当に欲しいモノを知っている人こそ賢者であるから、彼らの愚かな行為を〈賢者の贈り物〉と 呼ぼう! と言った感じの趣旨だった気がする。 まあ、そんな 賢者 とか第三者的視点は私にはどうでもよくて、 この恋する二人の見事なまでのスレ違いが愛おしいのだ。 お互いがお互いを好きで、大切に思ってるが故に 何だか、バカなことしてるなあーというのがツボなのだ。 切なくて愛おしい、泣きながら抱きしめたくなるような …苦笑いの中に隠した喜び こういう話がわたしは大好きだ。 「戦車のような彼女たち」のサブタイトルLike toy soldiers (おもちゃの兵隊のように) これは、おそらくアンデルセン童話の 『すずの兵隊さん』 のことを言っている。 この話、昔読んだ覚えのある人もいると思うが、ざっと説明すると、 片足の兵隊の人形が恋をするのだ。片足で立つ踊り子の人形に。 周りとは違う似たもの同士の二人が出会って恋に落ちて、最後には……!というラストは悲しいけれど 心温まるストーリーになっている。 多分、戦車のような〜は上遠野浩平テイストのたっぷり詰まった、すずの〜のオマージュなんじゃないかな。 『ポルシェ式ヤークト・ティーガー』が雑誌に掲載されたのは2005年5月 同じく2005年8月に『しずるさんと人魚姫』という短編でアンデルセンについて語っている。 ついでにいうと『ゴリアテに生き甲斐はない』のリミットとブリックが初登場したのは ブギーポップシリーズ『ロスト メビウス」でこれの発売も2005年4月なのだ。 実に7年ぶりの再登場!そして7年越しの物語の完結である! 7年前の私と現在のわたし。ー変わらないこと。 上遠野浩平先生の描く「こういうもの」を楽しめること ドキドキしながら ワクワクしながら開くページがあること あの時以上に、 あの時よりももっと深く、 好きであることが 嬉しい。 以上 (以下の文章は蛇足、そして独り言) この本の表紙を飾るのは“コイ”ではなく“カチューシャ”とクランマイ”である。 おそらくコイの話はこれで終わりだ。彼女たちがどうなったのか、知る者は誰もいないが、 二人は今、一緒にいるのだ。それだけわかれば十分だ。 戦車のような彼女たち…残ったカチューシャとクランマイ。 一方は睨みつけ、もう一方はそれを面白がるように見つめ返す… 両極端の彼女たちの物語は終わらない。まだ続いていく。 彼女たちの“恋”もまた、どうなるのか、どこへ向かうのか 誰も知らず 〈恋を知りバランスのとれなくなったオルガン〉と 〈サヨナラを受け入れたスズメバチ〉は その視線の先に何をみているのだろうか? ゴリアテに例えたリセットが空を見つめていたように そこには答えがあるのだろうか? 最強を誇るはずのキング・ティーガーは沈黙した。 前にも進めず、戻る場所を持たず、壊れゆく運命。 しかし、その砲身は虚空へ向け“一撃”を放った。 空を、つらぬいた。 私たちにもいつかそのときが来るとして、その時私たちは 選べるだろうかー 『もしかしたら私たちも、あの二人と同じくらいにひたむきに生きられたら、納得のいくとこ ろに辿り着けるかもしれないー そういうことは言えるんじゃないかしら?』 ー〈ゴリアテに生き甲斐はない〉 | ||||
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上遠野浩平氏といえば、ブギーポップシリーズで有名だ。 読み終わった後で知ったのだが、この作品はブギーポップの世界観とリンクしているらしい。 私はブギーポップについてあまり詳しくないのだが、 そんな人間でも問題なく楽しむことができた。 基本的には5つの短編が一冊にまとまった本だと考えてもらっていいと思う。 とはいっても、全くつながりのない短編がてきとうに収録されているわけではない。 5つの物語はそれぞれ主人公が違うのだが、全ての物語が絶妙なバランスで繋がっているのだ。 (一人だけ二つの物語で主人公になっている) 読み終えたあとには一つの壮大な恋物語を目にした気分になった。 ライトノベルにありがちな平坦で安っぽい文章ではないので、多くの人が楽しめると思う。 書店で一般文芸コーナーにおかれていたが、それにもなっとくである。 | ||||
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大きく分けて、3つの上遠野ワールド。 現代世界(おもに日本)では超能力者や改造人間などが綱渡り生活をしていて、未来世界では荒廃した宇宙バトルや超能力大戦をやっていて、異世界では魔法テクノロジーのもとで戦争していて、それぞれに微妙に人やモノや概念などの交流があります。 この物語はそんな境界のひとつ。 異世界(禁涙境事件 ”some tragedies of no-tear land”)で魔法防御を施された男が、現代日本で監視される話となります。 現代世界で世界を支配していて、内実は超能力者「MPLS」を排除する日常業務に追われる結社・統和機構。 そこに所属している、一芸的な特殊能力があるものの、過去は不明で未来も定かでない人造人間たち。 ”ブギーポップ”、”ビート”、”ヴァルプルギス””ソウルドロップ”の各シリーズでは、さまざまな人たちが能力で戦い生活しつつ、自分たちが何者なのかを模索していました。 この本で登場するのは、第二次大戦中のドイツ戦周りでの兵器に喩えられる人造人間たち。 「ポルシェ式ヤークト・ティーガー」「オルガン」「ホルニッセ」「マウス」「ヘンシェル型ケーニッヒス・ティーガー」「ゴリアテ」。 そして、彼ら彼女らと絡む、ブギーポップシリーズからの常連の顔ぶれ。スプーキー・エレクトリック、飛鳥井仁、ユージン、バーゲンワーゲン・シュバルツ、パール、ジィド、フェイ・リスキィ、マキシム・ゴーリキー、釘斗博士など。 そう、この物語もまた、上遠野ワールドの大きな断片のひとつです。 あれとこれとの繋がりにニヤニヤし、前にも後ろにも進めないけれども決断だけは迫られつづけるキャラクターたちを追いかける、そういう話です。 脆過ぎる最強兵器の若奥様と、生死が掛かると謎の現象が発生する夫。 さあ、彼らの物語を楽しみましょう。 本作品に、ファウスト vol.5 (講談社MOOK)に掲載された夫の背景「アウトランドスの戀」は未収録となります。 そのかわり、「戦車のような彼女たち」のタイトルに沿って、”みっちゃん”及び”せっちゃん”の双子の対話が前後編で入っています。 | ||||
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大きく分けて、3つの上遠野ワールド。 現代世界(おもに日本)では超能力者や改造人間などが綱渡り生活をしていて、未来世界では荒廃した宇宙バトルや超能力大戦をやっていて、異世界では魔法テクノロジーのもとで戦争していて、それぞれに微妙に人やモノや概念などの交流があります。 この物語はそんな境界のひとつ。 異世界(禁涙境事件 ”some tragedies of no-tear land”)で魔法防御を施された男が、現代日本で監視される話となります。 現代世界で世界を支配していて、内実は超能力者「MPLS」を排除する日常業務に追われる結社・統和機構。 そこに所属している、一芸的な特殊能力があるものの、過去は不明で未来も定かでない人造人間たち。 ”ブギーポップ”、”ビート”、”ヴァルプルギス””ソウルドロップ”の各シリーズでは、さまざまな人たちが能力で戦い生活しつつ、自分たちが何者なのかを模索していました。 この本で登場するのは、第二次大戦中のドイツ戦周りでの兵器に喩えられる人造人間たち。 「ポルシェ式ヤークト・ティーガー」「オルガン」「ホルニッセ」「マウス」「ヘンシェル型ケーニッヒス・ティーガー」「ゴリアテ」。 そして、彼ら彼女らと絡む、ブギーポップシリーズからの常連の顔ぶれ。スプーキー・エレクトリック、飛鳥井仁、ユージン、バーゲンワーゲン・シュバルツ、パール、ジィド、フェイ・リスキィ、マキシム・ゴーリキー、釘斗博士など。 そう、この物語もまた、上遠野ワールドの大きな断片のひとつです。 あれとこれとの繋がりにニヤニヤし、前にも後ろにも進めないけれども決断だけは迫られつづけるキャラクターたちを追いかける、そういう話です。 脆過ぎる最強兵器の若奥様と、生死が掛かると謎の現象が発生する夫。 さあ、彼らの物語を楽しみましょう。 本作品に、ファウスト vol.5 (講談社MOOK)に掲載された夫の背景「アウトランドスの戀」は未収録となります(彼方に竜がいるならば (講談社ノベルス)に収録)。 そのかわり、「戦車のような彼女たち」のタイトルに沿って、”みっちゃん” リミット及び”せっちゃん” リセットの双子の対話が前後編で入っています。 | ||||
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