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陰陽師
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陰陽師の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 41~60 3/4ページ
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平安京の時代が個人的に好きなので、思い切って買いました。 内容は平安時代の寵児、安倍晴明と平安時代の雅やかな友人源博雅とが、怪異を解決する、というものです。 私にはこの小説の凄さを伝える語彙を持ちませんが、あえて言うなら、読んでいるのに体感できる小説です。言葉の瑞々しさが、その情景をありありと想像させてくれて、平安時代の雅やかだけど、人の後ろ暗い時代背景をみごとに描ききっています。 また作者の平安時代に対する造詣が深いので、違和感なく読み終えられました。 なので、星は五つ。 | ||||
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時は平安の世。人ならぬものと対峙した陰陽師阿部晴明の活躍を描く。 今でいう、霊媒師や霊能力者。いつの世にも、幽霊などの闇に対する恐怖は変わらない、 また恐怖があるから物語が生まれる。念が紡ぎ出すのは、人の世の哀しみ。 ともすれば勧善懲悪になってしまいそうな路線を上手く考えさせるストーリーに持っていくのはさすがである。 阿部晴明の謎めいたキャラクターの雰囲気もよく表現できていて楽しかった。 しかし、映画をだいぶ前に見たのであるが、狂言師野村萬斎の顔がべったりはりついてイメージが固定化されてしまった。 ある意味すごい俳優である彼は。しかし、仮に映画を見なかった場合、読書中のイメージはどんなだったかなと気になった。 どうしても映像は想像力を縛ってしまうので、原作の前にはなるべく見ないようにしたい。 | ||||
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平安の雅と、和歌に代表される言霊や呪の世界、あやかし、おに、もののけ・・・ これにどっぷり浸かれました。 マンガも買っちゃった! | ||||
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獏さんの本は昔からよく読んでますので、今回も楽しめました。あの時代に飛んでいきたいです。 | ||||
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時代物の作品といえば、どんなに出来が良くても当時の用語や言葉遣いなど、 そういうのが苦手な人には引っかかってしまう要素も多く、そういう意味でハードルが高いといえるが、 この作品は平安という時代をかなりあっさりと表現し、妖怪との戦い以外の要素は ばっさりと排除しているので、おそらくどんな人でもすんなり読めるものになっている 話は良くも悪くも独特なもので、良くわからない事件発生から安倍晴明が謎を解き、 良く分からない方法で解決すると読んですっきりするものではないが、作品の雰囲気は中々に面白い ただ最後の話はラストだしもう少し派手な物で良かったかもしれない まあその点を差し引いても興味深い作品だろう | ||||
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阿部清明(陰陽師)と源雅博(その親友の武士)の呪をめぐる会話が面白い。清明の説明は判るようで判らない。その判らなさがたまらない。ここに欧米の一神教と違って万物に霊が宿る日本の源思想があるのかもしれない。 何とも艶めかしい雰囲気も引き付けられる。怖いものに近づいてみたいという誘惑に充ちている。 読み終わって、「So What?」という感じだが、そのくせ、また次の作品を買って読んでいるような気がする。何とも不思議な魅力がある。 | ||||
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大人の日本昔話ですね(少しエロい)あっさりしてる文章表現で歴史が苦手な人も読めると思います。個人ごとですが清明と博雅が二人でお酒飲んでる場面の当りは禁酒中の自分にはキツカッタです(飲みたくなる)今他に読んでる小説があるのでそのシリーズ読み終わった陰陽師全巻(未完)読んでみたいと思います | ||||
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山本七平が「空気」と呼んだ言語、文化、法などの見えない呪縛の下で人は生活している。呪をかけられている。 この点において平安時代と何ら異なるものではない。 それを解く陰陽師の役割を現代では自己啓発セミナー等が受け持っている。 平安時代は仏教も真言という呪を行っていた。 そこは、もののけも鬼も怨霊も棲む世界で人と自然が未だ分離していない濃密な自然の世界(陰陽五行の世界)で動植物が生彩としていた。 そして、現代人は闇が消えそれ故魑魅魍魎も消え記号が支配する無機的な自然科学的世界しか見えなくなってしまった。 この短編集が魅力的なのは、平安時代という自然科学以前の怪しきものたちが確実に存在していた世界が描かれていて郷愁を感じさせるからであろう。 晴明が庭の藤の花に呪をかけた「みつむし(密虫)」という女性は怪しく魅力的に出現しそして消える。 梔子の白い花が庭で匂う。酒と膳が実に効果的に雰囲気を醸し出す。 平安とはこういうものであろう。 | ||||
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はじめ難しいかなと思ったのですが、全然そんなこと無く面白く読めました。 「今昔物語」が出てきますが、優しく解釈されており、陰陽師とその周りのことがわかります。 面白いだけではなくその裏にある妖しくも悲しいところに感動いたしました。 | ||||
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いままで夢枕獏さんの作品は、なんというか、読まず嫌いだった。 というのも、筆名、作品名ともに、難しそうなイメージがあったから。 ところが、手に取ってみたこの「陰陽師」は、パラパラっと読むつもりが、読み始めたら止まらなくなってしまって、あっという間に読み終えてしまった。 思っていたよりも展開が分かり易く、こんなに惹きこまれる作家なんだと、失礼ながら今更知った。 あまり面白かったので、読後、夢枕獏さんの作品をアマゾンで一気に5冊注文した。読むのが楽しみだ。 | ||||
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・読書好きの人には、梨木香歩さんの家守綺譚に似ている作品 と言えば、雰囲気が伝わると思います。 ・もののけの類が出てくる世界で、樹木などを愛でながら季節の移り変わりを 浮世離れした主人公が、友人とともに穏やかに見つめる その感覚が、家守綺譚と同じで、客観的な表現方法すら同じ側面を感じます。 ・映画や、フジテレビのドラマのように呪を用いての決闘シーンに 重きを置くというより、どちらかというとNHKで制作された稲垣五郎さん主演の ドラマの穏やかな印象の作品にしあがっています。 | ||||
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初めて読みました。これほど有名な作品にいまさらレヴューとは僭越な話ですが、いくつかの追記情報を。時代は860年から861年が舞台となっているようです。全部で6篇の作品が含まれていますが、季節は夏から冬(6月から11月)が扱われています。 晴明登場の第一巻なのですが、博雅との出会いなどの発端についてはほとんど描かれていません。形式は典型的な、シャーロック・ホームズとワトソンのパターンを取っています。しかし舞台は平安期の京都です。この京都という舞台装置が全体の雰囲気を決定付けています。 ここには通常のミステリーが想定する事件や解決はありません。この平和が続いた摂関政治の絶頂期にはもはや戦争はなく(反乱は時々あるが)、そこでは人間の具体的な行為や犯罪が晴明の関心を引くことはありません。ただ変わることのないのは人間の業で、この業が転化した霊や鬼が晴明の相手となります。清明が積極的にこれらの対象に絡むことはありません。というのは晴明には全てが見えているからです。むしろ現実の世界に生きる博雅に引き込まれるケースが大多数のようです。最後のあとがきはこのシリーズ発足の時点での著者の構想が語られており参考になります。 | ||||
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風景描写がスゴイ! 文章を通じて物語が鮮明に「見える」感覚に陥った時の衝撃を今でも覚えています。 時代をさかのぼり平安時代の清明と博雅が語り合っている姿が容易に想像でき、読書というよりも 自分の想像している映像の中で物語が進んでいくような感覚になりました。 今昔物語集や古今集といった古典に疎い自分にも十分理解できる作りになっているので 興味を持たれている方は一読されることをオススメします。 | ||||
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説明が必要でないほど有名な作品。 一行に書かれる文字数がもの凄く少なく、 あっという間に読み進めていけそうなのだが、 かえってその行間が余韻を残し、雰囲気がよく醸されている。 和歌や適度に古臭い言葉遣いがあるためかも知れないが、 安倍晴明が式神を使って魚を焼かせたり、または案内をさせ、 いつも源博雅が晴明をたずねてきては、ふたりで酒を酌み交わし、 庭や月を見ながらのんびりと話をする。 最後は博雅が相談を持ちかけ、いざ妖怪退治に出かけるおきまりの展開なのだが、 それが仄かに心地よく、過度な描写や雰囲気作りもないのに、 いっそうその場面や言葉が際立つように感じられるのが素晴らしい。 これを読むと、同じように陰陽師を題材にした鴨川ホルモーが、 ひどく陳腐で滑稽な作品に思われてしまうだろう。 しみじみと浸れて、その名残を愉しめる良作。 | ||||
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《夢枕獏》氏という作家に関しては、やはり《賛否両論》ある所だろう。実は、私の中でも《賛否両論》がある。基本的にエログロ描写が、どぎつ過ぎるのだ。作品を読んでも、半分は超・感動する傑作なのだが、後の半分は、読まなきゃ良かったというくらい、好きになれない作品だったりする。でも、面白い時の《夢枕獏》氏の作品は、半端じゃないくらい面白かったりします。この『陰陽師』シリーズも、氏の作品の中では、傑作と言えるシリーズだと思います。 | ||||
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古典的な文体でやや取っつきにくいかな?と思って読んでみれば、意外にもすらすらと読めました。会話が多いのもあってテンポよく進んでサッと読み終わる感じです。 陰陽師だからといって、特に難しい表現が出てくるわけでもなく、それはきっと晴明のキャラが馴染みやすいからでしょう。 飄々として、自由気ままにしている姿はとても印象的で、事件をさっと解決するのも尚良し。 相棒の博雅とのコンビが最高にマッチしていて面白いです。 | ||||
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私はへそ曲がりである。 ブームに乗っかるのが嫌なのである。 だから“陰陽師&安倍清明ブーム”の真っ最中には、この本を手に取ることはなかった。 映画も観なかった。 やせ我慢というやつである。 先日、偶然に『陰陽師』と『陰陽師2』を観る機会に恵まれた。 非常に面白かった。 面白くて興味が湧きあがるのを、最早止めることも出来ずに本書を購入した。 何故、今まで読まなかったんだ!とへそ曲がりの自分自身に腹が立った。 平安時代…まだネオンサインも街灯も何にもない時代である。 当然“暗くなったら寝る”生活であったろうし、もののけや鬼や霊やいろんなものが当たり前に存在していた、 或いは信じられていた時代であったろう。 そういった類のものに驚きも動揺もせずに、当たり前に対処する安部清明。 痛快である。 本書を読んで感じたのは、深い深い静けさと漆黒の闇である。 まるで自分がその中にいるかのように感じ、清明と博雅の姿をこっそり覗き見しているような気になった。 それだけ物語の力が、引力が強いのだろう。 最初の一文で、その世界に入り込める。 安部清明はいわゆるスーパーヒーロー的な存在なのだが、あまりに淡々と事に当たる為、 読み手も淡々と出来事を受け止めるしかない。 平安の世も、この作品のような暗い静けさの中に存在したのであろうか。 いずれにせよ、文句なしに面白く、楽しめる本である。 歴史的な知識がなくとも十分に楽しめる。 読まないと損、な本に属するのは間違いないだろう。 必読である。 | ||||
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読んだ最初の感想は「簡単なのに難しい」。文章は大体が一文ごとに改行されていて、ページ全体の文字数が少ない。しかし、文章自体は、昔の日本を描くのにしっくりくる真面目なもの。そのギャップにまずびっくりしました。文字の少なさから簡単そうに見えるけど、時代を考えた言葉遣い・表現がとても美しいです。 晴明と博雅の会話も面白い。会話に出てくる言葉・ストーリーの背景は、歴史や国語の勉強にもなりましたし。わたしは和歌が苦手だったのですが、大分解るようになりました。笑 違う時代の物語を読むことは、世界を広げることにも繋がりますよね。このシリーズは読む価値ありです。是非読んで見て下さい。 | ||||
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時は平安の世。西洋風に言えば錬金術師に近いような不思議な男、安倍晴明が怪事件を快刀乱麻で解決する傑作短篇集。現代とは眠らない街でもある。コンビニエンスストアや街路灯などの灯りが煌々と夜を浸食している。一読後、感じ入ったのはこの時代の夜の表情の豊かさである。月の明るさである。闇。と一言で括ることができない何かがそこにはある。それを夢枕獏氏は風雅にサラリと描く。この夜があったからこそ、鬼やもののけが人々と共存しており、陰陽師晴明が活躍する場が提供されていたのだと思う。草木に浮かぶ夜露の仄かな煌き、雪の夜、雨の夜、満月、上弦、下弦の月夜。活字から怪しくも美しい夜が立ち昇る。夜に魅了され、晴明に虜にされ。いとをかし。 | ||||
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陰陽師ブームの王道とも言うべき夢枕さんの陰陽師、第一作です。この陰陽師でもっとも私がひきつけられたのは何よりも人の生活と妖怪たちの、その近さです。辻を曲がればこの世のものではないものたちと、実に頻繁に出会うのです。それゆえに陰陽師という職業があり、まるで天気予報のように高貴な人々に忠告を告げるのです。この陰陽師の平安の町では村の角に、雨の合間に、するりと妖怪が現れます。それがときに悪さをしたり、ときに思いを伝えたり。現代には失われてしまった古きよき、そして妖しい世界がこの本の中では広がっています。是非、平安の世にも妖しく美しい世界を訪れて見てください。そしてその都で日々のんびりと酒を飲み、笛を吹く仲の良い清明と博雅に、出会って見てください。 | ||||
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