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(短編集)
ビタミンF
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ビタミンFの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全148件 141~148 8/8ページ
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直木賞作家の作品だということで読んでみました。ビタミンのように栄養となって明日への力が湧くような作品ばかりだと思います。いじめの問題など、普通の家庭でいつ起こってもおかしくないような事件を採り上げながら、深刻になりすぎずにハッピーエンドになるところが良かったです。登場人物が普通でありながら善意を忘れずに、最後は家族のためにがんばる、という人たちでしたので、安心して読むことができました。 | ||||
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30代後半から40代にさしかかった普通のサラリーマンであり父親。東京郊外の住宅街にあるマンションか小さな一戸建て住まい。妻がいて、思春期にさしかかる小学校高学年から中学生、高校生のこどもがひとりかふたり。職場では成功しているわけではないが地道な中間管理職として働き、自分の人生の枠組みが今の延長にあると決まりつつあるような感慨を持ち、「もう若くない」と自覚しているといった主人公たちの造形に限りない共感を覚えます。 「ナイフ」では著者は子どもの視点を忘れていないと感じましたが、本作ではこんな父親像を愛着をもって描き出しています。家族がぶちあたる、子どものいじめや娘の異性交遊といった問題もまたどこにでも起こりそうな問題です。明確な解決がなされないのもまた現実の反映でしょうか・・・。どの作品もどこかしら明るいのは、いろいろなことがあっても、解決されない問題があっても乗り越えていこうという声高ではないけれども、前向きのメッセージを感じることができるためでしょう。 | ||||
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30代後半から40代にさしかかった普通のサラリーマンであり父親。東京郊外の住宅街にあるマンションか小さな一戸建て住まい。妻がいて、思春期にさしかかる小学校高学年から中学生、高校生のこどもがひとりかふたり。職場では成功しているわけではないが地道な中間管理職として働き、自分の人生の枠組みが今の延長にあると決まりつつあるような感慨を持ち、「もう若くない」と自覚しているといった主人公たちの造形に限りない共感を覚えます。 「ナイフ」では著者は子どもの視点を忘れていないと感じましたが、本作では父親を愛着をもって描き出しています。家族がぶちあたる、いじめや娘の異性交遊といった問題もまたどこにでも起こりそうな問題です。また明確な解決がなされないのもまた現実の反映でしょうか・・・。 | ||||
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この短編の主人公は、40歳前後の男性が多い。 もう若くないけど、おじさんと認めるのもシャクで… といった微妙な男性心理に、 思わず口元がほころんでしまいました。 子どもがグレたり、いじめられていたり、反抗したり、 この結婚はまちがいじゃないだろうかと後悔してみたり、 体力が落ちてきたことを見てみぬふりしたり、 どこの家庭でもひとつはありそうな、 リアリティある物語がつまっている。 とくべつに大きな事件が起こるわけじゃないけれど、 等身大の日常が広がっていて、 気負わずに読めました。 かっこいいワケじゃない。でも、この生き方も悪くない。 そんな風に「明日」を見つめられる本でした。 | ||||
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家庭の光と影の「影」を主体として書かれた小説と言えるのでは無いだろうか? 父親、母親、夫、妻、結婚、夫婦、子供、故郷、不倫、昔の恋人、家庭の変化。 独身の私としては、「家庭を築く」その事が物語としても重圧に耐えられるか不安になってしまうストーリー展開が続く。 中年のあきらめのため息が耳元で聞こえてきそうである。この本のどこに救いを求めたらいいかはオムニバスストーリーであり、誰もが直面するであろう家庭を多角度から見つめ、「貴方だけが苦しいのではない」と何編も読み解く事から察する事ではないだろうか。 テーマは現実味を帯びている分、重い。 それをすんなりとページを開き読み進むことができるのが、この小説と小説家の優秀な点ではないだろうか。 | ||||
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「我が子へのいじめ」「冷えた夫婦関係」、、いつのまにか浸食されていた家族の基盤への亀裂に対し、主人公はどう対応していくのだろうか? 私と同年代の主人公に姿をダブらせながら、一気に読み終えた。 重松清さんの作品は、ナイフ、エイジ、定年ゴジラと読んできたが、本作品ほど感情移入できたものはない。開けてはいけない「パンドラの箱」に対し、開けずに知らないふりをしておくことが正解なんだろうか。本書は色々考えさせてくれる。 Family、Father、、「F」で始まる様々な言葉をキーワードとした7つの短編は、まさしく人生を考えるための「ビタミンF」だ。いじめは完全に終わらず、夫婦関係も元通りには戻らない。ハリウッド映画の様にハッピーエンドで終わらないのも、人間の多!様性、人生の複雑さについて改めて考えさせられ良かった。 | ||||
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自分にとって重松氏は同時代(30歳代後半から50歳まで)の代表的書き手として、最も生活感覚的にピッタリくる存在である。小中学生の子供のいる、ごく平均的な、バブル崩壊後の日本のサラリーマン家庭に起こる、ごくありふれた日常。自分が育った景気のよかった頃(昭和40年~50年代)と違って平成不況に成長するわが子たち(実際は学校でいじめられながらも生徒会長に立候補する娘、不良仲間に悪事に荷担させられる息子など)にエールを送る父親の視点から書かれたものや、大学時代の女友達とかわした、たわいない約束を大事にしまっている中年モラトリアム男など、おもわず「そうそう」とうなずいてしまいそうになる。家庭に満足を得られない新米中年世代のこころ模様が上手に描写されていて、共感を呼ぶ。FはfamilyのFです、念のため。 | ||||
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話題の本らしいということで、読んでみました。 20代半ばの女にとって、30代後半から40代の男性の本音は知りえません。そんなおじさんの複雑な気持ちがいくつモノ話のなかにちりばめてありました。正直言いまして年を重ねていくこと、その過程での人間関係の変化に漠然と不安を感じました。 | ||||
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