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ブレイズメス1990
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ブレイズメス1990の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.04pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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「ブラックペアン」「チームバチスタの栄光」「ジェネラル・ルージュの伝説」と読んできて、医療現場の仔細や裏話や医師の本音が、作者の見事な筆致で描かれてきたと思っていた。実力ある作者だと思ってきた。しかし、この作品は、同じ人間が書いたとは思えない粗さだった。 一言で言って、「お話」にすべて「詳細」が欠けている。 モナコ、モンテカルロで始まる「旅行者の体験談」的ストーリーには、まだ目をつぶろう。しかし大体、どんな国のどんな仕事であれ、欧州であればなおさらのこと契約に基づいて行われているはずだ。そういう仕事をある日、「じゃあ、俺は日本に帰ります」的に、気が向いたからと言ってその日のうちの飛行機に乗って帰ってきてしまえるほど、世の中、甘くないはずだ。第一、そんなに「世界的に有名な外科医」だったのであれば、先々まで手術スケジュールが入っていたに違いないのに、翌日以降の手術日程は一体どうしたのか? 「自分の財産の半分」を手術費として払う、それも「大金持ちばかりがやってくる」、という設定なのであるから、すでに何億円という金を払って彼に手術してもらう予定になっていた患者たちがいたはずなのに、そういう人たちはいったいどうなったのか? 他にも納得できないことが山積している。たとえば天才医師とされる「天城」の何が一体、天才なのか? 何が素晴らしいのかが十分に描かれていない。「バイパス」の代わりに直接、血管を繋ぐ手術が出来ると言うこと、そしてそれが「すばらしく早い」ということなのだが、それだけでは納得させてもらえない。「他人には出来ない!」「世界で一人!」と何度もそういう台詞が出てくるのであるが、それではなぜ他人に出来ない技を、「彼はできるのか?」が説明されていないのだ。 そして、日本での「公開手術」である。アメリカでは行われているが、日本では行われていない。周囲の反対を押し切って、天城はそれを強行する。しかし、これが一番、詳細と説明に欠ける。まず、どんな場で行われたのか? 手術室の構成がひとつも描かれていない。どうも聴取者が見られる状況で行われたと言うことらしい(だから、「公開」なのであるが)。しかし、いくら何でも一般人がいる場で手術など行なわれないであろう。そんな細菌・雑菌・埃だらけの場所で行うはずがない。何らかの形で、一般人と手術室は仕切ってあったはずだ。じゃあ、「何で?」「どうやって?」と思う。透明のボード(ガラスとか硬化プラスチックとか?)で仕切って、聴衆からは(ガラス等を通して)見えるが中は清浄な状態にするのか・・・?。いろいろ考えながら読んだのであるが、最後までそれには触れられていなかった。手術はまるで、コンサートか何かのようにオープンスペースで行われたような書き方だ。まあ、何かの形で手術スペースを周りから隔離したとしよう。しかしその場合、ライトはどうしたのか?(ガラスかプラスチックの透明ボードの強度が、手術用照明を支えるのに十分であったのか?) 手術機器をどうやって移送して設置したのか? 公開手術に反対だった大学が、そういう機器の供給だけには同意したのか? 設置したスタッフはどこから来たたのか? 公開手術の経験がない日本には、レンタルでそういう場にだけ貸し出す業者があるとは思えない。通常だったら、その辺から躓く。もし強行するのであれば、かなりの試行錯誤が必要なはずだ。 また、「ブラックペアン」で詳しく書かれていた「外科医の手術前の手洗い」の大事さを考えると、医師たちの着替えと手洗いの場はどこに設置したのか・・・? そういった疑問がさまざまに出てくる。 そうした詳細は一切かかれず、「手術が行われました!」「天才医師のXXはすばらしい技術で成功しました!」という「おとぎ話」的ストーリーだ。結局、最初から最後まで「あらすじ」だけ読んでいるような作品だった。 | ||||
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前作で渡海・高階の両先生から気に入られたラッキーボーイ?世良先生。 今回も幸か不幸か、 日本の医療界に収まりきらない超個性派医師の招聘に成功。だが、そのお目付役、もといお世話役を仰せつかり… 病院内での冷ややかな視線の中、板挟みの立場をどう切り抜けていくのか? という筋書き… 結局、自ら進んで動かないまま流され、傍観者然のまま、話が進んでいく。 「ブラックペアン」のハラハラ・ドキドキ感を期待したが、(個人的には)大きな盛り上がりもなく、結局そのまま、物語が終わってしまった。 最後にもう一波乱あるだろうと思って身構えていたが どんでん返しもなく、肩すかしを食らった感じ。 「ブラックペアン」が面白かっただけに、その続編としては期待はずれ。 蛇足だが、 本作では「医療とお金」「人の命とお金」がテーマになっている。筆者は、国の医療費削減がもたらした(リアルの)現状の、1つの解決策を提示したものだと思う。何となく、作者自身が納得しているような感じで、他作品で見られるような切実な訴えとなっていない。そのため、心に響いてこなかったのではないかと思う。 なお、不見識ながら「ブレイズメス」が何なのか、私には最後まで分からなかった。 | ||||
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はっきり言って、バチスタシリーズ以外はイマイチ。キャラを立て過ぎて鼻につく。フランス語が一々鬱陶(シャンスとかウィとか)しいし、命を賭けで助ける医師(その背後の論理も含め)って一体なんだ?と思う。 夢見る黄金地球儀や、マドンナヴェルデも、お粗末な物語としか思えない。ファンの方は良いかもしれないが、一読者としては、ここまで行くとどうだろうと思わざるを得ない。 | ||||
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