■スポンサードリンク


恋都の狐さん



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
恋都の狐さん

恋都の狐さんの評価: 2.61/5点 レビュー 18件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.61pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

古都・奈良は、恋の都?

表紙のイラストと、舞台が奈良というところに惹かれて読みました。
読後、終わりはいいけれど、それまでの道のりがあまりしっくり来ないと感じました。
主人公が狐さんに恋をする。
それは当然でしょう、タイトルが何と言っても「恋都の狐さん」なのだから。
でも、好きになったときがあまりにも唐突であったりとか、主人公の気持ちが、
恋している女の子という感じがあまりしなかったりしているように思えました。

折角そのタイトルにしているのに、何を勿体ぶっているのですか!

と、思わなくもないです(笑)
嫌いじゃないだけに、ちょっと物足りなさがありました。

次回作、期待しています! 今度も是非奈良で! 或いは京都で!!
恋都の狐さんAmazon書評・レビュー:恋都の狐さんより
4062174855
No.2:
(3pt)

メフィスト賞でもミステリでもなく、奈良神事祭礼エッセイとしてなら

女子大生の主人公が、節分の豆まき行事をはしごする発端から、情景はたいへん丁寧に書かれています。
決して狐面をはずさない着流しの男性と、相棒らしいきりっとした揚羽という女性。
「私」とふたりの出会い、そしてひょんなことから一緒に夕食を取り、そのまま泊まってしまう・・・
奈良の風物詩と、シニカルな狐さんとの対話や、彼の大道芸は面白かったのですが、いったいいつ事件なりミステリ(謎)なりが始まるのだろうと思っているうち、本のページは真ん中を越えてしまいました。
「私」と「狐さん」と「揚羽」のなかなかドラマが深まらずに続いてゆく淡々とした時間。しかしそれをのせている舞台のほうは元興寺、猿沢池、采女祭と十分に歴史と幻想の重みがあり、そちらの迫力でおわりまで読みました。

そしてそこで気づいたことは。
「ミステリ」とは、この狐さんの正体、だけだったのか?
 そうしてみると、あっと驚く奇想や、現実を転覆するメフィスト賞ならではの破壊力はなく、ふつうの古都恋愛小説でした。

(恋愛小説としてみると、もっと感情のダイナミズムがあってもよかった、というか、主人公のひとりエッセイでおわっているような気がしました。)

 あっけないラストでしたが、しばらくたって思い返してみると、豆まきの豆をひろうために必死になったあげく、そこにくじびきの特賞が入っていて、せんとくんの巨大ぬいぐるみをビニールひもで背負わされて帰る少女、という主人公像はかなりインパクトがありました。そして横柄で独りよがりな狐さんの人生も、けっこうドラマティックなもので、これが奈良の神事祭礼と重ねてあるところもよかったと思います。
「私」の手記が分析に入りすぎるところや、自己完結しがちなところがマイナスしている気はしますが、それなりにひとつの世界を感じますので、ミステリとか日常の謎とかにこだわらない気持ちで、次作に期待したいです。

恋都の狐さんAmazon書評・レビュー:恋都の狐さんより
4062174855
No.1:
(3pt)

ミステリではなく、古都恋愛小説・奈良風物詩の味わい

女子大生の主人公が、節分の豆まき行事をはしごする発端から、情景はたいへん丁寧に書かれています。
決して狐面をはずさない着流しの男性と、相棒らしいきりっとした揚羽という女性。
「私」とふたりの出会い、そしてひょんなことから一緒に夕食を取り、そのまま泊まってしまう・・・
奈良の風物詩と、シニカルな狐さんとの対話や、彼の大道芸は面白かったのですが、いったいいつ事件なりミステリ(謎)なりが始まるのだろうと思っているうち、本のページは真ん中を越えてしまいました。
「私」と「狐さん」と「揚羽」のなかなかドラマが深まらずに続いてゆく淡々とした時間。しかしそれをのせている舞台のほうは元興寺、猿沢池、采女祭と十分に歴史と幻想の重みがあり、そちらの迫力でおわりまで読みました。

そしてそこで気づいたことは。
「ミステリ」とは、この狐さんの正体、だけだったのか?
 そうしてみると、あっと驚く奇想や、現実を転覆するメフィスト賞ならではの破壊力はなく、ふつうの古都恋愛小説でした。

 恋愛小説としてみると、もっと感情のダイナミズムがあってもよかった、という気もしました。

 あっけないラストにちょっと脱力、しかし、しばらくたって思い返してみると、豆まきの豆をひろうために必死になったあげく、そこにくじびきの特賞が入っていて、せんとくんの巨大ぬいぐるみをビニールひもで背負わされて帰る少女、という主人公像はかなりインパクトがありました。そして横柄で独りよがりな狐さんの人生も、けっこうドラマティックなもので、これが奈良の神事祭礼と重ねてあるところもよかったと思います。
「私」の手記が分析に傾きやすかったり、自己完結しがちなところがすこし疲れる気はしますが、奈良というひとつの世界の心地よさを感じましたし、ミステリとか日常の謎とかにこだわらないスタンスでの次作に期待したいです。

恋都の狐さんAmazon書評・レビュー:恋都の狐さんより
4062174855

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!