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死の扉
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【この小説が収録されている参考書籍】
死の扉の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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キャラクターは魅力的で、推理面も問題ないだけでなく、どこか革新的で面白いのですが、なぜかイラッとする小説でした。趣味じゃないのかと感じましたが、不思議とまたこのシリーズを読みたい気もする。妙な読後感です。 | ||||
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本作は、読み手の立場によって、評価の分かれる作品ではないかと思う。 コージー系とは言わないまでも、ユーモラスで明るい雰囲気を感じながらさらっと読めるので、初めて推理小説を読む人やあまり読んだ事がない人には手始めに丁度良く、十分楽しめる作品かもしれない。 その一方で、本格推理に親しんでいる人には物足りなく、言い方は悪いが、「暇つぶしには丁度良い」といった程度、というのが正直な感想である。 特に何かの考えに基づいている訳でもなく、論理的に展開して行く訳でもない主人公キャロラス・ディーンの捜査の進め方は、素人探偵が初めて手掛けるからとはいえ、 まるで子供向けの探偵小説に毛が生えた様なもので、まるで期待するところなく三分の二くらいまで読み進めた。 ところが、残り三分の一となった時に、主人公がいわば「どんでん返し」の結論に辿り着く着想を得たらしい事がほのめかされ、一瞬、「やはり本格推理の醍醐味を味わえるのかもしれない」 という期待が膨らんだのだが……ほぼ同時に、(話の構成が単純なので、)作者がどういう結末にしたいのか、全て予想がついてしまった…。(犯人も、動機も、事件発生時に起こった事の大筋も。) 従って自分は、ほころびの多々ある主人公の説明を聞かされる最後の場面でも、一瞬だけこみ上げた本格推理小説を読む醍醐味である探求心も当然失われた状態で、予想通りの話を、さも「どうだ!」と 言わんばかりに聞かされただけだった。 本格推理モノを読みなれている人は、おそらく自分と同じ状態に陥るのではないかと思う。いや、結末に関してだけ言えば、推理小説を読みなれていなくても、ドラマや映画で様々な謎解きパターンを 目にしている現代人なら、やはり物語の途中で、作者の意図に気付いてしまうかもしれない。 物語の構成、主人公の推理の進め方、更に、肝心な所は「ただの思いつき」という物足りなさ…その他にも、色々な点で、とにかく「本格推理」と位置づけるには「甘い」としか言えないのが事実だろう。 それでも、、、ユーモラスで明るい雰囲気が漂っている事もあって、苦になる様なつまらなさを感じる事はなく読み進められたし、「推理小説に不慣れな人には丁度良いだろう」と肯定的に受け止めてあげたくなるだけのものは、あったのである。 本格推理として期待しすぎず、ユーモアのあるコージー的な読み物と思ってかかれば、キャロラス・ディーン・シリーズの他の作品も、のんびりと楽しめそうだ。 | ||||
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1955年に刊行されたもので、ミステリ黄金期は過ぎたものの、クリスティー(本作中でも言及される)やカーはまだバリバリ書いているという微妙な時期の作品。小さな田舎町で起こった二重殺人事件を扱ったものだが、物的証拠に依らないパズラーを目指した様だ。本職が教師の素人探偵を主人公に据えている点もこの意匠に沿ったものだろう。物的証拠ではなく、素人探偵の観察眼が全ての作品である。その意味で、イギリスの田舎町の雰囲気や人間模様は良く描かれていると思う。 犯人の計画が杜撰過ぎ、事件後の言動も不用意だが、それをすぐには気付かせない様に巧みに全体が構成されている。驚く程のアイデアもないが、大きな瑕疵もないというマズマズの出来だと思う。ユーモア味を醸し出そうという作者の意図も窺える。犯人を特定するに足る物的証拠を最後まで出さない(出せない)という流儀に不満を覚えなければ、そこそこ楽しめる作品だと思う。 | ||||
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当方の能力では、評価は難しい。良くできているはと思うのだが、起こっていることが、如何にも無理。推理は納得できても、状況は納得感は皆無と思う。面白いかと聞かれたら、どう答えればいいのか悩んでしまう。土台に無理があるのだろうと感じる。日本でも、米国でも、簡単に受け入れられなかったのは、当然だろう。主人公の言動、行動は、警察嫌いという面からも、共感し難い。警察嫌いの素人探偵では、シリーズは成り立たない。不自然さが目立つ一編と感じる。 とは言え、たぶん、これ以外の、24編が、相当面白くなければ、それほど続く訳も無いのだろうから、今後、多くが訳されるのを期待。登場人物が、うまく働けば、それなりに面白そうではあるが、残念ながら、この一編では、伺い得ない。繰り返しになるが、とは言え、推理自体は面白い。 | ||||
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