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(短編集)
氷平線
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氷平線の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 41~44 3/3ページ
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たまたま新聞に桜木さんの記事が載っていて、北海道出身ということもあり気になったので初めて(作品を)読みました。 文学的なことは他の方にお任せして、全く別の視点で感想を書きます。 レビューとしてはまるで参考にはならないかもしれませんが(汗 著者は釧路出身で、それ相当の取材もしているとは思います。しかし、、 酪農を取り巻く状況、背景、設定などがあまりにも古い。古すぎる(笑 第1話の「雪虫」の発表が02年で、状況はそれより少し前の設定かも。 それにしても時代が違いすぎます。 失礼な言い方をするのなら、酪農に偏見があるのでは?とも思ってしまいます^^; 正直、今どきの農村、酪農の地域って、これほど「閉鎖的」ではありません。 まわりが皆、自分ちの冷蔵庫の中身まで知ってるとか、 誰と誰が付き合ってる、昔付き合ってたのは周知の事実、とか。。 都会で近所付き合いが減ったり、町内会に入りたがらないのと一緒で、 農家同士の付き合いも希薄になっています。 (もちろん農業に関する会合や寄り合いが無いわけではない) むしろプライベートでは都市部の人と変わりありません。 その家のおじいちゃんやおばあちゃんがいつの間にか(知らないうちに)入院してたとか、 施設に入ったとか、そんなことが普通にあるんです。 そのくらい、他人の家のことに無関心になりつつあります。 農家の人間が先生を食い物にしてる(笑)とか、都会からきたお嫁さんを遠巻きに見てるとか。 セダンの車で買い物に行くとか(笑)、納屋で密通してるとか。 フィリピン人のお嫁さんを300万で買ってくるとか。 ほとんどの人はそんな設定をいちいち気にもしてないかもしれませんが、 あまりにも現実とかけ離れているので、 「北海道の農家って、農村ってこうなんだぁ」と勘違いされるのが怖いです(笑 合ってる部分もありますが、少なくともほとんどが25年は昔の話です。 もしかするとこういう事情や状況が残ってるとしても、ごくごく一部の地域だと思います。 少なくとも私の周りでは聞いたことがありませんね。 でもそういう設定が話を面白くしているのも事実でしょう。 だから違う作品も読むつもりですが。 あくまでも「フィクション」です。 | ||||
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北海道を舞台にした珠玉の六編。いずれの作品に登場する女性は皆、健気であり、強さを感じる。寒く、暗い冬、都会の華やかさとは隔絶された寂しさの漂う北の地で、男という存在に翻弄されながらも懸命に生きる女性の姿に感動を覚える。 『誰もいない夜に咲く』も非常に良かったが、デビュー作であるこの作品集もまた素晴らしい。 | ||||
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・雪虫(オール読物新人賞受賞作) ・霧繭 ・夏の稜線 ・海に帰る ・水の棺 ・氷平線 の六作を収録。 むき出しの人間関係と性、それに翻弄されながらもやり過ごし生きる女たちの姿は、切なかったり、悲しかったり、強かったり、清々しかった。 性描写を含めた全体の表現はくど過ぎず、雪景色を眺めるような淡さ。 一作一時間程度で読めるため、一篇ずつ読むもよし、一気に読むもよし。 全ての作品で貫かれている訳ではないが、ヒロインの心情の描写が少ないことが、読者を切なくさせるのだろうか。 | ||||
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<男女の性をまったく新しい筆致で描く”新官能派”>という帯のコピーにひかれて手に取った。 確かに”官能”は描かれている。が、官能が描かれているからこそ際立ったのが、茨木のり子さんの詩集『椅りかからず」を彷彿とさせる主人公の女性たちの”椅りかからぬ”姿勢である。 男の欲望を諾として受け入れ組み敷かれてはいるが、竹のようにしなやかに立ち上がり、椅りかからない。 柳眉を逆立て声高にジェンダーを振りかざす訳ではないが、椅りかからない。 『女性の品格』が売れている。しかし本当の品格はこの本をよんで身につけるテクニックではない。 『椅りかからず』に生きる姿勢こそ品格に通じるのではないか。 官能から始まった本で思いがけずそう感じた。 | ||||
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