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絶海ジェイル Kの悲劇’94



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絶海ジェイル Kの悲劇’94の評価: 2.67/5点 レビュー 3件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(4pt)

着想に脱帽。

勁草館高校元会計渡辺夕佳と元ピアニスト八重洲家康の、通称「イエユカシリーズ」第2作。
舞台は絶海の孤島の牢獄。八重洲家康は期限内にここを脱出し、夕佳の下に戻れるのか−。

フーコーの概念として有名なパノプティコン(一望監視装置)。
看守の姿は囚人から見えないが、囚人は常に監視されている(かもしれない)状態に置かれるため、気をゆるめることができない。
この、心理的にも死角の少ない牢獄を破ることはできるのか?
これが「読者への挑戦」の中心である。

学校でフーコーに触れたことがあるのなら、無理無理無理!!といいたくなる。
でも、そこに合理的な解決が示されたときの快感といったらない。その手があったか!と思う。
物語にしかなしえない、エレガントな解だと思う。

さらに、パノプティコンが設置されているのは絶海の孤島なのだが、外部への通信手段も斬新。
こう書くとハードボイルドな脱獄もの?と思われるかもしれないが、
そこはイエユカシリーズ、ちゃんとガール・ミーツ・ボーイ的な青春小説としての要素もあり、
幾通りにも読める仕上がりになっている。
夕佳のけなげさと、家康のツンデレがいい感じのこの二人、これから幸せになってくれるんですよね?
絶海ジェイル Kの悲劇’94 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:絶海ジェイル Kの悲劇’94 (光文社文庫)より
4334766803

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