群衆リドル Yの悲劇’93
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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クローズド・サークルと化した洋館で起こる、マザー・グースの童謡に見立てた連続殺人。 | ||||
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最初から最後まで海外古典本格ミステリのファンならにやにやが止まらないであろう雰囲気。解決編ぎりぎりまでこちらの想定を正しいと思わせる技術に長けている作家だと感じた。某古典を思わせる真相も、そんな無茶なと思いながらも納得してしまう。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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・古典的名作トリックの寄せ集め(調理しきれてない) ・文系(法学部)の秀才が必死になって理系(医学・化学・生物学)の情報を調べ上げた というのが作品自体の印象です。 サブタイトル「Yの悲劇'93」の意味合いは『月光ゲーム Yの悲劇'88』(有栖川有栖)への オマージュでありそれ以上の意味はなく(エボラウイルスはこじつけすぎ), 動機は『そして誰もいなくなった』(クリスティ)と見せかけた『殺しの双曲線』(西村京太郎)なので 一定のラインは保っていると思うのですが、マニア以外の層に受けるかというと……? あとは、主人公(探偵役)が「架空(平行)世界の日本に暮らす、特権階級である万能の天才大学生」 という凄まじい属性を受け入れられるかどうかでしょうね(笑)。 | ||||
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文章力あまりにプア。編集者もちゃんと指導しないとダメ。話しの流れが会話表現力の稚拙で理解不可 | ||||
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有栖川さんの推薦文につられて購入しましたが、後悔しました。 多くの方が書いておられる通り、文章が装飾過多で非常に読みづらいです。建物の外観や内装など、本筋とは何ら関係ない部分の描写に何行割けば気がすむのでしょうか。しかも日常的にはおよそ使わないであろう色名や建築様式の名称を並べたて、一体どれだけの読者がありありと情景を思い浮かべられたのだろうかと疑問です。作者が自分の文体に酔っていて「伝える」という事を放棄しているのでしょう。 『そして誰もいなくなった』を彷彿とさせる舞台設定は魅力的ですが、読み終えて「作者が設定した架空の日本だし何とでも出来るよね」という感想です。犯人の動機にも、こんな凝った舞台を用意するほどの深さを感じませんでした。 更に登場人物に全く魅力を感じません。作者の性格がそのまま投影されたのかと思われる傲慢なイエ先輩には反発しか感じず、何よりも孤立した状況で惨劇が始まろうとしている中、「イエ先輩はあたしを抱こうとしない」などと言い出すヒロインにドン引きしました。 この作者の本は二度と読みません。 | ||||
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「雪の山荘」もの本格ミステリである。古野作品は初読。 帯紙などには有栖川有栖の刺激的な推薦文が躍る。いわく、「本格ファンならこの作品を横目に素通りできようか」。 実は1年ほど前に買って、積読になっていたのをようやく読了。 ちなみにタイトルの「'93」というのは、作品世界がおおむね90年代前半(雪の山荘もののクローズドサークルを壊してしまう、アレがまだ普及していないということですね)という意味で、作品自体は2010年発表のようだ。 謎の招待状によって人里離れた山荘に呼び集められた面々、一部を除き互いの面識はなく、そして晩餐の後に蓄音機から流れる断罪の声・・・、とくればクリスティの「そして誰もいなくなった」を想起しない者はいないだろう。唯一の異分子は、探偵役?としてまぎれこんでいるとおぼしき「イエ先輩」か(ちょっと苦しい)。翌朝さっそく血みどろの事件が勃発し、さらに続く見立て殺人はマザーグースの歌詞にのって、、、という話の展開。 読者への挑戦が2度にわたって挿入されるなど、内容や仕掛けの重厚さの割に、全体的に文体が口語的でふわふわしているのが気になる。読みやすいような読みにくいような作品だ。 そして最後まで読み切って・・・。 論理的に犯人を指摘することの可否にこだわった作品なのは良いのだが、張り巡らされた伏線が織りなすカタルシスとか、意表を突いた動機の提示とか、あっと驚く超絶新作トリックというようなものを期待してはいけない様子。 犯行動機として描かれる某ウイルスの話はまさに時事ネタだし、よく言えば実験的に本格ミステリの形式含めてこだわった作品、しかし悪く言えば、動機、舞台、進行、密室トリック、どれも古典的名作のつまみ食いではないのか。 個人的には、面白く読めるけれど、何年も残る作品としては扱われない気がする。 | ||||
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『天帝のはしたなき果実』において、「鬼会計渡辺」としてほんのちょっとだけ登場した渡辺夕佳が主人公。 探偵役をつとめるのは、「元」超有名ピアニスト八重洲家康(どうやら古野まほろたちの同級生だったらしい)。 二人はとある冬、矢吹山(!)にある山荘『夢路邸』に招待される。そこには、同じように半ばだまされて集められた七人の男女。 彼らはマザーグースの童謡に見立てられながら、一人一人殺されていく-。 誰によって、どうやって殺されたのか。犯人の動機は何か-。 雪の山荘、見立て殺人、密室、ダイイングメッセージ等々、本格探偵小説のガジェットがこれでもかと登場する。 ただ、それが少しも過剰ではない。なぜなら古野まほろの他作品と同様に、無駄な仕掛けが全くないからだ。 提示された謎にはすべて合理的な解が提示され、読者のカタルシスを導く。 タイトルの「Yの悲劇」は有栖川有栖へのオマージュだし、アガサ・クリスティの影響ももちろんある。 作中には他にも、探偵小説を書き続けた先達への愛と尊敬を示す様な内容が多々見られる。 先達の築き上げた本格探偵小説の技法を用いつつ、少女が少年に向ける切ない思いを土台に「そうせざるを得なかった」事件の全容を暴き出し、エンタテインメントに仕上げる。これほどの「超絶技巧」を必要とする小説は、古野まほろにしか書けないだろう。 | ||||
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