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水の柩
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水の柩の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 21~30 2/2ページ
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胸が痛くなる作品。しかしそこに救いが・・・ミステリーではないけど こういう作品もいいと思う | ||||
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人間は常に過去を引きずって生きている。その結果の日常が普通なのか否か、それは決して客観的には判断できず、各自の中で葛藤となっている。その葛藤に生きる人間を非常に巧みに表現している小説だと思う。葛藤は乗り越えるべきなのか、忘れるものなのか、その違いはわからない。登場人物はその方法としてある事を試みる。その試みに関わる心理描写が非常にこの小説を切ないものにするし、又非常に美しいシーンを生み出している。 今年読んだ小説の中でも最も印象に残るものの一つ。 | ||||
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タイトルに惹かれて本を購入しました この、作家さんの本は初めて読みました 最初は正直、入り込めないな〜と 思っていましたが 中盤から、終盤は号泣しながら読んでいました タイトルの表現にも感動しました この本に出合えた事に感謝しています | ||||
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シーンの表現力がすごく、自分もその情景の中に入ってしまったような感覚になります。 道尾作品らしく読めばタイトルの意味深さもわかります。 あと個人的にシャドウ おすすめです。 | ||||
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もう、素晴らしかったです…! 人の「痛み」や「弱さ」が丁寧に描かれていて、 “早く読みたい! んだけど、 読み進めるのが辛い…” という状況になり、 自然と涙が頬を伝いました。 道尾秀介さんは、 ただのミステリー作家じゃありません! | ||||
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普通の少年が自分の回りにいる友人や家族の知らなかった過去に触れながら成長し再生していく話。今までの道尾作品にはいない普通の少年逸夫・・・彼と普通の生活を送りたい少女との描写がとてもリアリティあって入り込めた。また逸夫の住む温泉街に自分もいるような錯覚を起させたし、なんといってもダムの描写は本当にキラキラ輝きを放つ映像が感じられた。ラストに彼らがした行動がまさしくこのタイトル・・・改めてネーミングの素晴らしさを感じた。人間の生きる姿を見た作品。 | ||||
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忘れることは、乗り越えるといこと……作中には、時折人生について深く考えさせる表現が出てきます。今回は著者の得意とする二転三転の展開はありませんでしたが、「人間が人間である以上、誰しもが他人や自分、そして家族にさえも嘘をついて生きている。またはそうしなければ生きていけないのかもしれない」という深いテーマの元で書かれた素晴らしい作品だと私は思いました。少年の成長物語ですが、大人の私が読んでも、主人公の前進していこうという勇気には感動します。 絶望から希望へ……少しずつ光に向かっていく哀しくも美しい物語に、心揺さぶられる事は違いありません。 | ||||
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著者のほかの作品に比べ、物語は、静かに、ゆっくり進んでいく。 場所は温泉旅館のある街。美しい川が流れ、 少し足をのばせば大きなダムがある。 ダムの底には、かつてあった村が沈んでいる。 主人公は、温泉旅館の、中学生の長男、逸夫。 そして彼のクラスメート敦子。彼女は複雑な家庭環境を背負い、 また学校でもいじめられている。 逸夫の祖母いくは、誰にも話せない過去を秘めて生きていた。 ある日逸夫は、敦子に、小学校の時埋めたタイムマシンを掘り返したい、 中にある自分の手紙を、差し替えたいと協力を仰がれる。 そうして逸夫の傷みと葛藤が始まる… そこに描かれている敦子の苦悩は、ありふれているようで 残酷で、せつない。子どもにとっては逃げ道がない、繰り返しの日常。 そこから彼女は逃れたかった。 逸夫も、無力な自分にただただ打ちひしがれる。 敦子に対しても、祖母に対しても… 水の柩は、読んでいる間、常に不吉なメタファーとしてつきまとっていた。 しかしそれは違った。まったく違っていた。 せつなかったのは、逸夫がとても優しい少年だということ。 彼のような少年に、自分もあの頃出会えていたらな…。 そして、いつものように著者が描く自然は、どこまでも美しい。 読み終わってもまぶたの裏に、きらきら光る、儚くも強い水の眩しさが浮かび上がる。 | ||||
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道尾ワールドといえば、暗黒な絶望感、希有な どんでん返し、チラチラ見え隠れしてつかめそうで つかめない光明。 そして、テーマが「家族」であること。 しかし、もうひとつのジャンルとして、文芸的で 静謐な、心情の動きと成長をじっくりと読ます道尾節が 今作で完成した。 「家族」のみならず、関わりあう人間への優しさや 労わり、強さ、救いを圧倒的な文章力で書きあげた。 「光媒の花」の後半を、さらに濃密に熟成させたような 色使いというか。 また、これは道尾ではない、という拙私の勝手な思いが、 筆力と世界観で氷解させられた、とも言える。 妖しい伏線やトリックがなくとも、力技で、道尾 ファンの軌道修正を余儀なくされた感じ。 過日放送された「情熱大陸」の一場面。 中学生の男女の気持ちがわからない、70代の老婆の 心情とは?、と語っていた。 しかし、その後、それをつかめたといって、完成した 場面が映っていた。 その時の著者の気持ちがよくわかる。 なるほど、至高のレベルで書きあげた満足作であるなと。 タイトルも「水の祈り」「水葬」から「水の柩」へ。 「棺」ではなく、「柩」にした。 「久しい」という言葉を使った字を見つけた瞬間の 著者の充足感も慮れる。「永久」の「久」だ。 30代半ばにして、ここまで引きだしも多く、余韻を 強烈に訴えてくる作品を連発する道尾氏。 次回は、壮大で重厚な、心をえぐられる凄みと、あっけに 取られるミステリーを融合した作品を上梓してくれ! 疲弊した大人が主人公の作品の料理もみせてくれ! あなたにしか書けない作品が、底なしの才能から、 湧きあがってくるはずだから・・・。 | ||||
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つかみは引き付けられた。なかだるみしたが、後半の展開からラストシーンまで一気に読めた。特にラストシーンは異常に美しい。 | ||||
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