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オンリー・チャイルド
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オンリー・チャイルドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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連続殺人事件と絡めての解決だろう、本事件だけに絞ってもよかったのに、という私の浅はかな予想は見事に外れた。つくづく自分は凡人だと思い知らされる。 ありきたりにはならないエンディング。後味の悪さもさすがケッチャムだ。 読了直後は納得できず腹が立ったけど、時間を置くにつれて、これも現実かもと思えてくる。 警察も司法も頼りにならない、息子を何としてでも守るために、たったひとりででも、法に逆らってでも、立ち向かう母親の無償の愛。リディアの達成感には、驚きとともに確かにそうだろうと納得でき、本当に強い女性だと尊敬できる。 こういうものを描けるケッチャムは本当にすごい。…もう新作を読めないことがつくづく惜しまれる。 虐待されて育った子供はやはりその子供に虐待する、というのは定説のようになっている。 さらに、日本では折しも40代の女が子供を殺したことがニュースになっている。他にも3人の子供が不審死を遂げており、この子供が母親の暴力を訴えたときに児童相談所は問題視したのだが、家庭裁判所は証拠がないとして却下したとのこと。この判断が違っていればこの子の死亡は防げたはず。今後はこの点を掘り下げるべきだ。 本作を読みながら、同時にニュースを耳にしながら、普段は温厚そうに見受けられたというこの母親と、終始私はアーサー像が重なっていた。 | ||||
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他のケッチャム作品より読みやすかったです。 暗くつながる因果なのに、なぜかストンと腑に落ちる不思議な感覚を味わいました。 | ||||
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幼い子供の異常行動に悩む母親。その原因が地元の名士である夫の性的虐待であることに気づく... ケッチャムお得意のアブない奴登場だが、本作品は児童虐待がテーマなので痛々しくなってしまう。単なるキワモノに終わっておらず物語として読ませてくれるのはさすだが、読んでいて気分はよろしくはない。 我が子を守りたい母親と偏執的な愛着を示す夫は、やがて法廷での闘争を繰り広げる。沸騰感たっぷりのの法廷シーンはなかなかのもので、ラストに向けての期待を煽ってくれる。 ケッチャム作品は間を置いて読むべきだね。疲労... | ||||
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児童虐待の真実に気付いた時の胸糞の悪さがずっと付き纏い「いやこれはさすがにハッピーエンドになるだろう」と思って読み進め、そしてラスト…。 ケッチャムはやっぱりケッチャムでした。 欲を言うなら連続殺人の方をもう少し掘り下げて欲しかったが、後味の悪さはやはり一級品。 オフシーズンのような残虐さは控えめだが、家族、親子(母子、父子)、児童虐待に焦点を当てた残酷な小説。 | ||||
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1円でした。 ケッチャムにはまっているところだったので、 お得に買えてよかったです。 中身もとてもきれいでした。 ありがとうございました。 | ||||
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ストーリーはジャックケッチャムらしくて面白いが、誤字脱字が酷い。 意味不明な言葉の所為で読んでいてストレスになる。 | ||||
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児童虐待を巡る父母の監護権争い物語として,司法の限界を極めて現実的に描いてます。ここまでリアルに描けるのは具体的な事件について相当取材を重ねたであろうことが伺えます。本書で一番残酷なのは「裁判官」あるいは「司法制度」そのものです。また,児童虐待の世代間連鎖がリアルに不気味に描かれています。父母いずれも自らの親からの虐待の被害者であり,子どもにもそれが受け継がれました。ラストシーンは,世代をまたぐ虐待の連鎖で締めくくられています。本書のクライマックスはケッチャムが,ストーンの口を借りて「幼児虐待は寄生虫と同じだ」と語るところにあります(330頁〜)。ただ「現実的」には,主人公リディには,もっとやり方があったろうに,と思わざるを得ない部分があります。リディに救いは無いのか,という感想散見されますが,彼女自身が「やりきった」こと,応援してくれる,理解してくれる人々がいることは,彼女にとって大きな救いと言えます。 もともとの原題が,stranglehold,となっていますが,これは「のど輪」「首絞め」「束縛」の意味です。アメリカでは,この言葉は夫の妻に対するドメスティックバイオレンス(子どもの目の前で行われる家庭内暴力)とほぼ同義です。 | ||||
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最後まで一気読みに近い状態だったので、おそらく傑作なのでしょう。でもあまりにも救いが無さすぎる。ひとかけらの希望すら無い。こんなに後味の悪い話だと知っていたら読まなかったですね。ケッチャム作品はこれが最初で最後です。個人的には大嫌いな作品なので☆ゼロですが、作家の力量は認めざるを得ないので☆三つで… | ||||
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読み終わった後の後味の悪さで言うと、 隣の家の少女を上回っているのではないかと思います。 結局誰も救われなかった。 それが読みすすめるうちに読者にもわかってくるのですが、 ケッチャムの「あの」ぐいぐい引っ張る読ませ方で、 ページをめくるのをやめさせてくれません。 ケッチャムは読者に本当に上手に感情移入させることが出来ます。 そのため、もう一人のリディアとなった私たちが これでもかと言うほどのどん底まで落とされます。 最高です。現実にある問題としては最低なのですが、作品の評価として・・・。 | ||||
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主人公リディアと弁護士たちが繰り広げる法廷ドラマが大きくて、肝心の息子ロバートの恐怖とかアーサーの残酷さがあまり伝わって来ません。もちろん、ホラーではありません。たしかに、ケッチャムらしく後味の悪さに関しては天下一品ですが。もしかしたら、児童ポルノの規制が厳しいアメリカでは、この手の話は生々しく書けないのでしょうかね。 | ||||
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私の中ではケッチャム作品の中で最低最悪の話。 息子のいる自分にとっては全く理解できず、虫唾が走る! よくもまぁ、こんな酷い話が書けたもんだ! ・・・とは言っても最後まで一気に読んでしまいましたが・・・。 この話を読んで感じたのは誰が、何が悪いのか?という疑問。 加害者である夫も親から虐待を受けていた為に異常な行動をするのであって、被害者とも言える。虐待された者が親となり、同じ事を子供にもしてしまう不の連鎖を断ち切るにはどうしたらいいのだろう? | ||||
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ストーリーの手の内は途中で全部わかる。 わかってしまってからはあんまり面白くない。 最初は、はらはらする。もしや...というかんじである。 息子の動作が緩慢になり、睡眠中脱糞するようになったのは 父親の性的虐待だったという真相。 たしかにこれはショッキングである。 子どもはたしかに虐待される前よりは 父をいやがってはいるのだが、それほどの恐怖は見せてない様子。 父親・アーサーは子どもの頃から頭も良く商売も成功しているが、 変質的な性癖があり、放火したり乱暴したり ひとしれず悪事を重ねて来た。 保安官は子どもの頃から、彼を決して信用していない。 そのことが証拠はないが連続殺人の犯人とアーサーを結びつけてゆく。 弁護士や母親、アーサーの母などがからんだ展開はまあまあ面白く さくさく読めるのだが、心理描写が描けていないせいか 内容が猥雑であるように思う。 キングが誉めたのは別の本であり、 これは筆の力が足りなくて中途半端な出来だと思う。 キングよりはジョン・ソール好きなひと向き。 | ||||
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自分の子供にこのようなことをする人間がいるのだろうか?? 絶対にないとは、言い切れないが、まずこんな事はありえないと思う。初め、子供のやる不思議というよりは異様な行動の意味が分からなかったが、 だが途中で何となく、そのような印象も感じてた。そしてその嫌な予感があたり、脳に衝撃が走った。この作品は児童虐待をテーマにしたものであり、そしてもう一つは、法のもどかしさをテーマにしたものであると思う。 法は、ある意味、金があり、凄腕の弁護士さえ雇えれば、例え大きな罪を犯していても逃れることも出来る最高の手段だと、 この作品を通しても、少なからず思った。実際は間違ってはいるが...そして 少し前に実際に、無罪になった米国のスーパースターの件についても少なからず、そのような印象を受けた。またエピローグでは、この忌々しい出来事が起こりえた、要因が語られている。この物語はまだ続くであろう真相が... 今回で彼の作品は、3冊目になるがケッチャムの作品はどれも最悪の事がいつも起こりえてしまう。 | ||||
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同じケッチャムの「隣の家の少女」が狂気と暴力にどっぷり浸された小説で、とにかく後味が悪かったのを思い出す。そしてこの「オンリー・チャイルド」もその点は同様だ。しかしどうしてこんなに面白いんだろう。読んでいる最中は呪いか魔法にでもかけられたようにページを繰るのを止められないのだ。後味の悪さの原因は次々と描き出されるレイプや暴力、児童虐待といったシーンにぞっとしながらも憑かれたように読み進んでしまう自分への嫌悪感かとうがってしまうほどの引き込まれようだ。 ハンサムな実業家アーサーと美しく魅力的なリディアの結婚は自然の成り行きと思われた。しかしアーサーは幼い頃母親に受けた仕打ちのため心を病んでいた。やがて二人の間に生まれた息子は成長するにつれ異常な行動をとりはじめる。原因がわからないリディアはなす術が無くおろおろするばかり。しかしあるとき真実を知ったリディアは息子を守る為ひとりで夫に立ち向かっていく。 事件が解決してもめでたしめでたしでは終わりません。それも後味の悪さの一因でしょう。でもくどいようですが、とにかく面白い! | ||||
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ケッチャム初体験。 これでもかと胸クソ悪くなる話でありながら、大変リーダビリティが高く(不幸のツルベ打ち)一気読みしてしまう。 幼児虐待がテーマなのだが、鬼畜な犯人以上に司法制度のもどかしさに腹が立ち、ページを捲る手も進む。 嫌らしくも巧妙な造り。 しかし寝る前に読むもんじゃなかった…。 | ||||
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ケッチャムはホラー作家として語られることが多い。しかし実際にその作品に触れてみると、はて、なんと表現したものか、実に居心地の悪い状態に陥らざるを得ない。有名な「隣の家の少女」にしても「オフシーズン」にしても、悲惨で悲痛な事件が起こることは間違いないし、登場人物の多くは大いなる苦痛にさらされる。ケッチャムの小説が、世にあるホラー小説と一線を画しているのは、この苦痛が読者にひたひたと伝わってくる点にあるのではないだろうか。本書はケッチャム作品の中でも、もっとも苦痛が読者を直撃する1作ではないかと思う。緻密に組み立てられ、詳細に描かれる主人公の悲劇は、ページをめくるごとにこちらの身体に沁み込んでくるようで、読み進めるにつれて全身が重くなってくるようだ。ケッチャムの小説を味わうときは、出来るだけベッドやソファーなど、体重をしっかり支えてくれるものと一緒の方がいい。重くなった身体が沈み込んでいっても大丈夫なように。 | ||||
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結婚した男が実は変態性欲の持ち主であり、また殺人犯でもある事を知らずに結婚したリディアは段々と変容していく彼に恐怖を覚える。それから、二人の間に生まれた最愛の息子の奇行が目に付くようになり、彼女は不信感を抱き始める。悪である夫と戦う正義の彼女が必ずしも有利な状況にあるわけではない事が、物語の緊張感を高く保ち、最後まで読ませる作品である。愛する息子を守るべく彼女が執った最後の決断とは・・・。キングも称える問題作家の力作。ケッチャムはアメリカでも極めてマニア向けの作家である。 | ||||
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