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藪枯らし純次



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【この小説が収録されている参考書籍】
藪枯らし純次
藪枯らし純次 (徳間文庫)

藪枯らし純次の評価: 3.88/5点 レビュー 8件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.88pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全6件 1~6 1/1ページ
No.6:
(4pt)

藪枯らし純次

興信所の調査員・高倉圭介は中国地方の山奥にある赤猿温泉郷に赴いた。この鄙びた温泉に帰ってきた曰く付きの男「薮枯らし純次」の監視を依頼されたのだ。村人たちは何を怖れているのか? 村の歴史に纏わる秘密とは何か?官能的な旋律が村に響き、第一の殺人事件が発生。そして、次々に血腥い事件が起り、高倉は次第に、閉鎖された村で、瘴気ただよう闇の狂気にとりつかれてゆく…。
藪枯らし純次Amazon書評・レビュー:藪枯らし純次より
4198624704
No.5:
(4pt)

引き込まれます。怪奇伝説…

この本を読みたいわけではなかったのだが、この作者の別の本を探していたらたまたまなくて、これが面白そうだったので。
あまり期待はしてなかったのですが、とても分厚い本なのに、もう面白くて一気読みしてしまいました。

ある探偵会社の社員が、社長からの命令で、広島の山奥の温泉郷に派遣される。その村に社長の同級生がいてそいつに仕事の内容を聞けと言う。
その村では今まで女性がしかも親子が同じ木で首をつって亡くなっていた。亡くなった母親には息子と娘がいて、その娘が成長した後にまた子供を残して同じ木で首をつっていたという。その首を吊った娘の兄弟にあたる息子は、親と姉の復讐のために(?)その村に帰ってきて、ジャズバーを始めるのだが、それを見張る仕事であった。村人に危害を加えないように。

しかしそんな村だから、面白い人や面白い出来事がいっぱいあり、これからどうなるのか…と思いもつかず、どんどん読んでしまうわけだ。
タイトルの藪枯らし純次というのはその息子のことで、こいつに絡むとすべての人が枯れて亡くなっていく…という事でそう呼ばれているらしい。

殺人事件が続けざまに起こるのだが、それがすべておどろおどろしいというか、どうしてこんなところでこんなむごたらしい殺人事件が…という感じなのだが、それがすべて藪枯らし純次のせいなのか…というとアリバイも完璧で実際に犯人も捕まったりしているので何ともならない。さらに色々な理由で人が死んで行ったり、変なカップルが出来たり、昔の文献が出てきたり、亡くなった親娘の日記が出てきて、今まで誰も知らなかったその村の謎が分かったり、果たしてこの物語はどうやって〆るのだろうか…とこっちが心配になる位紆余曲折で進んでいくので、こっちも負けずにどんどん読んでいくのだが…。

最終的には、あっ!と思われるしかし、これしかないのか…という形であっけなく?かたがついてしまう。最後の最後は少し唐突だったが、そこに至るまでの伏線経緯はとても面白く、またこの作者の物語を読んでみたいと思わせる筆力であった。
藪枯らし純次Amazon書評・レビュー:藪枯らし純次より
4198624704
No.4:
(4pt)

狂言回し(高倉)、哀れ

船戸版八つ墓村。しかしどうせ最後はみんな死ぬんだろ、と思いながら読み進めた。結果、世の中の不条理・不公平さがよくわかるいつもの船戸御大の王道を行く話でした。
藪枯らし純次Amazon書評・レビュー:藪枯らし純次より
4198624704
No.3:
(5pt)

大変おもしろかったです。

著者の作品はだいたい読んで来ました。この作品も大変おもしろいかったです。
藪枯らし純次Amazon書評・レビュー:藪枯らし純次より
4198624704
No.2:
(4pt)

あと一息

久々に船戸節が聞こえそうな予感だったのですが、今一息でしたね。無理に伝説話など入れなかった方がスッキリしましたね。ラストは途中で分かりましたが、もう少し書き込んだら傑作だったでしょうね。デビュー作の群狼の島からのファンですが、最近いい思いがなかったので、久々に読みごたえはあったかな。北方氏や志水氏は中国、江戸時代に行ってしまったし、氏も最近は満州の方がお好きなようで。最近では馳星周氏しかドキドキさせてくれる人は居ないようで。実際、馳氏も内藤陳氏の店に居て、各氏の作品の熱狂的ファンの一人だったのですから因縁を感じます。もっと今回のような作品を2年に一度でもいいですので、書いて頂きたいです。前からの大ファンの切なる希望です。
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4198624704
No.1:
(4pt)

謎も、雰囲気も物語も濃密

舞台は、中国山脈の中の鄙びた温泉。

村の人々に、祖母と母を、自殺に追い込まれたと信じる
男が帰ってきた。そこで、少女とともに、怪しげなバーを開店する。
男を嫌悪しながらも、バーに吸い寄せられる人々。
そして、次々起こる殺人事件。人が、町が崩れていく・・・。

男の監視を依頼された、語り手となる探偵の周辺にも・・。

退廃へ向かう濃密な雰囲気の中、物語はクライマックスへ。
男の狙いは?そして背後にある村の歴史との関係は・・・。

監視の依頼主の意図は・・・。
語り手や男、そして村自体の運命は・・・。

濃密な人間関係が残る鄙びた村が、人が、崩れていく様子が、
濃厚に描かれています。


しつこいまでの性と死の描写が、方言や村の描写とも相まって、
濃厚な雰囲気の中、物語は進みます。
最後まで読めない結末と雰囲気に呑まれ、一気に読んでしまいました。

読んだ後残る「後味の悪さ」も、物語の良さを表しているような
気がしました。
藪枯らし純次Amazon書評・レビュー:藪枯らし純次より
4198624704

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