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マンチュリアン・リポート
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マンチュリアン・リポートの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全53件 21~40 2/3ページ
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次の天子蒙塵に続く清国、満州国の繋がりがよく分かるように書かれている。 | ||||
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「中原の虹」で初めて張作霖が登場したときは、史実を知っていたので、「今度はこの人が主人公なんだな」くらいの気持ちでいました。 でも2巻、3巻…と読み進めるうちにあっという間に白虎の虜になり、空しいとは分かっていながらも、小さな胸を焦がし続けてまいりました。 だからこそ、本書はずっと手に取ることができずにいたのですが…シリーズ新作が出たこともあり、とうとう読んでしまいました。 悲しいです。長く大切にしてきた恋が終わってしまったような気持ちです。 本書での彼の最期の場面を読むと、「中原~」の頃に胸をときめかせていた彼の言葉や姿を思い出してしまいますね。 この数年の間、彼は私の心のヒーローでした。 なので、しばらくしょんぼりしていると思います。(笑い 物語の感想ばかり書いてしまいましたが、本書は素晴らしい1冊だと思います。 読後間もないので今は悲しい気持ちでいっぱいですが、いつまでも大切に持っておきたいと思います。 | ||||
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蒼穹の昴や中原の虹の張作霖、張学良、吉永中尉、岡、春雷、好大人、そして春児。 彼らのその後。 再び彼らに会えてうれしかった。 そうそう、あっと驚く白太太も登場!全編、日本人の若い軍人と英国生まれの機関車の語りという形で、中国人からの視点が少なかったのはちょっと寂しかったかな。 でも、楽しめました。 | ||||
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浅田次郎氏の作風にはいつも驚かされることばかりだ。『蒼穹の昴』、『珍姫の井戸』、『中原の虹』、『マンチュリアンリポート』の一連の作品にもかかわらず、報告書形式や手紙文形式を採用したり、機関車を擬人化して語らせたりと読者をあきさせない。この作品はことの顛末に疑問を抱いた昭和天皇の特命勅使からの事実関係を調査・報告するという設定も心踊らされる。読者には、ぜひとも次回作を期待したい気持ちにさせられる作品だ。 | ||||
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「蒼穹の昴」、「珍妃の井戸」、「中原の虹」に続く浅田次郎の中国近現代史シリーズ。張作霖謀殺事件を舞台に、事後のレポートと張作霖を運んだ伝説の蒸気機関車のモノローグと二つの視点を交互に挟んで描いていく。 13年春に文庫本化されてすぐに買ったものの、ずっと途中のままでカバンの中に入っていた。やっと読み終えました。 「蒼穹の昴」や「中原の虹」とかと違って、1冊だけなのでその気になればすぐ読めるんですが、要所要所に挟み込まれる、俺って中国事情とか中国語に詳しいんだぜと言わんばかりのエピソードやルビふりにイラッとしたりもしながらも、浅田次郎だなぁとそこに楽しみを感じて見たり。 「蒼穹の昴」や「珍妃の井戸」を読んで、北京に何度か通ったりしましたが、また、奉天、瀋陽に行きたくなりました。って、2008年に瀋陽には行っていて、張氏帥府も訪れていますが、当時は張作霖にそんなに興味はなくて、近代史で名前がちらっと出てくる人っていう位しか認識がなかったからね。 まあ、春児が最後に出てきて、おいしいところを持っていくのは、浅田次郎のこのシリーズとしてはお約束なので、しかたないんでしょうね。 | ||||
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東北・満州を掌中に収め、ついには河北・北京をわがものにした張作霖。あえて皇帝を名乗らず、自らを大元帥と称したのは何故か。勝利が確実視されていたにもかかわらず、蒋介石との決戦を回避し、北京を手放して東北へ引き上げたのは何故か。 で、事実上の国家元首である張作霖を爆殺した犯人は誰なのか。 事件の解明は、陸軍刑務所に収監されていた志津中尉に委ねられた。 夜間に突然、皇居に招集された志津の驚きと、その度胸が心地よい。 もう一人の主人公は"鋼鉄の公爵"だ。そのモノローグが物語にハマリ、実に良い味を醸し出している。 著者の立場は明快だ。品格も矜持も恥も捨て去った昭和日本の、他国へのあからさまな侵略行為を辛辣に批判している。 昭和時代初期からの中国進出。特に満州事変を中心に関東軍の暴走、と言うのが定説だが、その根は深い。幼年学校から予科を経て、士官学校で共通の価値観を身につけた「陸軍大家族」全体の問題であり、軍人が政権を担ったことが悲劇を招いたことが志津の内部批判として表明される。 中国を愛する著者のメッセージは様々に読み取れるが、西洋文明の功罪に対し、中華文明の真髄を説く西太后の言葉に想いが集約されているのだろう。 「……中華という呼び名は、世界の中心という意味じゃないのよ。この地球のまんなかに咲く、大きな華。それが中華の国。人殺しの機械を作る文明など信じずに、たゆみなく、ゆっくりと、詩文を作り花を賞で、お茶を淹れおいしい料理をこしらえ、歌い、舞い踊ることが文化だと信じて疑わぬ、中華の国よ」(265頁) 最終章に登場するは蒼穹の昴の主人公、春児。こうでなくっちゃ! 愛新覚羅家の没落を目の当たりにしつつ、いつか皇帝になりたいと希望する幼い溥儀に"是"と答える姿には、希望が持てる。 帰国前日に、すべてを理解した志津。彼の苦渋の決断が、第6章と第7章の間隙にみえた。 「軍人は忠義であるよりも、正義でなければならぬ」(299頁) 肝要なのは"日本人の誇り"を思い出せ、と言うことだな。 | ||||
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張作霖爆殺の真相については、意外ではなく、「やっぱり」という感じだった。 しかし、真相解明に至るまでの、「天皇の密使」と「西太后のお召し列車(擬人化されている)」が 交互に語って、真相に迫っていくという展開は面白かった。 ただ、気になったのは、当時の天皇という「現人神」に対して、敬称抜きで「あなたは・・・」なんて 書いていいのかな?という点だ。 | ||||
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良かった!! 機会があれば、またお願い申し上げます。満足です。 | ||||
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浅田次郎先生の取材力と執筆力に脱帽すると共に、いかにせばこのような悲しい物語に出来るかが常々の関心事です。 人の矜持と国の矜持、それがぶつかった事の戦争の理不尽さを静かに描いている一冊と思います。 | ||||
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「蒼穹の昴」シリーズの第四部とのこと、どう展開していくのかと行方を案じながら読み始めました。 「そう」と応える昭和天皇がご出演なさるところでズッコケそうになりながらうまく話を組み立てたなと感心し、機関車に語らせるという奇抜なアイデアにやられたと思い、李春雲の出現に時間の経過を知らされ、最後の報告書第七信でとどめを刺された思いです。 史実と絡めたフィクションとしてはよくできているといつも感心させられます。 | ||||
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「蒼穹の昴」から始まる一連の物語の完結譚として読みました。色々に見方はあるかと思いますが、中国人民の運命に立ち向かっていく姿には、粘り強さと大局観のようなものを教えてくれます。浅田次郎のストーリーテーラーとしての非凡さも相まって、一つの壮大な絵巻物がおわつたなぁ、という満足感をもたらしてくれました。もし、浅田次郎がこの続きをさらに書いてくれるのなら、きっとまた読むと思います。 | ||||
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蒼穹の昴、珍妃の井戸、中原の虹から続く壮大な浅田ワールドの最後は、まさに総集編的。懐かしい登場人物も出て来ました。 | ||||
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本作を張作霖爆殺事件の浅田異説として読むべきなのか。蒼穹の昴から始まる一連の作品のスピンオフとして読むべきなのか。はたまた。 私欲なき人間ほど怖ろしい。これはシリーズ全体の主人公である李春雲の本作での科白。 私欲でないもの、忠や義など本来尊ぶべきものを追い求めた結果としての悲劇。あるいは追い求める過程で知らずうちに逸れてしまったがための惨状。もしくは追い求めることに固執し後戻りできず陥った泥沼。 龍玉。天下を治める資格を持つべき者だけが手にできるもの。そうでない者が触れれば身が粉々になる。 張作霖はそれを手にした時には粉々にならなかったが、最後は爆殺で手足を失って死んだ。天命にあらず。そんなことを言っているわけではないだろう。 天下を治める資格など誰も持っていないはずなのに、それはわかっているはずなのに、国のために(私欲なく)戦を行ない、時の為政者だけでなく民草をも巻き込んで粉々にしてしまう。こんなことがどれだけ繰り返されたか。 矜持。この言葉が指し示している、そして忘れ去られつつある人間の美徳は浅田歴史物に通底しているものと思う。が、本作では矜持への思いが少し変化して、それが行きすぎてしまう、それがために隠されてしまう、そして結果として大勢の者を不幸にしてしまうこともある、という風になってきているように感じる。 のっけから昭和天皇を引っ張り出すという冒険までして、個人、軍・政党(=組織)、国家、国際社会それぞれのレベルでの忠義・信条や矜持をリスペクトして人間の素晴らしさを讃えつつ、それがあるべき方向からぶれた時に起きる事態―殺戮、戦争、テロ・・・―の悲惨さに言及する。これまでの浅田作品はここまで踏み込んでいなかったように思う。 シリーズ総集編的でつまらないなと思う部分もあったが、著者の視野が広がって(?、視座が変わって?)きているなという感じがして興味深く読んだ。 評価「4」にしたのは、技巧的な部分(2種の一人称形式、最終章の使い方など)があからさま過ぎるかなと思って。 | ||||
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浅田次郎先生の蒼穹の昴、珍妃の井戸、中原の虹に続く第4作張作霖爆殺事件を題材とした作品楽しみです。 | ||||
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満州事変は非常に背景が複雑できちんと理解できている日本人は少なく、時間ばかりが過ぎ去ってしまい、中国の人たちからすれば一方的に非難する歴史となっています。学校教育では戦後アンタッチャブルな歴史事件でしたが、私は浅田次郎の一連の作品「蒼穹の昴」「中原の虹」「マンチュリアンリポート」で自分なりに歴史認識を得ることができました。敗戦が決まり軍がすべての資料を廃棄したので本当にどこまで事実か誰にもわからないでしょうが、満州事変に興味をもつきっかけになる1冊です。 | ||||
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購入して良かったです。期待した通りの内容でとても満足でした。 | ||||
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蒼穹の昴、中原の虹、珍妃の井戸とシリーズで読むことをお勧め 浅田次郎さんは読者を裏切りません。 | ||||
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昭和初期の大命題を、浅田さんらしく、事件当時に生きていた人々(今回は語りに汽車も加わり)を軸に一歩踏み込んだシチュエーションを最初に持ってきています。この第一章だけでもすばらしい書き下ろしですが、最後辺りに(ほんのちらっと)息子の張学良に待機の指示を父でなく棟梁として与えたくだりは、満州人ですら関わり方が難しい中国問題の在り方を再認識させてくれました。ぜひ次回はプリンス張学良の後半生を語ってください! | ||||
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昭和初期の大命題を、浅田さんらしく、事件当時に生きていた人々(今回は語りに汽車も加わり)を軸に一歩踏み込んだシチュエーションを最初に持ってきています。この第一章だけでもすばらしい書き下ろしですが、最後辺りに(ほんのちらっと)息子の張学良に待機の指示を父でなく棟梁として与えたくだりは、満州人ですら関わり方が難しい中国問題の在り方を再認識させてくれました。ぜひ次回はプリンス張学良の後半生を語ってください! | ||||
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蒼穹の昴シリーズの中で、最も重圧感がある作品だと思いました。 申し上げたいことは大きく2点です。 1 歴史の知識 張作霖爆殺事件について、中学・高校の歴史で習った程度の知識しか持ち合わせていませんでした。 しかしこの本を読んで、「ああ、そういう感じの筋書きなのか」という、おおまかなストーリー観を得ることができました。 この本は小説なので、全てが正しいというyわけではないのでしょうが、これから日中関係を勉強するためには、知っておく方が良い内容だと思います。 2 天下を治めるとはどういうことなのか 小説の中には、天命の具体が登場します。 しかし、張作霖が何者で、何を目的にどうしたのかという、この小説の内容を考えるにつけ、天下を治めるということは、現在日本で行われているような全く危機感のない議論ではないのではないかという気がしてきました。 それだけではなく、この本を読む者は、「生きるとはどういうことなのか」という命題を突きつけられるのではないかと思います。 個々の人間が必至に生きる。その総体である天下を治めるということが、どいういうことなのか。 これからの読書の視点を与えてくれる良い本でした。 ただ、蒼穹の昴シリーズで思ったことは、毛沢東があんまり出てきませんできた。 浅田次郎さんには、今後、毛沢東について書いて欲しいと思います(もうあるのかもしれませんが。) | ||||
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