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汝ふたたび故郷へ帰れず



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汝ふたたび故郷へ帰れずの評価: 4.09/5点 レビュー 23件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.09pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全23件 21~23 2/2ページ
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No.3:
(4pt)

男児志を立てて郷関を出づ

表題作の「汝ふたたび故郷へ帰れず」の他、「スピリチュアル・ペイン」「プロミストランド」が収録されている。
どの作品にも共通しているテーマは生まれ故郷。
自分が生まれ育った土地と、そこに住む人々との心温まる交流が描かれている。
故郷とは人間にとってどういう場所なのか?
生まれ育った場所という地理的な意味を超越した、故郷の大切さを教えてくれる。
特に「汝ふたたび故郷へ帰れず」で、主人公のプロボクサーが、夢破れて挫折して故郷に帰ってくるが、故郷の人達との交流により再生し、カムバックの道を選ぶ過程は感動した。
人間形成において、幼少時の環境というのは非常に重要なファクターだと認識した。
私も都会で一人暮らしをしているが、帰るべき場所のある事の幸せを実感した。
故郷を離れて頑張っている人達に是非読んで欲しい作品だ。
汝ふたたび故郷へ帰れず (小学館文庫)Amazon書評・レビュー:汝ふたたび故郷へ帰れず (小学館文庫)より
4094033122
No.2:
(5pt)

題名の重み

飯嶋和一氏の著作が持つ魅力のひとつは、心の奥底にある拭いがたい人間の反抗心・独立心を呼び起こす点にあるのではなかろうか?それはまるで休火山の地下深くに埋もれていたマグマに刺激が与えられるようなもの。巨大な組織、忌まわしい過去、強く根を張って頑強に立ちつくす社会環境に巻かれて、いつしか愚痴っぽくなっている自分に、ズルズルと後退してしまいそうな自分に、「本当にこのままでいいのか?」と問いかけてみたくなる。そんな印象を読了して抱くことが多い。既に高く評価されている『始祖鳥記』『雷電本紀』は、それぞれ刺激的なエピソードが複数束になって構成され、多声楽のような魅力を持つものである。それに対し、この短編集は、よりストレートに魅力が表現されているものだと思う。しかも、彼の小説の本質はいささかも損なわれていないとも感じる。無為な日々を重ね、深い闇夜のなか、崩れゆく足場に気持ちも揺らぎ、寄って立つ場所を手探りで探して彷徨しているうちに、彼の小説に遭遇した。その魅力にみせられた者として、読了して本を閉じたとき目に付いた「ふたたび故郷(「安息の場所」も意味するHome)へ帰れず」という題名、その重さに、息を呑んだ。
汝ふたたび故郷へ帰れず リバイバル版Amazon書評・レビュー:汝ふたたび故郷へ帰れず リバイバル版より
4093860602
No.1:
(5pt)

題名の重み

飯嶋和一氏の著作が持つ魅力のひとつは、心の奥底にある拭いがたい人間の反抗心・独立心を呼び起こす点にあるのではなかろうか?
それはまるで休火山の地下深くに埋もれていたマグマに刺激が与えられるようなもの。巨大な組織、忌まわしい過去、強く根を張って頑強に立ちつくす社会環境に巻かれて、いつしか愚痴っぽくなっている自分に、ズルズルと後退してしまいそうな自分に、「本当にこのままでいいのか?」と問いかけてみたくなる。そんな印象を読了して抱くことが多い。
既に高く評価されている『始祖鳥記』『雷電本紀』は、それぞれ刺激的なエピソードが複数束になって構成され、多声楽のような魅力を持つものである。それに対し、この短編集は、よりストレートに魅力が表現されているものだと思う。しかも、彼の小説の本質はいささかも損なわれていないとも感じる。
無為な日々を重ね、深い闇夜のなか、崩れゆく足場に気持ちも揺らぎ、寄って立つ場所を手探りで探して彷徨しているうちに、彼の小説に遭遇した。その魅力にみせられた者として、読了して本を閉じたとき目に付いた「ふたたび故郷(「安息の場所」も意味するHome)へ帰れず」という題名、その重さに、息を呑んだ。
汝ふたたび故郷へ帰れず リバイバル版Amazon書評・レビュー:汝ふたたび故郷へ帰れず リバイバル版より
4093860602

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