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ICO-霧の城-
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ICO-霧の城-の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 21~40 2/2ページ
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あくまで宮部みゆきというICOのイチファンが想像して書いた物語なわけだが、宮部のような大家がやるものだから、これが公式なんだという雰囲気さえ醸し出している。内容的にも性質的にもネットで公開されるような私小説レベル。これを読んでからICOをプレイするのはおすすめできない。原作ゲームの雰囲気をぶちこわしかねない。何故、宮部はこういう形で小説を発表したのか。それは、おそらく彼女のエゴイズムだろう。ネット上で様々な解釈があるが、彼女は自分が望ましい解釈を大衆的にも認めてもらおうという密かな願望を実現したかったのではないだろうか。 | ||||
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つまらん、お金返してください。この一言に尽きる・・。この小説でおもしろいのは一章のみである。前半の展開は、イコの村での様子などが描かれおり、ストーリーなども説得力があった。作者らしい、読者を引き込む力を持っている。しかし、だんだん、2章、3章と過ぎるにつれ、この小説のストーリーはだんだん色あせていく・・。まず城の描写。描写ではなく、単なる説明文である。おそらく、城の具体的な様子を他人に、とくにゲームをやった人間に思い起こさせるために、作者の頭の中で描かれたイメージをあえて無視し、そのまま、ムービーで出てきた城の具体的な寸法を説明することで、城を再現しようとこころみたのではないだろうか。それらが全て裏目になっている。ストーリー展開も、いまいち。授業中、居眠りしていると思ったら、急に起き上がって家に帰ってしまいました、という様な、唐突でいて不自然な展開がままある。話に対する伏線もなんだかユルい。城の歴史がたっぷり書いてあるが、そんなに必要なのだろうか? はっきり言うと、こんなものは断じてイコではない。ゲームにある、切ない雰囲気がほとんど感じられなかった。どうせ小説にするなら、小説という媒体を使って「ICO」というゲームを忠実に再現するか、まったくオリジナルの話にアレンジしてしまう方が良かったのではないだろうか。ゲームに出てくる場面を利用しているのではなく、そこにその場面があったから仕方なく使用している、といった感じがした。中途半端で、かえってつまらない。一個の小説としてみても、実につまらない。大して引き付けられないストーリー。劣化している描写。小説ではない、説明文。魅力のない、設定のために存在するキャラ。 そこらの、素人が作った作品の方がまだ上手。 宮部みゆきの作品としても、「ICO」というゲームの小説としても、全てにおいて、劣化している。 | ||||
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宮部みゆきさんの圧倒的な筆の力には毎回毎回酔わせられます。ICOは、他の作品と比べても装丁も素敵でかなり期待をこめて読み始めました。結果。。。・・;天才にも苦手分野があったのね、といった感じ。とにかく読んでいて辛い。何かの拍子に本を閉じてしまったら二度と同じところは開けない、とでも言いましょうか。城の説明、説明、、の割りに情景が浮かばずページの割りに話が進まないからこんなことになってしまうのでしょうか。ゲームをやっていればうなずくところも多くて楽しめるのか。ドリームバスターはファンタジーだったけれど楽しかったし、やっぱりノベライズよりは100パーセント宮部さん、の作品の方が作者のすばらしさが出るのかも。でも違う意味でゲームをやりたくなりました。このままじゃ納得いかない! | ||||
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つまらなかった~~(*_*)ものすごい文章量にページをめくるのが難儀かったです。宮部作品は『模倣犯』しか読んでませんが、わたしファンタジー小説も読むしRPGもよくやるので思いっきり正統派というか一本調子なストーリーは退屈でした。今時勇者かよ!光と闇かよ!お姫様かよ!とつっこみながらなんとか読破。へんだなへんだなと思ってたら、あとがきでこれはゲームのノベライズと聞いて納得ぅ~、ああ、ゲームならありだなと。「角の生えた少年」が主人公なんて、ゲームのCGで動いてたらステキ!だなぁ。でも小説の『ICO』はちょっと……最初のうちはまぁよかったのですが、ヨルダとであってこれから!ってところで長い長いヨルダの回想に入ってしまいテンションがく~~んっどん底びんぼ~!別に霧の城の過去になにがあったかなんてそんなにくどくど説明されなくてもあんまり興味ないんですけど!単純明快なイコにくらべて描写がねちねちくどくど。うう、この小説に感動できる純真さよ、戻ってこ~い(ToT)/~~~ | ||||
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ゲームでは最低限の材料しか与えられてないから、やっぱり人によって思い描く世界は違いますね。私は私の思い描いてた世界があって、それをこの本に期待しすぎた感があります。それでもゲームの進行通りなのかなーと思いきやこれも外れました。そして私個人としては実際の登場人物の他にいろんな人や外の世界が関わりすぎててあの静かな世界観が壊れてしまいました。最後の感じも違うし、ヨルダやクイーンのイメージも違いました。文章も飾りが多かったなあ。宮部さんの本は初めて読んだけど、正直これを初めに読んだのは失敗だったかと思います。あの物語の謎が、真相が知りたい!と思って読んでしまうとちょっとがっかりしちゃうかもしれません。私がそうでした。ゲームしてから読むと違和感感じちゃうかも。これを読んでからゲームっていうのもやってほしくないなあ。ゲームのあの世界は何も無い状態から感じてほしいです。まったく同じではない別物として読むとそれなりに楽しめるかもしれません。城に行く前のあたりは個人的に良かったので星2つかな。 | ||||
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第一章の「光輝の書」の登場からこれはICOじゃない、というような原作との違和感を感じました。「御印」や「光輝の書」といったRPG風のアイテムや、主人公が魔人の申し子である女王を倒すべく城を目指す―といった勧善懲悪ものの設定が、本家本元のゲームのイメージを壊して、単なるヒロイックな冒険ファンタジーに成り下がってしまったように思えます。ゲームでは感じられた繋いだ手の温もりや、イコとヨルダ二人の絆の強さが上手く描かれていなかったと思います。原作の持つ切なく儚ない空気や、静謐で幻想的な世界観が生かされず、ごくありふれた冒険活劇といった枠に無難に納められたような感じです。ゲームのイコはヨルダとの出会いによって、広大な城を脱け出そうと決意します。反面小説でのイコは、始めから「城からの脱出」という確かな目的と決意を与えられています。これではイコにとってのヨルダの存在は、目的を果たすまでの過程でたまたま遭遇した一キャラクターというだけの意味でしかないと思います。イコはヨルダと出会うことで、失っていた希望を取り戻し、決意を胸に固めたのだと思います。その大切なプロセスが見事に抜け落ちていたのも残念なところです。それだけゲームに置けるヨルダの存在は大きく、意味深く、ヨルダなくしてICOは有り得なかったと思います。けれどこの小説ではヨルダの存在が希薄というか、イコひとりの英雄物語になっているように思えます。 ICOのノベライズ本としては、作者の曲解が強く、原作の持ち味を上手く表現できずに、作者独自の加工や色合いによって潰されている感じです。よって完全なオリジナル・二次創作本として割り切った方が良いです。ゲームのICOのイメージを壊したくない人にはお薦め出来ません。ゲームのノベライズということを抜きにしても、特にこれといった特色もなくありきたりです。 | ||||
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ゲーム好きとしても有名な宮部みゆきさんが「ICO」というゲームに魅了され、ノベライズ化の許可を得て書いたのがこの本。宮部さんほどの人気作家にここまでさせるとはすごいゲームなんだろうな、とは思いますが私はゲームのことは何もわからないので、ここではあくまで一人の宮部ファン・読書好きとして語らせてもらいます。同じく宮部さんの「誰か」がいまいち不発だったので今回はかなり期待をしていたのですが、またもや裏切られてしまいました。「ミステリー作家・宮部みゆき」を好きな読者にはこのテーマ自体が読むのに苦労する題材なのではないでしょうか?イコの正義感が一方通行なのがもどかしい。もう一人の主要人物であるヨルダとの間に【人 対 人】の関係が見えない。そのせいか読者の心にグッと訴えてくるものがなかった。ヨルダの人間的な感情を、イコとの関係においてももっと描いてくれればだいぶ違ったと思います。ストーリーが会話でなく情景描写だけで進んでいくパターンが多いのも、二人の間に距離を感じる理由のひとつ。会話が少ないと読者の飽きも引き起こします。唯一、人間の血が通っているヨルダを感じられる第3章はすらすらと読めましたが、他の章は小説としての魅力がなく、正直、宮部さんの作品を読むのにこんなに苦労するとは思いませんでした。 | ||||
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小説として面白かったのは、宮部さんが作り出したヨルダと城の歴史の章だけだった。残りの章は、オリジナルであるゲームの画面を注意深く言葉に置き替えていっただけ、そんな印象を強く受ける。そこに著者自身が創作した物語を加えようとした痕跡は見られるが、オリジナルの魅力を曇らせてしまうだけのものになってしまっている気がした。 | ||||
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ゲームが既にあるということも知らずに読みました。イコの生贄にいたる経過、霧の城に囚われてからの心の中が丁寧に書かれていましたが、途中であきてしまいました。ゲームとは別物なのでしょうが、ゲームは?という興味はわきませんでした。うーん、あまり好きになれなかった。 | ||||
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ゲームのなかの静寂な世界とは別物と思った方がいいかもしれない 私の持っているイコのイメージとはかけ離れたものになっている 著者自身も心配していたこと(読み手のイメージを壊さないようにしたい)が結局起きてしまっている これから読む人は、ゲームをしない人なら楽しめる物語だろうと思う イコのゲームをする人なら読まないほうがいいかも・・・ | ||||
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私はゲームをプレイしたことはありません。友人がプレイしているのを脇で眺めていただけなので、ゲームの世界観は正直なところ、今ひとつよくわかりませんが、ゲーム中の「静寂」、その雰囲気は覚えています。 まず、私がこの小説で感じたのは「静寂」ではなく「退屈」でした。10分の一も読まずに飽きてしまい、続きを読むのが苦痛になりかかりました。 でももっと進めば先が気になるようになるかもしれない。そう期待して半分ほどまで読んでみましたが、退屈に変わりはありませんでした。 文章に魅力を感じません。説得力も感じません。イコの行動言動にも違和感があり、ヨルダの言動行動にも違和感があります。それはゲームのICOと比べた違和感でももあり、また小説そのものとしての違和感でもありました。そのため、作品の世界観に浸ることはできませんでした。 ヨルダの過去編も冗長。もう少し上手く、ストーリーの流れの中に組み込んで欲しかったです。その前に女王とのやりとりがあったとはいえ、三章は唐突だったという感は否めませんでした。 あと、これは私の読解力の問題でしょうか? ヨルダとイコは言葉が通じないはずなのに、いきなりイコの言うことをヨルダは理解していませんでしたか? その後も、ヨルダはイコの言葉を聞き取れるけれど喋れない、という設定が出てきて、そのすぐあとに「聞き覚えのある言葉だけれど記憶がないから意味がわからない」と言ってみたり。全然言葉が通じないはずのヨルダが自分の言うことに頷いてみせることを、イコはなぜ不思議に思わなかったのか? そういうところが気になってしまって、世界観に浸れなかった部分もあります。 私には宮部さんの小説はあわないのだな、ICOはともかくとして。そう認識しました。 | ||||
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私はゲームをプレイしたことはありません。友人がプレイしているのを脇で眺めていただけなので、ゲームの世界観は正直なところ、今ひとつよくわかりませんが、ゲーム中の「静寂」、その雰囲気は覚えています。 まず、私がこの小説で感じたのは「静寂」ではなく「退屈」でした。10分の一も読まずに飽きてしまい、続きを読むのが苦痛になりかかりました。 でももっと進めば先が気になるようになるかもしれない。そう期待して半分ほどまで読んでみましたが、退屈に変わりはありませんでした。 文章に魅力を感じません。説得力も感じません。イコの行動言動にも違和感があり、ヨルダの言動行動にも違和感があります。それはゲームのICOと比べた違和感でももあり、また小説そのものとしての違和感でもありました。そのため、作品の世界観に浸ることはできませんでした。 ヨルダの過去編も冗長。もう少し上手く、ストーリーの流れの中に組み込んで欲しかったです。その前に女王とのやりとりがあったとはいえ、三章は唐突だったという感は否めませんでした。 あと、これは私の読解力の問題でしょうか? ヨルダとイコは言葉が通じないはずなのに、いきなりイコの言うことをヨルダは理解していませんでしたか? その後も、ヨルダはイコの言葉を聞き取れるけれど喋れない、という設定が出てきて、そのすぐあとに「聞き覚えのある言葉だけれど記憶がないから意味がわからない」と言ってみたり。全然言葉が通じないはずのヨルダが自分の言うことに頷いてみせることを、イコはなぜ不思議に思わなかったのか? そういうところが気になってしまって、世界観に浸れなかった部分もあります。 私には宮部さんの小説はあわないのだな、ICOはともかくとして。そう認識しました。 | ||||
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大好きなゲーム『ICO』の小説化ということで、かなり期待していたのですが正直あまり楽しめませんでした。イコが霧の城に行くまでの、ゲームでは語られなかった部分までは凄く面白くて、「城に行った後はどう展開するんだろう?」とワクワクしたのですが、先に進むにつれ、ゲーム中では殆ど喋らないイコが喋りまくる事に、どんどん幻滅して行きました。小説だから主人公が全くの無口と言う訳にはいかない、というのは分かるのですが、ゲームから入った人はきっと違和感を感じるのではないでしょうか。この作品は本当に題材が難しかったと思います。ゲームを先にプレイすると、小説での城の出来事に対して違和感を持つし、未プレイで読むと城の中の様子や『ICO』の本当の魅力が伝わらない気がします。やっぱりこの作品は「ゲームだから」優れているんでしょうね。ゲームではヨルダと手を繋いで進んでいるうちに「守ってあげたい」という感情が生まれますが、小説ではその気持ちになれない、というのが一番の違いだと思います。本当に期待していただけに、残念でした。 | ||||
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無駄な贅肉をそぎ落とした、引き締まったスタイルが魅力のICO。余計なイベントもなければ会話も少ない。ただ孤島のお城に捧げられた小さな生け贄の少年と、魂の器となるべく城に閉じこめられていた少女がたった二人で運命にあらがおうとする小さな抵抗を描いた物語。言葉の通じない少年と少女は、手を取ることで意志疎通を交わし、手招きをしたり首を振ったりすることで自分の意志を相手に伝えようとします。これほど「ゲーム」というジャンルで完成度の高い作品は珍しく、これを「小説」にするのは本当に難しい事だと思います。ほとんど映像作品であるICOを文章で表現しようとすると妙に説明っぽくなってしまうし、無駄をそぎ落とした作品にボテボテと文字を足してもせっかくのスタイルが崩れるだけです。かといって同じ映像作品である「映画」にしたとしても会話は無いし音楽は風や足音のみだし、第一地味だしでちっとも面白くないでしょう。やっぱりゲームというジャンルでのみ最高に力を発揮できる作品であって、小説としてのICOに研ぎ澄まされた魅力は感じられませんでした。日本語版のICOを外国人がプレイしてもほとんど問題が無いという、このゲームに言葉はいりませんから。 | ||||
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いかにもファンタジー的な要素を加えた宮部氏にとってのICO。原作ファンにとっては納得しかねる。別物とわきまえて読めば、"ライト"小説としてまあまあなのではないだろうか。 | ||||
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宮部初の正当派SFと思って手に取る。原作のゲームは見て無い。SF好き、宮部好きとしては非常に残念な本。原作を越える世界を展開しようとした気合いからか、世界の描写にページを使い過ぎ。前半から中盤にかけての伏線も結局拾いきらないまま終わっている。 にも関わらず、読んでいて「レベルがあがりました」と呟きたくなってしまうゲームっぽい場面展開。世界を広げ過ぎて張りぼての遊園地を見せられているような陳腐さが付きまとった。尻窄みでまとまりを欠いた作品と言わざるを得ない。いままで読んだ宮部作品の中で一番オススメできない。 | ||||
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ゲームの雰囲気を再現するとこうなるんやなぁって感じ。でも、なんだか、息苦しくて重かった。言葉や単語は難しいから雰囲気はその時代を感じさせてくれる。だけど、何故だか、楽しめなかった。原作ゲームをプレイしていて、思わず購入したけど、ああこんな場面あったなぁと、当時を懐かしく思えた。もっとゲームとずれてしまっても、思いきったテーマでそれでいて何故かハッとさせられる、ゲームに帰ってくる凄い物語りを「ICO」の名前に期待し過ぎたのかも知れません。たまに出会える、その系統の小説を勝手に期待していました。 | ||||
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ICOというゲームそのものが多くを語らないので、作者の想像による部分が多いのは否めません。その想像の部分が全て、受け入れられませんでした。元々宮部みゆきの本は僕には合わないので仕様が無いと思います。でもイコが特別だ、みたいな設定は、どうしてもゲームに合わないと思います。 | ||||
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まず私は一気には読めませんでした。 始めに少年の村でのことが細かく描かれ、いつ城の中の描写に移るのだろうと思って辛抱し、やっと本題に入ったと思ったらヨルダの過去のお話になり、過去のヨルダが普通に話す... 私が本当に残念でならなかったのは、城の仕掛けや謎解きの描写がほとんどなかったということです。というよりもなかったことにされてしまった、というか。 小説としてのファンタジーは大好きよく読みますし、宮部さんの作品もほとんど読んでいますが、なんだか普通のファンタジーに料理し直されてしまった感があります。色々なものに無理に意味を付けなくても、とも感じました。 文章からあの独特の静けさを私は読み取れませんでした。またヨルダが涙を流すのは違和感を覚えます。そのためにヨルダの人間ではないような神秘性が失われていましたし。 これが一番戸惑ったのですが、少女と手をつなぐという行為に意味を持たせてしまったのも私には???という感じでした。普通に彼女を思っての当たり前の行為としてそれはそのままにして欲しかった。 ICOのゲームでドキドキしたのは、影にちょっとでも離れたすきにヨルダを攫われやしないかという不安でもありました。 その不安感と余計な音楽のない静寂と荒廃しかけた美しい城の描写がゲームの持ち味だったのだと思います。ソファでのセーブも美しい描写で心地よかった。 不安と闘いながらヨルダの手を引き、城内の仕掛けを解いていく、そこに私は面白さを感じていたので、そのことごとくが裏切られたと感じてしまいました。 ここまで手を加えてしまうと、もはやゲームのノベライズではなくてICOの設定を借りてファンタジーを書きました、というような作品では? 設定もだいぶ変更されていましたので、たとえ相手が力のある作家であっても、ノベライズする時点で規制は必要だったのでは、とも思います。 ICOのノベライズと考えなければファンタジー小説としてはまあ普通だと思います。それなら★3つでしょうか。 皆さんの評価では概ね★5、4つが大部分でしたが、普通のファンタジー小説になってしまったので★1つ。 | ||||
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良くも悪くも、宮部さんの色に染まっている「ICO」です。ICOに対する思い入れを、600頁以上の枚数を使って物語にされています。ただ、一本のストーリー(骨)に、あれこれ肉や脂肪を付け過ぎて、読みにくくさせている感がなきにしもあらずです。好みにもよるのでしょうが、最初の少年達の会話も、言い回しがくどく何度か読み直してしまいました。本も、分厚ければ良いというものではなく、あの肉や脂肪をもう少し分解して、その分をヨルダや他のキャラの「心」にプラスして欲しかったと思います。そして、他の方も書かれていますが、「光輝の書」は、ICO独特のきれいな色に、他のRPG色を混ぜて、悪い色にしてしまってる感があります。名前の売れている方が書くというのは、色々難しいところがあるとは思いますが、好きだからと言って、なんでもありな大人の世界は、ICOにはそぐわないと思います。 | ||||
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