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の評価:

4.37/5点 レビュー 119件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.37pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全352件 221〜240 12/18ページ
No.132
(5pt)

★五つが最高評価であることが狂おしく思える

あらすじは省略するとして。矢野は片瀬夫妻に出会わなければ罪を犯すことはなく、平々凡々な女としての一生を終えたのだろう―――そうは思うものの、矢野がわずか儚い時間でも、生まれてきた意味に巡り合ったならばどんな悲劇が巻き起ころうが、出会いは宝なのだ。事件後の夫妻の関係、彼ら三人以外の社会の反応に好奇心を大きく擽られた。それを架空のものだと、何度も忘れそうになった。恋愛小説と呼ぶにはあまりにも性モラルのない奔放な世界に投げ出されるが、文字を追うだけで私の想像の中に彼らの過ごした夏が映画のように描きだされた。つまり小池真理子が上手いのである。同著「望みは何と訊かれたら」は浅間山荘事件後からスタートが切られるが、本作は同じタイミングで終焉を迎える。何にしろ、あの事件がひとつの時代を集約し、ピリオドを打ったことを改めて感じさせられた。★五つが最高評価であることが狂おしく思える。今まで読んだ、もしくはこれから出会う作品と並べたとしても本作は間違いなく高く秀でるだろう。読み始めてからは、まるで自身のレベル倍ほどモンスターに遭遇してしまったような、そんなトンデモなさが沸き上がる。
恋 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ文庫JA)より
4150306133
No.131
(5pt)

★五つが最高評価であることが狂おしく思える

あらすじは省略するとして。矢野は片瀬夫妻に出会わなければ罪を犯すことはなく、平々凡々な女としての一生を終えたのだろう―――そうは思うものの、矢野がわずか儚い時間でも、生まれてきた意味に巡り合ったならばどんな悲劇が巻き起ころうが、出会いは宝なのだ。事件後の夫妻の関係、彼ら三人以外の社会の反応に好奇心を大きく擽られた。それを架空のものだと、何度も忘れそうになった。恋愛小説と呼ぶにはあまりにも性モラルのない奔放な世界に投げ出されるが、文字を追うだけで私の想像の中に彼らの過ごした夏が映画のように描きだされた。つまり小池真理子が上手いのである。同著「望みは何と訊かれたら」は浅間山荘事件後からスタートが切られるが、本作は同じタイミングで終焉を迎える。何にしろ、あの事件がひとつの時代を集約し、ピリオドを打ったことを改めて感じさせられた。★五つが最高評価であることが狂おしく思える。今まで読んだ、もしくはこれから出会う作品と並べたとしても本作は間違いなく高く秀でるだろう。読み始めてからは、まるで自身のレベル倍ほどモンスターに遭遇してしまったような、そんなトンデモなさが沸き上がる。
恋 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恋 (新潮文庫)より
4101440166
No.130
(5pt)

これほど人の感情を色濃く描く作品はない!

これほど人の感情を色濃く描く作品はない!
そう断言したい・・・
それほど、主人公の女性の内面をえぐりだします。
「心神喪失」とはこのことか!と妙に納得。
そして感動のラストシーン。
ぼくは涙が止まりませんでした。
万感胸にせまる思い、
こう書くと陳腐な感じがしますが。
大学助教授の夫婦のアブノーマルな関係を軸に
話は進んでいく、エンターテーメント性も一級!
オススメの一冊です。
恋 (ハヤカワ・ミステリワールド) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ・ミステリワールド)より
4152079630
No.129
(5pt)

これほど人の感情を色濃く描く作品はない!

これほど人の感情を色濃く描く作品はない!
そう断言したい・・・
それほど、主人公の女性の内面をえぐりだします。
「心神喪失」とはこのことか!と妙に納得。
そして感動のラストシーン。
ぼくは涙が止まりませんでした。
万感胸にせまる思い、
こう書くと陳腐な感じがしますが。
大学助教授の夫婦のアブノーマルな関係を軸に
話は進んでいく、エンターテーメント性も一級!
オススメの一冊です。
恋 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ文庫JA)より
4150306133
No.128
(5pt)

これほど人の感情を色濃く描く作品はない!

これほど人の感情を色濃く描く作品はない!
そう断言したい・・・
それほど、主人公の女性の内面をえぐりだします。
「心神喪失」とはこのことか!と妙に納得。
そして感動のラストシーン。
ぼくは涙が止まりませんでした。
万感胸にせまる思い、
こう書くと陳腐な感じがしますが。
大学助教授の夫婦のアブノーマルな関係を軸に
話は進んでいく、エンターテーメント性も一級!
オススメの一冊です。
恋 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恋 (新潮文庫)より
4101440166
No.127
(4pt)

単純な恋のアンソロジーではなくて、、、

8人の女性作家の描く恋愛小説。

恋愛小説を読んでいて思うのが、恋をしている男女の心理描写は様々なかたちで描けても、セックスの描写は良く似ていること。
そして、セックスの描写はどうしても著者の経験が反映してくること。

本書に収められている全ての作品は、男女の恋愛・・・というより、恋や愛、そして不倫をエッセンスに人間関係を描いた作品と言えると思う。

なぜなら男女が恋に落ちて、肉体関係を結ぶという単純なストーリーではないから。

「恋の物語」というほど単純なアンソロジーではないのです。
エクスタシィ―大人の恋の物語り Amazon書評・レビュー: エクスタシィ―大人の恋の物語りより
4584180318
No.126
(5pt)

倒錯でもなく奔放でもない人間の本性

1972年 浅間山荘事件の年
学生運動という政治運動?革命期待?あるいはエネルギーを爆発させるための祭り?
最新作の「ふたりの季節」2008年も同じ年代の青春物語であるが、この「恋」が書かれた1995年当時の小池さんと明らかに文章の柔らかみが違うことに気が付きます。
本書の解説には「倒錯」とか「奔放」とかの言葉が使われていますが、果たして、倒錯や奔放という文脈が正しいのだろうかと思います。
あるいはモラルであるとか道徳あるいは倫理という文脈は誰がどのような思想の基に作り上げられたのだろうか?
男と女あるいは両性具有であろうが、ヒトが生きる限りおいて出会いがあり別離があり生老病死がある。
小池さんの筆によって描きだされる人物が実は人間の本質を正確にあるいは人間の普遍な姿なのだと思いながら読んでいたら、時間も忘れ最後まで一気に進んでしまった。
登場人物の中に自分と同じ心象を程度の差はあるにせよ感じるからだろう。
恋 (ハヤカワ・ミステリワールド) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ・ミステリワールド)より
4152079630
No.125
(5pt)

倒錯でもなく奔放でもない人間の本性

1972年 浅間山荘事件の年
学生運動という政治運動?革命期待?あるいはエネルギーを爆発させるための祭り?
最新作の「ふたりの季節」2008年も同じ年代の青春物語であるが、この「恋」が書かれた1995年当時の小池さんと明らかに文章の柔らかみが違うことに気が付きます。
本書の解説には「倒錯」とか「奔放」とかの言葉が使われていますが、果たして、倒錯や奔放という文脈が正しいのだろうかと思います。
あるいはモラルであるとか道徳あるいは倫理という文脈は誰がどのような思想の基に作り上げられたのだろうか?
男と女あるいは両性具有であろうが、ヒトが生きる限りおいて出会いがあり別離があり生老病死がある。
小池さんの筆によって描きだされる人物が実は人間の本質を正確にあるいは人間の普遍な姿なのだと思いながら読んでいたら、時間も忘れ最後まで一気に進んでしまった。
登場人物の中に自分と同じ心象を程度の差はあるにせよ感じるからだろう。
恋 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ文庫JA)より
4150306133
No.124
(5pt)

倒錯でもなく奔放でもない人間の本性

1972年 浅間山荘事件の年
学生運動という政治運動?革命期待?あるいはエネルギーを爆発させるための祭り?
最新作の「ふたりの季節」2008年も同じ年代の青春物語であるが、この「恋」が書かれた1995年当時の小池さんと明らかに文章の柔らかみが違うことに気が付きます。
本書の解説には「倒錯」とか「奔放」とかの言葉が使われていますが、果たして、倒錯や奔放という文脈が正しいのだろうかと思います。
あるいはモラルであるとか道徳あるいは倫理という文脈は誰がどのような思想の基に作り上げられたのだろうか?
男と女あるいは両性具有であろうが、ヒトが生きる限りおいて出会いがあり別離があり生老病死がある。
小池さんの筆によって描きだされる人物が実は人間の本質を正確にあるいは人間の普遍な姿なのだと思いながら読んでいたら、時間も忘れ最後まで一気に進んでしまった。
登場人物の中に自分と同じ心象を程度の差はあるにせよ感じるからだろう。
恋 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恋 (新潮文庫)より
4101440166
No.123
(5pt)

冒頭の結論提示に驚く

 直木賞を獲得した、この作品と同じときに候補にあがった、小池真理子以外のすべての作家は、不運だったと思う。この作品のできばえに、平凡な天才クラスでは、きっと誰もかなうはずがなかったからだ。
 ノンフィクション作家が、昭和47年のある新聞記事に目をとめる。連合赤軍が起こした、浅間山山荘事件と同じ日の新聞に、ベタ記事として掲載されていた、深い理由がありそうな殺人事件の存在に、彼は『売れる本を作ってやるぜ!』との野心に燃えて、当時大学生だった犯人の女性を訪ねる。
 彼は、死の病にある彼女の心を開かせ、事件前後のすべてを聞き出すことに成功する。しかし、野心に燃えていたはずの彼が下した決断は、『聞いたことは本にしないし、誰にも語らない』という結論だった。
 それほどの重たい秘密が、事件の背景にあったというわけだ。「なるほど、これは本にはできん」。読者が納得する展開を、小池真理子さんは、保証することろから物語を始めているのだ。
 小説が始まったばかりの入り口で、そんな結論を展開させちまって、だいじょうぶなのか。読者の俺が、作家の立場になって心配しても仕方ないが、それほどの結論を冒頭に示しているのである。そんなことは、力がないやつには、できん。まるで予告ホームランしているようなものではないか。
 『欲望 (新潮文庫)』そして『恋』を読み始めて、一貫して思うのは、小池さんの文章が緻密で揺るぎないことだ。主人公の内面世界に没頭することができる。
 優れた作品を読んでいる時だけに感じる、精神が酩酊する状態を、通勤バスの中で何度も感じている。
恋 (ハヤカワ・ミステリワールド) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ・ミステリワールド)より
4152079630
No.122
(5pt)

冒頭の結論提示に驚く

 直木賞を獲得した、この作品と同じときに候補にあがった、小池真理子以外のすべての作家は、不運だったと思う。この作品のできばえに、平凡な天才クラスでは、きっと誰もかなうはずがなかったからだ。
 ノンフィクション作家が、昭和47年のある新聞記事に目をとめる。連合赤軍が起こした、浅間山山荘事件と同じ日の新聞に、ベタ記事として掲載されていた、深い理由がありそうな殺人事件の存在に、彼は『売れる本を作ってやるぜ!』との野心に燃えて、当時大学生だった犯人の女性を訪ねる。
 彼は、死の病にある彼女の心を開かせ、事件前後のすべてを聞き出すことに成功する。しかし、野心に燃えていたはずの彼が下した決断は、『聞いたことは本にしないし、誰にも語らない』という結論だった。
 それほどの重たい秘密が、事件の背景にあったというわけだ。「なるほど、これは本にはできん」。読者が納得する展開を、小池真理子さんは、保証することろから物語を始めているのだ。
 小説が始まったばかりの入り口で、そんな結論を展開させちまって、だいじょうぶなのか。読者の俺が、作家の立場になって心配しても仕方ないが、それほどの結論を冒頭に示しているのである。そんなことは、力がないやつには、できん。まるで予告ホームランしているようなものではないか。
 『欲望 (新潮文庫)』そして『恋』を読み始めて、一貫して思うのは、小池さんの文章が緻密で揺るぎないことだ。主人公の内面世界に没頭することができる。
 優れた作品を読んでいる時だけに感じる、精神が酩酊する状態を、通勤バスの中で何度も感じている。
恋 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ文庫JA)より
4150306133
No.121
(5pt)

冒頭の結論提示に驚く

 直木賞を獲得した、この作品と同じときに候補にあがった、小池真理子以外のすべての作家は、不運だったと思う。この作品のできばえに、平凡な天才クラスでは、きっと誰もかなうはずがなかったからだ。
 ノンフィクション作家が、昭和47年のある新聞記事に目をとめる。連合赤軍が起こした、浅間山山荘事件と同じ日の新聞に、ベタ記事として掲載されていた、深い理由がありそうな殺人事件の存在に、彼は『売れる本を作ってやるぜ!』との野心に燃えて、当時大学生だった犯人の女性を訪ねる。
 彼は、死の病にある彼女の心を開かせ、事件前後のすべてを聞き出すことに成功する。しかし、野心に燃えていたはずの彼が下した決断は、『聞いたことは本にしないし、誰にも語らない』という結論だった。
 それほどの重たい秘密が、事件の背景にあったというわけだ。「なるほど、これは本にはできん」。読者が納得する展開を、小池真理子さんは、保証することろから物語を始めているのだ。
 小説が始まったばかりの入り口で、そんな結論を展開させちまって、だいじょうぶなのか。読者の俺が、作家の立場になって心配しても仕方ないが、それほどの結論を冒頭に示しているのである。そんなことは、力がないやつには、できん。まるで予告ホームランしているようなものではないか。
 『欲望 (新潮文庫)』そして『恋』を読み始めて、一貫して思うのは、小池さんの文章が緻密で揺るぎないことだ。主人公の内面世界に没頭することができる。
 優れた作品を読んでいる時だけに感じる、精神が酩酊する状態を、通勤バスの中で何度も感じている。
恋 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恋 (新潮文庫)より
4101440166
No.120
(5pt)

心に残こってる・・・本です。

30年生きてきて、読書をほんとに始めたのはこの一年間です。まだ50冊は超えていないだろう・・読書数の中で、本当に忘れられない・・という作品はこの「恋」と外国の作家の「アルジャーノンに花束を」のみです。大好きになる本はたくさんあるのだけれど、忘れられない・・・そんな感慨深さを与えてくれるもの・・・ってあるようで実際に会えるヒット数は少ないのかもしれません。そんな感慨深い作品だったのに私は本のタイトルだけ覚えていて作家名を間違って小池真理子さんではなく林真理子さんで覚えていました・・・。今、思い返し、この本のレビューを書いておきたい・・と思い検索して、小池真理子さんだったのか・・と思ったところです。なにげなく図書館で借りて読んだ・・この本。内容もしっかり覚えていて「うっかり」忘れて同じ本をてにすることは絶対ない。この本を見るときには、読んだ内容までしっかり蘇って、それと知って手にとって見る・・・そういう本です。
恋 (ハヤカワ・ミステリワールド) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ・ミステリワールド)より
4152079630
No.119
(5pt)

心に残こってる・・・本です。

30年生きてきて、読書をほんとに始めたのはこの一年間です。まだ50冊は超えていないだろう・・読書数の中で、本当に忘れられない・・という作品はこの「恋」と外国の作家の「アルジャーノンに花束を」のみです。大好きになる本はたくさんあるのだけれど、忘れられない・・・そんな感慨深さを与えてくれるもの・・・ってあるようで実際に会えるヒット数は少ないのかもしれません。そんな感慨深い作品だったのに私は本のタイトルだけ覚えていて作家名を間違って小池真理子さんではなく林真理子さんで覚えていました・・・。今、思い返し、この本のレビューを書いておきたい・・と思い検索して、小池真理子さんだったのか・・と思ったところです。なにげなく図書館で借りて読んだ・・この本。内容もしっかり覚えていて「うっかり」忘れて同じ本をてにすることは絶対ない。この本を見るときには、読んだ内容までしっかり蘇って、それと知って手にとって見る・・・そういう本です。
恋 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ文庫JA)より
4150306133
No.118
(5pt)

心に残こってる・・・本です。

30年生きてきて、読書をほんとに始めたのはこの一年間です。まだ50冊は超えていないだろう・・読書数の中で、本当に忘れられない・・という作品はこの「恋」と外国の作家の「アルジャーノンに花束を」のみです。大好きになる本はたくさんあるのだけれど、忘れられない・・・そんな感慨深さを与えてくれるもの・・・ってあるようで実際に会えるヒット数は少ないのかもしれません。そんな感慨深い作品だったのに私は本のタイトルだけ覚えていて作家名を間違って小池真理子さんではなく林真理子さんで覚えていました・・・。今、思い返し、この本のレビューを書いておきたい・・と思い検索して、小池真理子さんだったのか・・と思ったところです。なにげなく図書館で借りて読んだ・・この本。内容もしっかり覚えていて「うっかり」忘れて同じ本をてにすることは絶対ない。この本を見るときには、読んだ内容までしっかり蘇って、それと知って手にとって見る・・・そういう本です。
恋 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恋 (新潮文庫)より
4101440166
No.117
(5pt)

恋に酔う

学生運動で大学が揺れる中、大学生の布美子は報酬の良いアルバイトの紹介を受け翻訳の助手を始めた。雇い主である大学教授の信太郎と妻の雛子の出会いをきっかけにして運命の歯車が狂い始める。
倒錯的な感情に囚われて渇望した布美子の心理模様は圧巻で甘美さに高揚させられる。
恋 (ハヤカワ・ミステリワールド) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ・ミステリワールド)より
4152079630
No.116
(5pt)

恋に酔う

学生運動で大学が揺れる中、大学生の布美子は報酬の良いアルバイトの紹介を受け翻訳の助手を始めた。雇い主である大学教授の信太郎と妻の雛子の出会いをきっかけにして運命の歯車が狂い始める。
倒錯的な感情に囚われて渇望した布美子の心理模様は圧巻で甘美さに高揚させられる。
恋 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ文庫JA)より
4150306133
No.115
(5pt)

恋に酔う

学生運動で大学が揺れる中、大学生の布美子は報酬の良いアルバイトの紹介を受け翻訳の助手を始めた。雇い主である大学教授の信太郎と妻の雛子の出会いをきっかけにして運命の歯車が狂い始める。
倒錯的な感情に囚われて渇望した布美子の心理模様は圧巻で甘美さに高揚させられる。
恋 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恋 (新潮文庫)より
4101440166
No.114
(4pt)

小池真理子の世界が集約した作品

直木賞受賞作であり,
作者の小池真理子さん自身,この小説を着想したときのことを
「神が降りた」と言っている。
この作品のプロット,たとえば,作中小説を背景音楽のように使ったり,
核となる事件から何十年後かの様子を第三者に語らせる手法は,
後の彼女のほかの小説でも再び使われており,
彼女の小説世界が集約し,凝縮したような作品である。
恋愛の対象となる男性が,理知的で,病み疲れたような美しさを持っているのも
いつものとおりだなあ,と満足させる。

内容は,作中小説「ローズサロン」さながら,退廃的・官能的な性の営みを繰り広げる
主人公たちの関係が,ある日,その1人が現実的な普通の恋愛に目覚めたことから
崩壊する,というもの。
そりゃ,退廃的・幻想的な世界はいつかは崩壊するじゃないか,それなのに
幻想世界をいつまでも現実のものとして維持したいと願い,しがみつこうとするあまり
気が狂ったような行動をとったこの主人公はいったい何者だ,
とやや冷めた目で見てしまい,★をひとつ減らそうとする私は,
この小説を読む資格がなかったのかもしれない。
しかし,そう言いながら他方でこの幻想世界の結末の付け方に感服もしている。
この小説の設定は,70年代の学生闘争の時代であり,
前半,主人公の女子大学生の周囲にも,革命マルクス運動だのの理想世界を夢見て闘争する
学生がたくさん出てくる。
その学生運動を終結させ,現実に引き戻した事件が浅間山荘事件であり,
同じ日に,主人公の狂気の行動により,主人公らの退廃世界も終結する。
このあたりの二重唱のつむぎ方はとてもうまくて,小説としての完成度が高く
さすがだなぁと思った。
恋 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 恋 (新潮文庫)より
4101440166
No.113
(4pt)

小池真理子の世界が集約した作品

直木賞受賞作であり,
作者の小池真理子さん自身,この小説を着想したときのことを
「神が降りた」と言っている。
この作品のプロット,たとえば,作中小説を背景音楽のように使ったり,
核となる事件から何十年後かの様子を第三者に語らせる手法は,
後の彼女のほかの小説でも再び使われており,
彼女の小説世界が集約し,凝縮したような作品である。
恋愛の対象となる男性が,理知的で,病み疲れたような美しさを持っているのも
いつものとおりだなあ,と満足させる。

内容は,作中小説「ローズサロン」さながら,退廃的・官能的な性の営みを繰り広げる
主人公たちの関係が,ある日,その1人が現実的な普通の恋愛に目覚めたことから
崩壊する,というもの。
そりゃ,退廃的・幻想的な世界はいつかは崩壊するじゃないか,それなのに
幻想世界をいつまでも現実のものとして維持したいと願い,しがみつこうとするあまり
気が狂ったような行動をとったこの主人公はいったい何者だ,
とやや冷めた目で見てしまい,★をひとつ減らそうとする私は,
この小説を読む資格がなかったのかもしれない。
しかし,そう言いながら他方でこの幻想世界の結末の付け方に感服もしている。
この小説の設定は,70年代の学生闘争の時代であり,
前半,主人公の女子大学生の周囲にも,革命マルクス運動だのの理想世界を夢見て闘争する
学生がたくさん出てくる。
その学生運動を終結させ,現実に引き戻した事件が浅間山荘事件であり,
同じ日に,主人公の狂気の行動により,主人公らの退廃世界も終結する。
このあたりの二重唱のつむぎ方はとてもうまくて,小説としての完成度が高く
さすがだなぁと思った。
恋 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 恋 (ハヤカワ文庫JA)より
4150306133