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群衆の悪魔
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【この小説が収録されている参考書籍】
群衆の悪魔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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びっしりと難解そうな考察で埋め尽くされた思想小説風のつくりにまずは圧倒され、一度は途中で挫折。 2年半放置して再び読み始めると、自分がその間成長したのかどうかわからないが、この難解さが快感に変わっているのですね。 読み終えると内容はサッパリ忘れておりますが、記憶に蘇るシーンをふたつ。 (1)悪役剣士が共犯者を殺そうとした現場に飛び出したデュパンを守るため、日本人の従僕サツマが見せる電光石火の殺人剣。 「ルパン3世」の五右衛門みたいでした。 (2)デュパンとともに殺人者の探索に乗り出すシャルル青年の、最後に明かされる正体。この小説最大の衝撃。 | ||||
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というには、余りにも歴史の知識が必要とされる。単なる殺人事件の謎解きなんか何も面白くないと思っている人、近代ヨーロッパの歴史に興味がある人には、読み応え、満々?満載?『哲学者の密室』と同じく、単に推理小説と言って済ませられない内容の本。 | ||||
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著者の作品は、硬質な文体であり、思想的な文言が多いため、気合いを入れて読むことが求められるでしょう。 しかしながら、慣れてくると、精緻かつ重厚な内容に、魅力を感じる方もいらっしゃることと思います。 特に、本作品は、「ミステリ好き」に加え、「歴史好き」、「映画好き」なら、大いにオススメします。 【1.ミステリ好きに…】 本作品は、「デュパン第四の事件」の副題のとおり、世界初の推理小説(1)「モルグ街の殺人」に登場する名探偵、オーギュスト・デュパンが探偵役で登場。 他の登場作、(2)「マリー・ロジェの謎」(3)「盗まれた手紙」に続く4番目の事件に遭遇するというもの。 (1)と(2)は作中、事件の真相に触れているので、必読ですが、(3)は読んでいなくとも、支障はないでしょう。 勃発する連続殺人も、不可能犯罪で、本格ミステリの趣向を見せたかと思うと、題名となった「群衆」をモチーフにした、思想的な味わいが感じられる事件があったりして、工夫に満ちた内容となっています。 【2.歴史好きなら…】 本作品では、1948年のフランス・パリでの2月革命から始まり、ナポレオン3世の第二帝政あたりまでを描いています。 殺人事件の捜査と並行して、当時の政治状況や、パリの街並みが詳細に語られていきますが、歴史に興味がないと、ちょっと辛いかもしれません。 なお、時の政府関係者以外にも、実在の人物が登場します。 文豪バルザック、思想家マルクス、革命家ブランキ、探偵ヴィドックなど。 彼らと、デュパンとのやりとりも、ひとつの読みどころです。 【3.映画好きなら…】 映画好きなら、題名は必ず知っているであろう、フランス映画の古典的名作「天井桟敷の人々」(1945年)。 本作品の作品世界は、この映画の作品世界と繋がっています。 ところが、登場人物一覧にも、巻末解説や参考文献一覧にも「天井桟敷──」を想起させることは、載っていません。 でも、本文を通読すると…。 私は、たまたまNHKBSで今月初め(2014年9月3日) に録画した、この映画を視聴したばかりだったことが幸いしました。 映画の内容を知らなくても、全く差し支えないのですが、「知っている人だけのお楽しみ」趣向があるので、映画好きなら、必見だと思います。 | ||||
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笠井潔は秀才中の秀才にして、天才に近い秀才だ。 アメリカでも評価されつつある見たいな話だけど、 これなんかハリウッドで映画化されても良いんじゃない。 薩摩はワタナベケンかサナダだろ! | ||||
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昨年、この作品が文庫本で出た直後に買って読みました。 今年、そのことを忘れて、二重に買って読んでしまいました。 読み始めて直ぐに、読んだことがあるのには気がつきました。 でも、犯人が誰だったか、トリックがどうだったか、全く思い出せず、最後まで読んでしまいました。 実は、そんなこと大した問題ではない。 折角2度も買ったんだから、2度楽しめて満足でした。 舞台は、1848年、パリ。まさに2月革命が勃発しようとしている時。 対峙する民衆と軍隊。民衆の側にいた新聞記者を背後から誰から射殺。 その発砲がきっかけとなって、軍隊の発砲による民衆の大量虐殺と、いわゆる2月革命の成立。 殺人現場を目撃したのが、無名詩人のシャルル。 その殺人事件を政治的に利用されるのを避けようと、シャルルが相談したのが、モルグ街の殺人をはじめ3件の難事件に取り組んだオーギュスト・デュパン。 デュパンが探偵、シャルルがワトソン役で、事件の解明に足を踏み入れると、関係者が殺されていく・・・ エドガー・アラン・ポオの生み出したデュパンに、実在の新聞王ジラルダン、文豪バルザック、画家クールベ、ジョルジュ・サンド、カール・マルクス(フランス語読みで、ワトソン役の詩人と同名のシャルル・マルクスとして登場)などが登場し、王制打倒の2月革命からナポレオン3世の帝政成立までの歴史が語られる。 もちろん、これ以外にも実在の人物が登場するのですが、それは本筋に関係するので、ここでは明かせません。 若干理屈っぽいかなとは思います。 でも、それが嫌なら笠井潔は読めない。 俺には書けないなと思いながら読みました。(小説家でもないお前に書けるはずがないという揶揄は無視!!) 出版社からの売りの文句に「ポオへの熱きオマージュ」とありますが、確かにそう・・・ でも、******へのオマージュでもある。 ******は読んでのお楽しみ・・・ | ||||
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笠井潔は秀才中の秀才にして、天才に近い秀才だ。 アメリカでも評価されつつある見たいな話だけど、 これなんかハリウッドで映画化されても良いんじゃない。 薩摩はワタナベケンかサナダだろ! | ||||
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