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建築屍材



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建築屍材

建築屍材の評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
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(7pt)

建築屍材の感想

著者の工学部建築学科卒というフィールドを生かしたミステリだ。名古屋が舞台であるビルの建築中で起きる殺人事件だが、死体消失と目撃した人影も密室内で消えるというトリックで読者を引っ張る展開だ。
著者の持つ学識を充分に使ったトリックで確かにこれまで例の無いトリックだろう。つまり死体消失についてだが。だが、全体を見渡せばそのストーリーにはどうも無理を感じてしまう。意図も動機も理解できない。
話の流れが偏っている。トリックありきのストーリーだからだろう。人間を描くよりも本格としてトリック重視で書くといっているが、それにしても人の心の内が作者の都合で決まるのは勝手すぎると思う。
しかし、セメントもコンクリートもモルタルも良く解かっていなかった自分にしてみればこのプチ知識は勉強になった。ビル建設についての工法、工程などこれまで知らなかったことがいろいろと知れて面白かったので
そういった面からは読んで良かったといえる。しかし、自分の得意分野から外れたところでどれだけ書けるかが作家としての資質を問われる事になるわけで、その意味ではこの後の作品が真価を問われることになるので
鮎川哲也賞の名に恥じない作品を出して欲しい。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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