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あんたを殺したかった



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【この小説が収録されている参考書籍】
あんたを殺したかった (ハーパーBOOKS)

あんたを殺したかったの評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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(8pt)

完全犯罪を成し遂げた女が自首してきたのは、なぜか?

2022年のコニャックミステリー大賞を受賞し、人気上昇中のフランス女性作家の日本デビュー作。男を殺害して焼いたとして自首してきた女の自白に始まった捜査が、焼かれた遺体の残骸はもちろん周辺証拠さえ発見できず迷宮入りする一方、さらなる犠牲者が発見され、想像を超える展開を見せていく、警察小説であり謎解きミステリーでありノワール・エンタメ作品である。
レイプされそうになって男を撲殺し、証拠隠滅のために死体を焼いたと言って、24歳のローラが自首してきた。自白に基づいて捜査を開始したダミアン警視のチームは死体を焼却したという現場で何の痕跡も発見できず、たちまち捜査は行き詰まる。さらにローラは「必要なことは全部話した」として黙秘するばかりだった。犯行は事実か狂言か、捜査陣は確信を持てないまま地道な聞き込みと証拠調べを続け、わずかな手掛かりから事件の構図を掴んだと思ったのだが、次々と想定外の事態に遭遇し、迷路に誘導されるのだった…。
ダミアン警視を中心に物語が進むため警察小説だと思っていると、あっと驚く仕掛けが登場し、ノワール・サスペンスに変身する。そこが本作の新しさ、面白さと言える。事件の真相、結末は警察ミステリーというよりイヤミスで、読者の評価が分かれる作品である。
警察ミステリーファン、イヤミスファンのどちらからも絶大な評価は得られないだろうが、読んで損はない作品としてオススメする。

iisan
927253Y1

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