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屍衣にポケットはない



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【この小説が収録されている参考書籍】
屍衣にポケットはない

屍衣にポケットはないの評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
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(7pt)

ペンは銃より強いのか、弱いのか

1937年に発表され、2024年に初めて邦訳されたホレス・マッコイの長編第二作。1930年代、アメリカの地方都市でジャーナリストとしての筋を通し、社会の不正を告発する記者の激情に溢れた生活を描く幻のハードボイルド小説である(著者はハードボイルドに分類されるのを嫌っていたようだが)。
地方紙の人気記者だったマイク・ドーランは社会の不正を暴く記事を書き続けるのだが、広告収入の減少や有力者からのクレームを恐れる上層部によって記事をボツにされ続けるのにうんざりして、自ら週刊紙を創刊する。何ものをも恐れず、タブーがない告発記事は読者の支持を集めるのだが、それを快く思わない地方都市のお偉方からさまざまな圧力を受ける。それでもマイクは報道の信義、ジャーナリストの使命だけを頼りに、正面から戦いを挑んで行く。
自分が信じる記者の使命に命をかけるマイクの生き方はハードボイルドそのもの。名声や利益は求めず、ひたすら信じる道を追求するパッションが共感を呼ぶ。80年以上前の作品だが、作者が伝えたかったことは今でも古びることなく、読者の感性にストレートに響いてくる。傑作だ。
ハードボイルドの古典的名作として一読をオススメする。

iisan
927253Y1

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