ミステリウム
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「作者のマコーマックにははなから通常のプロットのある推理小説を書く気が全くないようでただひたすら読者を居心地の悪い空間に誘い込み、そのまま置き去りにすることが目的だったように思われます。 色々な謎が出てきて読者を翻弄する不条理な展開で、一応謎に対応した解答も提示されるけど、いまいち釈然としないまま唐突に終わり、なぜ?という問いだけが残る場面ばかりが続き、作者にはぐらかされた気分になります。殆どのシーンもなんとなく人工的で普通の小説を読んでいる気になりませんし、ジャンルもミステリ、ホラー何れにもあてはまるような、あてはまらないような変な気が抜けません。 何故、このような作品を書いたかはマコーマックに訊いてみないとわかりませんが、私の勝手な解釈では、人間社会は不条理で必ずしもすべての物事はパズルのピースのようにうまく収まらない場合もあり、もしかしたら、そういうことの方が多いと、言いたかったのではと思います。 一応、推理小説としても読めますが、上記のような理由により、謎の解決するカタルシスを持った推理小説を期待すると肩すかしを喰うかもしれないのでご注意のうえお読みください。私は面白く読みましたが。」 上記は以前のエディションで読んだ際の感想ですが、今回読み直して、あまり変わらない印象でした。少し変わったところもありましたが、概ね同じ感じでした。 少し変わった所とか印象に残った点を挙げると、 「その妻は整った猫科のような顔の女性で、」「夜は灰色の幼児を出産していた」とか形容が判りにくい表現があり、室生犀星の「うどんのように笑った」みたいに感じました。 ここから少しネタバレかもしれないので、未読の方は読まないでください。 最後に犯人らしいキャラクターが遺書を残しますが、自分の体に字を書いて残すので、一人では無理で、もう一人共犯か真犯人がいそうですが、まったくでてこなかったり、最後も毒ではなく、コロナみたいな感染症だった、と説明がありますが、その対策はまったくなされなかったり、やはり不条理な小説に思えました(私の感想も傑作といいつつ、☆4つだったり、年末のベストテンにはいらないと書いてますが、ベスト20にはいった媒体もあったりで不条理ですが)。 ともあれ、面白さは変わらず、面白かったので今回は☆5つにしました。個人的には若い頃のアイラ・レビン氏のいい作品(「ブラジルからきた少年」とか「ステップフォードの妻たち」とか)を思い出したので、期待しておりましたが、著者の方は2023年に亡くなられたそうで、残念です。心からお悔みとご冥福をお祈りいたします。 不条理サスペンスの最高峰っぽい作品。是非ご一読を。蛇足ですが、これを面白かった方にはデイビット・イーリイ氏の「観光旅行」なんかも不条理サスペンスでお勧めしておきます。 | ||||
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おもしろいです。作者が亡くなってしまったのが大変悔やまれます。 | ||||
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謎に満ちた炭鉱町キャリックにて、新聞記者見習いの「私」が町の人々にインタビューを試みる。過去と現在の事件。秘密と陰謀。記念碑と墓石は破壊され、図書館の書籍には酸がかけられ、動物は死に、人々は奇病におかされ、・・・ ミステリだと思って謎を解こうとすると、何も答えが得られず呆気にとられるだろう作品、だが不思議と読後は充実感がある。作者エリック・マコーミックはスコットランドの貧しい炭鉱町出身であるとか。もしかすると作者の脳内ではすでに「解決」した何らかの「事件」を、別の事件へと「翻訳」して描いている? なんてことを感じた。「水」がキーワードなのかしら? あるいはまったく無関係・・・? 「?」だらけになるストーリー、ですが何にしろ、私にとってキャリックは、とても「居心地の良い」町だった。時間がゆったりと流れて、文体も穏やかで美しく、それでいてショッキングで俗悪な事件が続く、という意外性。涼しげに描かれているけれど、実はあつっくるしい登場人物たちも面白い。カークとアンナ、そしてランキン医師が印象的。 | ||||
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事件はどうなるかというより、 読み始めてしまった後悔をいつか覆してくれという その一心で読み進めてしまった。 真ん中あたりで物語はがらりと、汽車を乗り継いだような 変化をみせる。 後悔は一応、ぼんやりした感動に変わった。 本の出だしは薄暗さに嫌気がさしたのに 最後の2ページでは、薄暗さが懐かしく思える。 もう終わってしまう、と思いつつの読破。 ミステリもマコーマックもはじめて読んだが とても興味深かった。 これを読んで、よかったと思う。 | ||||
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東京国際ブックフェアの出版社ブースでどれを買うかさんざん迷った挙句、こちらを買いました。 「ミステリウム」という言葉の意味はわからなかったのですが、表紙が気になって。 穏やかな語り口で背筋がさむくて、読み出したら止まらなくなり、毎日夜更かししながら読みました。 単純な謎解きではない、複雑に絡み合った歴史、人間関係、家族の血、、、。 日本の推理小説で描かれる人間関係は狭い世界の中でドロドロ渦巻いている感じですが、 ヨーロッパのドロドロは、いろいろな人種が入り混じり、侵略し、逃げて、復讐して、それを繰り返してきた歴史なのかなと。 江戸川乱歩や横溝正史が好きでおもに日本の推理小説を読んでいますが、こういったヨーロッパのも良いな、と思いました。 | ||||
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