ミステリウム
評判
ミステリウムの評価:
4.30/5点 レビュー 10件。 A ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1〜10 1/1ページ
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ミステリウムの評価:
4.30/5点 レビュー 10件。 A ランク
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色々な謎が出てきて読者を翻弄する不条理な展開で、一応謎に対応した解答も提示されるけど、いまいち釈然としないまま唐突に終わり、なぜ?という問いだけが残る場面ばかりが続き、作者にはぐらかされた気分になります。殆どのシーンもなんとなく人工的で普通の小説を読んでいる気になりませんし、ジャンルもミステリ、ホラー何れにもあてはまるような、あてはまらないような変な気が抜けません。
何故、このような作品を書いたかはマコーマックに訊いてみないとわかりませんが、私の勝手な解釈では、人間社会は不条理で必ずしもすべての物事はパズルのピースのようにうまく収まらない場合もあり、もしかしたら、そういうことの方が多いと、言いたかったのではと思います。
一応、推理小説としても読めますが、上記のような理由により、謎の解決するカタルシスを持った推理小説を期待すると肩すかしを喰うかもしれないのでご注意のうえお読みください。私は面白く読みましたが。」
上記は以前のエディションで読んだ際の感想ですが、今回読み直して、あまり変わらない印象でした。少し変わったところもありましたが、概ね同じ感じでした。
少し変わった所とか印象に残った点を挙げると、
「その妻は整った猫科のような顔の女性で、」「夜は灰色の幼児を出産していた」とか形容が判りにくい表現があり、室生犀星の「うどんのように笑った」みたいに感じました。
ここから少しネタバレかもしれないので、未読の方は読まないでください。
最後に犯人らしいキャラクターが遺書を残しますが、自分の体に字を書いて残すので、一人では無理で、もう一人共犯か真犯人がいそうですが、まったくでてこなかったり、最後も毒ではなく、コロナみたいな感染症だった、と説明がありますが、その対策はまったくなされなかったり、やはり不条理な小説に思えました(私の感想も傑作といいつつ、☆4つだったり、年末のベストテンにはいらないと書いてますが、ベスト20にはいった媒体もあったりで不条理ですが)。
ともあれ、面白さは変わらず、面白かったので今回は☆5つにしました。個人的には若い頃のアイラ・レビン氏のいい作品(「ブラジルからきた少年」とか「ステップフォードの妻たち」とか)を思い出したので、期待しておりましたが、著者の方は2023年に亡くなられたそうで、残念です。心からお悔みとご冥福をお祈りいたします。
不条理サスペンスの最高峰っぽい作品。是非ご一読を。蛇足ですが、これを面白かった方にはデイビット・イーリイ氏の「観光旅行」なんかも不条理サスペンスでお勧めしておきます。