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名探偵のままでいて



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名探偵のままでいての評価: 4.00/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

名探偵のままでいての感想

元校長先生だった認知症の祖父。レビー小体型認知症を患い、幻視の症状が現れています。介護の際には積極的に話しかけることが重要です。そんな祖父に孫娘が身の回りで起きた謎を語り聞かせると、祖父は生き生きとした表情で推理を始め、かつての知性を取り戻したかのように活躍します。本書は日常の謎を扱った安楽椅子探偵ものの作品です。

祖父にまつわるエピソードや介護のお話、祖父と孫娘の関係など、祖父を取り巻く状況がとても温かく描かれていて、謎を聞かせた時に知性が蘇る祖父の探偵としての姿が、なんとも心温まるものでした。
また、物語に登場する海外の古典ミステリ作品名やセリフなど、ミステリ好きが楽しめるポイントが散りばめられていて、思わず心がくすぐられました。

ただ個人的にそれらが巧くいっているかというと、ちょっと好みと外れるものでした。本書では祖父を取り巻く環境や孫娘との関係が家庭的な温かさを感じさせる一方で、扱われる物語の背景がやや重く、全体像が明らかになる最終章に至っては、謎解きの面白さよりも、つらい心境になりました。そのため後味がとても悪かったです。

最初の1章あたりでは、一般読者やライトなミステリファンにも薦められる作品かと思ったのですが、そういった読者には物語の居心地が少し悪い印象を受けました。一方で、重い雰囲気や謎の面白さを重視するミステリ読者にとっては、ミステリとしての魅力がやや弱く感じられました。謎解きが試験問題のように記号的で、一度で全体像を把握しづらい場面が多かったです。さらに物語の結末が何度も覆される展開は、多重解決ものというより、やや優柔不断にも見えてしまいます。個人的には、明確な結末で一気に決めてほしかったです。

日常系の物語を求める方には後味が重く、ミステリの謎解きを求める方には謎がやや軽い。そのため、個人的な好みだけでなく、他の人にも薦めづらい作品という印象でした。

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No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

名探偵のままでいての感想

『このミステリーがすごい!』大賞[第21回(2022年)]だったそうだ。
どこが凄いんだろうと思ってしまう。
どうもこの宝島社のこの賞は、当方にとっては、はずれの鬼門である。
以前読んだ、『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』(第18回大賞)では、2点。
それよりは、「ちょっとマシ」くらいですかね。
まともに面白かったのは、ラストの章「ストーカーの謎」のみ。

ほんのわずかな情報だけで、ものの見事に推理的中するおじいちゃん。
あまりにもご都合主義。

▼以下、ネタバレ感想

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