■スポンサードリンク


(短編集)

かまいたち



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

かまいたちの評価: 7.00/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

ハズレはない宮部の短篇集

本所深川ふしぎ草紙は、登場人物が継続して出てくる七不思議に模した短篇集で、とても面白かったが、こちらは、時代物の短中篇を4つ寄せ集めたもの
宮部も、あとがきで書いてるが後半二篇は作者が世に出る前に書き留めておいた物を改筆したものとか
俗に言う「超能力もの」であるが、私はミステリーファンなので、「龍は眠る」とかこの短篇集の後半二篇のように、その人にだけ解る、、、というような、ある意味、(こうなんだから仕方ない)みたいな乱暴な展開・結末は好まないのであまり好きではないが、前半の二作は、良く練り込まれていて面白かった。
特に表題の「かまいたち」はミステリーでありながら、とてもよく「人」が描かれていて、ぐいぐい引き込まれていく。
主人公を応援したくなるような気分で読んだ。
ただ、宮部の素晴らしい所は、4作とも、バッドエンド・残酷なまま何かモヤモヤさせるような終わり方をしない点、とても安心して読める。
残酷な事件が解明され、残酷な結末になったとしても、最後の1ページ、最後の1行でホッとする描写やひと言でウォームハートになる点は天才的とも言える。
まあ、読んで損はない一冊であろう。

最も魅力的な登場人物:およう(「かまいたち」の主人公・長屋に住む医者の娘)

mustang
PCGQIQ4X
No.1:
(8pt)

改めて著者の素晴らしさが感じられる短編集

宮部さんの作品でなぜか読み漏らしていた短編集。表題作は辻斬りの現場を見てしまった話で、なかなか一筋縄ではいかないストーリー。『師走の客』は短いながらも、話の発想と伏線から回収まで楽しい話。そして『迷い鳩』『騒ぐ刀』は霊験お初ものの連作短編。この二つは短編集を出すに当たって改稿したものの、デビュー前に書いた作品だとか。やはり宮部さんはただものではありません。宮部さんの時代物は本当に味があって素晴らしいと改めて思わせられる短編集でした^_^

タッキー
KURC2DIQ

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!