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失踪当時の服装は



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失踪当時の服装はの評価: 9.00/10点 レビュー 2件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

警察捜査小説の金字塔、古典的名作である

「警察捜査小説の不朽の名作」という解説の通り、国内外のミステリ・ベストでは必ず名前が出てくる歴史的な作品。
カレッジの一年生で18歳の女子大生が学生寮から失踪した。成績優秀で浮ついたところは無く、家庭内の悩みも無いと思われていた女性が、なぜ姿を消したのか? 警察署長フォードは少ない物証に苦心しながらも、何事にも手を抜かない徹底的な聞き込みと熟考に熟考を重ねた推理で、犯行の真相に迫り、犯人を突き止めるのだった。
最初から最後まで、女子大生の失踪の真実と犯人探しに徹した、まさに「捜査小説」である。1952年発表なので、現在の基準からすると乱暴な捜査だし、犯人の意外性もストーリー展開のスリルもないのだが、警察捜査小説の基本パターンを確立したという点で、古典的名作と評価したい。

iisan
927253Y1
No.1:
(10pt)

失踪当時の服装はの感想

消息を絶った一人の少女。通報を受け捜査を開始する地元警察のフォード署長は勤続三十三年の高卒。そして部下のキャメロンは大卒で十三年勤続の私服刑事。この二人の辛らつな言葉のやり取りと信頼で結ばれた様子を見せながら
捜査が始る。描かれているのは警察の地道な捜査の様子だけ。登場人物のサイドストーリーとかそういったものは一切無い。しかしノンフィクション的な要素を取り入れたフィクションという手法がとても面白い。読んでいる途中で退屈とか
そういったことは有り得ない。こつこつと聞き込みをして100の情報を集めても何も得られなければまた歩き回り話を聞く。そういったフォードたちの捜査の様子がじっくり描かれているが、読んでいる方も少女が消えた理由が分からないので
気持ちはフォードたちと同じだ。証言を集めれば集めるほど、少女の人物像が浮き彫りになっていくほどフォードたちには少女が何故消えたか分からない。事故か事件かそれすらも分からない。そして物語が半分ほど進んだところで川から死体が見つかる。捜査を進める上で重要なアイテムの使い方がとても上手いと思う。そしてその秘められた謎を解き明かすヒントが少女の人間性であり性格でもあるという点が面白く、そこに着目するフォードの推理力もまた優れている。
地道な捜査の過程だけを描いた内容だけれどミステリとしても読み応えがあり、死体が見つかった後の後半部分は一気に読み終えた。ミステリ史に残る一冊というのも納得の面白さだった。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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