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生か、死か



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生か、死かの評価: 9.33/10点 レビュー 3件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.33pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(10pt)

運命の皮肉

刑期の満了する前日に脱獄する、その意味は? 惹きつけますね。
刑務所内でどれほどの命の危険に晒されたことか。しかし、オーディは10年を生き延びた。
人生は短い。愛は果てしない。あすがないつもりで生きよ。 ベリータとの約束のために生き抜いた。
刑務所でたった一人オーディを守ってくれたモス。オーディの脱獄のあと突然の移送の途中、車から降ろされ麻袋を頭に被せらたモス。拳銃を突き付けられて言われた言葉はオーディを探せ。
刑務所では、しくじれば死ぬ。人を見誤れば死ぬ。食事の時にまちがったテーブルにつけば死ぬ。廊下や運動場のまちがった場所を歩いても、
食事中うるさくしすぎても死ぬ。 過酷な十年を生き抜いて自由の身になれる前の日に脱獄したオーディ。そのオーディを追うモス。
そしてFBI捜査官のデジレーと保安官のバルデスがオーディを追う。

四人が死んだ現金輸送車襲撃事件。消えた七百万ドル。頭に銃弾を受け生命維持装置の中で奇跡的に蘇生したオーディ。
徐々に当時の事が明らかになっていく過程。 オーディの切ない運命。
小出しにされる謎もすべて明らかになっていく後半の展開が読ませます。 久しぶりに、う~んと良い意味で唸った読後感。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.2:
(9pt)

久々に大物を釣り上げた!

全体のバランス、ノンストップスリラー、全てにおいて上出来でした!
久々に胸がワクワクする小説を読んだなぁ~。
これだけの長編を飽きさせず、ずっとそのままのテンションで読ませるって、ホント凄いことです!

昔のことや、現在のことや、各々の視点で書かれているので、まずだらけない。
読めば読むほど面白くなる小説って、滅多にお目にかかれません。
今日の釣果はビッグクラスで、読んだ後の爽快感・達成感(まあーちょっと切ないところもありますが)
読書が趣味で良かった!

ももか
3UKDKR1P
No.1:
(9pt)

物語の構成が抜群。面白い。

オーストラリアの人気ミステリー作家がアメリカを舞台にして描いた、逃走と追跡と陰謀のスーパーサスペンス作品。2015年の英国推理作家協会の最優秀長編賞を受賞したというのも納得の大傑作である。
現金輸送車を襲撃して700万ドルを奪い逃走したが、保安官に銃撃されて瀕死の重傷を負い、10年の刑に服していたオーディ・パーマーが、刑期満了の前日に脱獄した! 事件は四人組で実行され、二人は死亡、一人は逃走、パーマーは逮捕だったのだが、奪われた現金は行方不明。周りからはパーマーが隠したと疑われ、服役中も金の在処を吐くように散々脅かされ、命の危険にさらされてきたパーマーだったが、ずっと沈黙を守っていた。あと一日で、自由になり、金も手に入れられるはずだったのに、なぜ脱獄の危険を冒したのか?
10年も服役しておきながら、出所前日に脱獄するという設定が秀逸。パーマーが脱獄してまでやりたかったことは何か、というのがメインストーリーで、パーマーの刑務所仲間だったモスが秘密裏に刑務所外に出されてパーマーの行方を追跡させられるというサブストーリーと、現金強奪事件を追っていたFBI捜査官デジレーが事件の裏に陰謀があるのではと疑って再捜査に乗り出すというサブストーリーの3つの話が絡まりあって、緊張感あふれるストーリーが展開される。3つのストーリーが絡まると言っても、焦点は1つだけなので、ストーリーを追うのに苦労することはない。
主要登場人物の三人のキャラクターが鮮やかで、ところどころに出てくるハードボイルドなセリフも洒落ていて、最後までワクワクドキドキさせる上出来のエンターテイメント作品である。
サスペンス、ハードボイルド、ミステリーファンにはもちろん、男女や家族の愛の物語がお好きな方にもオススメだ。

iisan
927253Y1

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