誠実な嘘



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    ミステリ→

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    初公開日(参考)2021年06月
    分類

    長編小説

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    誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

    2021年06月21日 誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

    スーパーマーケットで働くアガサは本当の父親を知らず、15歳のときに既婚者に騙されて妊娠し、生まれた子供とは引き離された。 一度結婚したものの死産したことで夫婦仲は悪化し、離婚してしまう。 今は恋人との子を妊娠中だが、妊娠を知った恋人は離れていった。 一方のメグはキャリア、高収入の夫、二人の子供に恵まれ、三人目を妊娠中だ。 偶然知り合ったアガサとメグは出産時期が近いことから仲よくなるが、この出会いがそれぞれの人生を変えていき……二人の女性の数奇な運命を描く戦慄のスリラー! 原題: The Secrets She Keeps(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    誠実な嘘の総合評価:8.80/10点レビュー 5件。Bランク


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    (8pt)

    幸せな日々を守るために小さな嘘、大きな嘘、そして誠実な嘘

    「容疑者」、「生か、死か」がちょっと話題になったロボサムの邦訳第4作。出産を間近に控えた二人の女性の出会いから起きた悲劇を描いた、サイコ・サスペンスである。
    成功している夫と二人の子供を持ち、裕福に暮らしているメグは三人目の子供を妊娠していた。専業主婦でありながらブロガーとしても充実した日々を過ごしているメグをうらやみ、密かにストーカー的行動をとるアガサはパート店員で、恋人の子供を妊娠しているものの恋人は逃げ腰で、日々不安を募らせていた。不幸な少女時代を過ごしたアガサは子供を中心にした家庭生活にあこがれを募らせており、生まれてくる赤ちゃんがすべてを変えてくれるものと一途に思い込んでいた。メグを崇拝するあまりアガサは偶然を装ってメグに接近し、友達になることに成功する。しかしその出会いは、お互いの嘘を重ね合わせることで取り返しのつかない結末を招くのだった…。
    出産を控えた二人の女性のドラマという設定から想像できるように、赤ちゃんを巡る悲劇になるのだが、そこに至る対照的なヒロイン二人のドラマが実に面白い。起きたことは犯罪だが、犯人を単純に断罪すれば済む話ではなく、読者が犯人に肩入れしたくなるドラマ作りが成功していて、ぐんぐん引き込まれていく。幸せを守るためには嘘も必要なのか、隠し事がないことが誠実なのか、人間の性(さが)について考えさせられる作品である。
    ミステリーというよりサイコ・サスペンスとしてオススメする。

    iisan
    927253Y1
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.4:
    (5pt)

    期待以上

    「天使の嘘」を読み、うーんと感じた。
    しかしこの作品は期待以上だった
    この作者の評価は分かれやすいタイプかもしれない。
    誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)より
    4576210890
    No.3:
    (4pt)

    ルース・レンデルを彷彿とさせるイヤミス

    自分を守るためについた嘘が、嘘を呼び、それに纏わられ、気が付けば身動きとれなくなっている悲劇と喜劇。
    この話及び天使シリーズを読むと親ガチャとかいう日本の風潮があまりにも軽薄に聞こえるほどの絶望感とやるせなさ。
    「神」とやらはなぜ沈黙したままなのか。
    誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)より
    4576210890
    No.2:
    (4pt)

    不安で始まり納得で終わる絶妙の構成!

    例によって、二人の主役による交互独白で構成される作者お得意のストーリー・テリングだが、どうやらその手法は本作よりスタートしたらしい。

    翻訳の少ない作家だけに、全体の作品情報も十分ではないところは残念なので、今後もこの作家の小説が読めるように、十分に応援してゆきたい。

     さて本作もいつもと同様、期待を込めてページを繰るのだが、実はかなり不安を感じさせられる。

     何故この作品だけ二見文庫なのだろう? これは果たしてミステリーなのか? ひょっとしてただの女性小説やロマンス小説なのではないのか? それらの不安を禁じ得ない出だしなのだ。

     巻半ばまでは、そんな不安に苛まれながらの疑心暗鬼状態で読書を進める。700ページ超えの長大な作品なだけにその不安は半端ではない。二人のヒロインの間に、ようやく事件とアクションが勃発するのが、半分を読み進めた辺りなのだ。これまでは長い導火線。

     しかしご安心あれ。そのアクションから先は、いつもの巻置く能わずのジェットコースター的展開となるし、これはしっかりとしたミステリー作品なのである。

     特に最後の100ページは怒涛の展開で、一気にスリル&サスペンスの波乱含みの面白さが待っている。むしろ最終ページへの雪崩込み部分は、凡百の作家とは相当に異質である。
     
     『天使』シリーズではないけれども、主人公の一人であるサイラス・ヘイヴンが、本作でも脇役として一足先に登場する作品。サイラスの過去である家族惨殺事件のこともその犯人のこともこの作品内で触れられていることには驚かされる。

     既に『天使』シリーズの骨格が出来上がっていたのか、本作でサイラスは、既にしっかりしたその人物像が練り上げられている模様。『天使』シリーズを読了している自分としては、そのプロローグ的デビューを果たしている様子と含みをもたせる個性にも楽しまされる。

     とは言え、ストーキングする女性と、ストーキングされていることに気づかぬままに、大きな事件に巻き込まれてゆく女性との交互ストーリーのリズムやテンポは、やはりこの作家の手練の技のもとにある。

     「常套手段に頼ったり、同じ物語を二度書いたりするような作家には決してなるまいと懸命に努力している」と語るこの作家の姿勢にも期待感は高まる。是非とも全作品の翻訳を望みたく思う。
    誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)より
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    No.1:
    (5pt)

    妊娠という意味

    考えさせられる一冊だった。

    今月の二見書房、どちらも生死(妊娠がもたらす影響)がテーマの2作品。
    陽と陰のような2作品だった。

    二人の女性の物語、妊娠がどれだけ精神的肉体的に女性に影響を及ぼすのか。
    一見、メグの人生は成功者のような、女性としては憧れる。けれど、幸せそうな家族でも
    問題はある。
    アガサの人生は本当に過酷、メグとは対照的だった。アガサの追い込まれ方、嘘をつくのが当たり前の人生。
    自分を守るのは嘘しかないのだとしたら本当に悲劇。
    アガサがあのような事件を起こしたのはアガサだけが悪かったのではないと思う。
    ラストにはきちんと精神科治療を受けることになる。きっと治る、信じてる。
    誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:誠実な嘘 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)より
    4576210890



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