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ホテル1222



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【この小説が収録されている参考書籍】
ホテル1222 (創元推理文庫)

ホテル1222の評価: 5.00/10点 レビュー 3件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(6pt)

雪の山荘ものへの挑戦

ノルウェーの人気シリーズ「ハンネ警部シリーズ」の第8作は、アガサ・クリスティへのオマージュとして書かれた「雪の山荘もの」である。
オスロからベルゲンに向かっていた列車が激しい雪嵐の中で脱線し、運転士は死亡したが乗客たちは近くの古いホテルに収容され、救助を待つことになった。ホテルの備蓄は十分で、あとは救助隊を待つばかりのはずだったが、夜中に乗客の一人の牧師が射殺体で発見された。ちょうど乗り合わせていたハンネ警部は事件捜査に協力することになったのだが、捜査が何も進展しないうちにさらに、翌日、新たな死体が発見された。パニックに落ち入る乗客たちの中に潜んでいる犯人を捜し出すために、ハンネは人々の言動を注意深く読み解いて行くことになった。そしてたどり着いた結末は・・・。
ミステリーの古典的結構をなぞった野心的作品だが、物語の起承転結がすべて人間ドラマの枠内に収められているため、いわゆる「安楽椅子ディテクティブ」的な色合いが濃く、現代ミステリーになじんだ読者にはやや退屈だ。
クリスティマニアにはオススメだが、従来の北欧ミステリーファンにはちょっと物足りないだろう。

iisan
927253Y1
No.2:
(6pt)

ホテル1222の感想

シチュエーションとしては紛れもなく「雪の山荘」もので、これはもう期待して読みます。今さらながらこの難しいジャンルに手をだそうという姿勢に感心します。が、しかし、本書はこういったジャンルにおいて成功例として認めるかと問われるとう~ん、と唸ってしまいます。あ、個人的にはってことですが。まず冗長だと思います。もっと切り詰めてサスペンス感を盛り上げるべきでしょう。犯人は意外でもなく何となくそうだろうなと読んでいて感じてしまいます。クリスティに対してのリスペクトでしょうが、すこし幅を広げ過ぎたのではないでしょうか。それよりもこのページにある外部リンク、アンネ・ホルト/枇谷玲子訳『ホテル1222』ここだけのあとがきWebミステリーズ!の方がよほど楽しめます。こちらをクリックしてぜひご覧になってください。なるほど『スターウォーズ』のねえ・・・・・・。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:
(3pt)

ホテル1222の感想

吹雪の中、列車事故が発生。近くのホテルに避難したものの、そこで殺人事件が発生する。外はマイナス20度の猛吹雪。作者のクリスティに捧げる意気込みや、シチュエーションが最高!と思って購入したのですが、個人的には期待外れの内容でした。

実際読んでみると乗客の数は200名超え。1人、2人と被害者が増える中、登場人物の発言で『そして誰もいなくなったを思い出した。』とクリスティとの結び付けの表現があるのですが、いやいやいや、先長っ!と、ツッコミ入れてしまう心境です。

ミステリとしてもクリスティ的なサスペンスとしても惹き込まれる要素が自分にはありませんでした。また、実は本書がシリーズの8作目だった事に若干困惑。主人公の同性愛の設定がシリーズ序盤で社会へのメッセージとなっていた事や、途中で現れる知人など、本書から読むと設定がわからず混乱してしまいました。

さて、舞台となるホテル『フィンセ1222』は実在するホテルでした。読後知りましたが、読む場合は最初に見ておくと良いです。
『連絡通路が車両でできている』事や、200数名の乗客が猛吹雪の中到着できる線路近くのホテルなど、どんな感じなのか、あまりイメージが掴めなかったのですが、実在するホテルの外観を見て合点しました。
フィンセはスターウォーズEP5の撮影場所になっていたりと、知る人は知っている有名スポットな模様です。

勝手に期待してしまった事もあり、ミステリとしては好みに合わない本でしたが、ノルウェーの気候や人柄、観光スポットを知るうえでは楽しめた本でした。

egut
T4OQ1KM0

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