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癒し屋キリコの約束



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【この小説が収録されている参考書籍】
癒し屋キリコの約束
癒し屋キリコの約束 (幻冬舎文庫)

癒し屋キリコの約束の評価: 9.00/10点 レビュー 1件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.00pt

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No.1:
(9pt)

癒し屋キリコの約束の感想

この作者の作品は、前回読んだ『虹の岬の喫茶店』から2冊目。

前作同様、今回読んだ作品も喫茶店を巡る物語となっている。

喫茶店の店主で「癒し屋」の霧子の元には、噂を聞きつけた依頼者が店に足を運ぶ。

『癒し屋』などと突飛もない仕事を創作し、その報酬は店にある神棚のしたの賽銭箱へ入れる。

キリコはロッキングチェアでビールを飲みながら話しをきいて、金がありそうな客だけを選別して聞きき、店長のカッキーや常連客をパシリに使いながら 予想外なとはいえ理屈にあった方法で 依頼者を癒していく。

霧子とカッキーにも なんだか謎があり、それを全体を通したストーリーとしながらも、1章で1つのQ&Aの体裁となっているので読みやすいし、なによりその解決方法が見事。

ヒトには 生きていればどうしても忘れられないキズがある。

切羽詰まった物もあれば、いったんは心の奥底へ追いやってしまったもの(追いやらないと生きていけないものも含めて)もある。

それは、彼女たち2人も同じで、要は彼女たち自身も心に持っていながらソゲの様に突き刺さったままになっているキズがどう癒されるのか、これが短篇ではありながら連作の体となっており、全体的な深みとなっている。

誰もが、何かしら、それが過去であれいま現時点であれ、なにかしら 重いものは持っている。

もしキリコさんがほんとうに入てくれれば、すっ飛んでいくのになぁと、どれほどすっきるするだろうと考えながら、少なくともわずかでもヒトに対して心が優しくなれる感じがする、そうして読んだあとに自分が癒された様に思える 最高の作品です。  了

とも
4ND5R58B

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