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殺人勤務医



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【この小説が収録されている参考書籍】
殺人勤務医 (角川ホラー文庫)

殺人勤務医の評価: 7.50/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ダークヒーロー

表の顔は優しく患者に接する中絶医師、裏の顔は死に値する人間には容赦はしない殺人鬼。
正にダークヒーロー。殺人しても何だか気分爽快。
大石さんの各作品と設定は微妙に違うが、話の筋は似ていてもなぜだかはまる。

現実の事件も明るみに出る前は(逮捕起訴される前は)、犯人はこんな日常を送っているのかもしれない。
これも後日談を書いてみたい作品だ。

yoshiki56
9CQVKKZH
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

殺人勤務医の感想

人工妊娠中絶と監禁拷問を扱い、独特な生と死の世界観を描いた作品でした。

主人公の医師は表と裏の生活があります。
表側は法的に問題ない殺人に近しい中絶を専門とする医師の生活。中絶をテーマに生き残った子と生まれなかった子の違いやその選別の考えを読ませます。裏側は医師の目に留まった被害者を監禁・拷問する話。表と裏の生活において、どちらも生と死のタイミングは医師に委ねられます。どちらも命を奪う行為ですがその違いは何なのか。中絶理由や被害者のエピソードを読むと妙に納得しながら読んでしまう。このバランス感覚が巧く、理不尽で異常な行動なのですが、殺人鬼の主人公に少し共感してしまったり、価値観が魅力的に見えてしまう怖さがありました。

扱われる内容の文章表現が淡々としている為、気持ち悪くもならず、むしろ爽やかさを感じる読みやすさ。
医師の意味通りの確信犯的行動に惹き込まれた読書でした。

生きているのも死んでしまうのも些細な切っ掛けやタイミングかもしれない。
殺人医師は殺人を犯すが、生き残った子には嬉しそうに生き延びてよかったと話すギャップが印象的。本書の捉え方や考え方によっては、生きている事は素晴らしい事で自由に行動できる良さを示しているのかもしれない。そんな解釈も感じました。

egut
T4OQ1KM0

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