1591年冬。オスマン帝国の首都イスタンブルで、細密画師が殺された。

十二年ぶりに故郷トルコに戻った詩人Kaは、少女の連続自殺について記事を書くために地方都市カルスへ旅することになる。

著者の世界的評価を高めた一作、待望の邦訳! 17世紀、オスマン帝国で奴隷の身となったヴェネツィア人。

ノーベル賞作家オルハン・パムクの最高傑作、ついに完訳。

我らが主人公メヴルト・カラタシュは、12歳のときに故郷の村からイスタンブルに移り住む。

「ある日、一冊の本を読んで、ぼくの全人生が変わってしまった。

侍女のオブフレッドは、司令官の子供を産むために支給された道具にすぎなかった。

穏やかな引退生活を送る男のもとに、見知らぬ弁護士から手紙が届く。日記と500ポンドをあなたに遺した女性がいると。

19世紀末、グラスゴー。異端の科学者バクスターは驚異の手術に成功する。

戦記ノンフィクションを専門に扱う古書ディーラーが、即売会で手にした一冊の詩集『時ありて』。

テロが吹き荒れるフジモリ政権時代のペルー、リマ。

「ろくでもない人間がいる。お前である」 「積乱雲と呼ばれる女の子がいて」 「私のうちの犬はストーム。

「あなたの人生の物語」を映画化した「メッセージ」で、世界的にブレイクしたテッド・チャン。待望の最新作品集がついに刊行。

コーラはランドル農園の奴隷だ。身よりはなく、仲間たちからは孤立し、主人は残虐きわまりない。

1930年代、大恐慌下のシカゴ。

失踪した友人を探してインド各地を旅する主人公。彼の前に現われる幻想と瞑想に充ちた世界。

ノースカロライナ州の湿地で青年の遺体が見つかる。村の人々は「湿地の少女」カイアに疑いの目を向ける。

人はなぜ人を殺すのか――河内音頭のスタンダードナンバーで実際に起きた大量殺人事件＜河内十人斬り＞をモチーフに、永遠のテーマに迫る渾身の長編小説。

正子は75歳の元女優。

平安時代中期。天皇の従兄である仁和寺僧・寛朝は、己の楽音を究めるため、幻の師を追って京から東国へ下った。

「〈自閉〉から往還へ」の軌跡を追い、大江健三郎が「経験の弁証法」により作家であり続けた意味を問う。

「日本に美術館を創りたい」。その夢を追いかけ、絵を一心に買い集めた男がいた。

朝霞、新座、志木。家庭を持ってもこのへんに住む元女子たち。

オスマントルコ帝国近衛新軍に衝撃が走った。四人の士官が突然姿を消し、次々に惨殺死体で発見されたのだ。

親子の救済、老人の覚醒、過去の自分との出会い、仲良しロボットとの別れ……淡く美しい希望が灯る。