以前生涯学習センターで男の料理講座の講師を務めた美由紀。

色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった…。

ペットの洋服作りの仕事が軌道に乗ってきた芭子と、パン職人の道を邁進する綾香。

夫、息子と幸せに暮らす宏美は9年前に恋人を飛び降り自殺の巻きぞえで失っていた。

小学校教師の水川には給食で食べられなくなった物がある。それはうずらの卵。

高谷美由紀は、結婚を間近に控えた27歳。

わたしの人生は充実する、あの夫、あの親族さえいなければ。

大学時代の友人たちと、十四年ぶりに集まることになった史子。近況報告や思い出話をしながら、楽しいひとときを過ごしていた。

夫・石井夏彦の浮気が原因で、5年続いた結婚生活に終止符を打った恵子。

人生は楽しく、充実していなければ。そこそこ出世した旦那に、健康な息子。

老人福祉施設のデイサービスセンターに勤める純子は偶然、一生忘れようとしても忘れられない女性の担当になった。

わたしを裏切った男と侮辱したあの女は絶対に許せない!ふたり同時に復讐するには、あの方法しかない―男に妻も子どももいると知った愛人の心に燃えたぎった嫉妬と殺意。

婚姻届を出すのは待ってほしい―彼が結婚を決断しない理由は、思いもよらぬものだった(「二年半待て」)。

仕事がしたい。なのに、あの男は“私の家”に帰ってきて偉そうに「夕飯」だの「掃除」だの命令する…。

小田切可憐は毎日家事を終えると「デル・エア」へ向かう。

タワーマンションの最上階に暮らす売れっ子作家・珠美は人生の絶頂。一方、売れない作家桜子は安マンションで珠美を妬む日々。

ドラマの記録係として活躍する田所有記は、見知らぬ女から「復讐殺人の一部始終を記録して欲しい」と頼まれる。

十二年連れ添ったペットを亡くした女性、仕事中の夫からの電話に苛立つ主婦、披露宴で友人のスピーチを聞く新婦、娘から結婚の相談をされる母、母の遺品から見つかった一通の手紙…。

独り身で子供も持たなかった、仕事ひとすじの啓子は、病気のため五十四歳という若さで亡くなった。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

失踪した母、殺害された父。そこから悲しみの連鎖は始まった。

いま旬の女性ミステリー作家による、「イヤミス」短編を集めたアンソロジー。

平凡で慎ましやかな生活を送っていた主婦永井純子のもとに、不可解な贈り物が届いた。

家族と絶縁状態だった姉が急死した。都会でたった一人で生きてきた姉。

「本当の自分になるの」突然、自信に満ちた表情で語る秀子に、喜美代は恐怖さえ覚えた。

この子と、幸せになりたいだけなのに―岸谷奈江と一人娘の真央は、入園を予定している有名幼稚園へ見学に向かう。

女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。

子供を作るか否かで夫とすれ違い始めた志奈子。幼なじみのプロポーズに戸惑う智美。

浅井久子は、12年前に夫をひき逃げで亡くした。犯人が分からないまま時効を迎えた今も、悲しみが癒されることはない。

二十三年前に殺された父。母が殺人依頼したのかも……(「見知らぬ乗客」)。

連続結婚詐欺&不審死事件の容疑者―稀代の毒婦、佐竹純子。

東京の大学病院に勤めていた内科医の望月美並は、長野県大町市で祖父のあとを継いで警察嘱託医を務めることとなった。

「グランドマンション一番館」には、元「名ばかり管理職」の男、元公務員、三世代同居の女所帯から独居老人、謎の若者、はてはかなり変わった管理人までと、アクの強い人たちが住んでいる。

心の奥底に封印した過去、口にできなかった一言、それが解き放たれるとき、普段の風景は恐怖の色に塗り替えられる…。

夫と義母を殺した罪で、懲役10年の判決を受けた茅野春子。

中学2年の夏、桃子は親友のすみれとバス旅行をしていた。ところがそのバスが事故を起こし、ふたりは崖下に転落してしまう。

内見したマンションはおしゃれな街のおしゃれな造り、環境も間取りも条件も申し分ない。

なぜ、充たされないの？ 恋愛、仕事、家庭心に隙間を抱える女たちが一歩踏み出したとき・・・ 「私の幸せって何？」かつて同じアイドルの追っかけをしていた三人もはや三十八歳。

「さて、同窓会を下記のとおり開催することとなりました。

三十一歳のOL・亜紀子は、ある日、見知らぬ女性の訪問を受ける。

安藤亜衣里、木村京美、市川郁子。

生まれて初めて芽生えた殺意という名の感情。

夫の定年を機に安曇野で田舎暮らしをしていた中井絹子を不幸が襲った。夫が脳梗塞で急逝したのだ。

かつての恋人の故郷でその不在を想うキャリア・ウーマン。寒い土地への転居を境に狂い出す「じゃぱゆきさん」。

その名が語るのは嘘か真実か 珠玉の短編ミステリ傑作選！ ゆりかごから墓場まで、すべての人に一生ついて回る「なまえ」を巡る短編ミステリ傑作選。

売れっ子ミステリー作家が手紙にまつわる謎を解く。『ふたたびの加奈子』が映画化され、注目を集める著者の最新刊。

一つになれない家族を猫だけが見つめ続けた――「すずの爪あと」。

実力はあるが作品が売れていない悩みを抱える作家・佐古珠美はかつて、ベストセラー作家・豪徳寺ふじ子の秘書だった。

「これでおまえも一人前だな」入社三年目の夏、常に最下位だった営業成績を大きく上げた修哉。

―過去に重大犯罪を犯した人間が、会社の同僚だとわかったら?― ミステリ界の若手旗手である薬丸岳が、児童連続殺傷事件に着想を得て、凶悪少年犯罪の「その後」を描いた傑作長編! ジャーナリストを志して夢破れ、製作所に住み込みで働くことになった益田純一。

29歳独身、一人暮らしで特定の恋人は無し。満たされぬ毎日を送っていた千鶴は、ふとしたきっかけから隣人・亮子と知り合った。

結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。

色とりどりの恐怖をどうぞ召し上がれ。あのとき、目をそらしていたら。

謹め先が倒産し、故郷に戻った唯木緑は、幼なじみの田中紀之と婚約した。

老舗画廊勤務の中田由紀、三十二歳。穏やかで上品な彼女が、一人旅から帰ってきた途端に豹変した。

名だたるミステリ作家があなたを仰天させる！ 物語の最終盤で読者の予想をひっくり返す、どんでん返し。