覚醒剤中毒死を疑われ監察医務院に運び込まれた遺体から未知の黒色胞子が発見された。

ある少年の体内で見つかった未知の臓器。以後、世界中で発見され、彼らはギフテッドと呼ばれる。

重い心筋症に冒された玲香の心臓は、外科医である父の願いもむなしく寿命が尽きかけていた。

生命を誕生させるはずの分娩室で行われた後期妊娠中絶。

ある中高一貫の進学校で生徒が教師を射殺して自殺した。事件の再発防止と生徒の動揺を抑えるため招聘された心の専門家・比留間。

企業ヤクザの顧問を務める弁護士・小早川の事務所に、あらたな事務員として紀籐ひろこが採用される。

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。

浪人生の高岡裕一は、奇妙な断崖の上で3人の男女に出会った。老ヤクザ、気弱な中年男、アンニュイな若い女。

『百年法』(第66回日本推理作家協会賞)から4年。

“嫌われ松子”の死から四年。大学を卒業したものの無為の日々を送る松子の甥・川尻笙は、初めて夢を見つけようとしていた。

三十年前、松子二十四歳。教職を追われ、故郷から失踪した夏。

ソマリアの国境付近で活動する陸上自衛隊第一空挺団の精鋭達。

天才的頭脳と、絶望的な孤独。授けられたのは、それだけだった。

6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。

高さ四百五十メートルを誇る超高層タワーが銀座にオープンした。数万人が集まる営業初日、漏電による小火が発生。

3年前に警察を辞め、家族も離れて暮らす真志に、娘を誘拐したと匿名電話がある。

歴史的な条約締結のため、韓国の大統領が来日する。 警察が威信をかけてその警備にあたる中、現職総理大臣の孫娘が誘拐された。

悪党・八神俊彦は自らの生き方を改めるため、骨髄ドナーとなり白血病患者の命を救おうとしていた。

あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。

日本がんセンター呼吸器内科の医師・夏目は、生命保険会社に勤務する森川から、不正受給の可能性があると指摘を受けた。

美人妻と高収入の勝ち組人生を送るファンドマネージャー麻生貴志、42歳。

自然環境が激変、人間は死に絶えるのか? 滅びる運命の中、人はいかに生きるのか? 空に浮かぶ雲の中に古代から存在してきた微生物。

江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。

「しばらくの間でいい。

精神科医の「私」は、患者の不可解な自殺衝動が気に掛かっていた。

一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。罪とは何か、償いとは何かを問いかける究極の長編ミステリー。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

八歳の女児が乗用車に撥ねられ死亡する。運転手は不起訴処分になるが、そこには罪深い大人たちの様々な打算が働いていた。

鏡ばかりの部屋で発見されたエリート医師の遺体。自殺とされたその死を、検事・志藤は他殺と疑う。

【第２９回　山本周五郎賞受賞作】 善意は、悪意より恐ろしい。

利一が小学生だった頃、仲間といれば毎日が冒険だった。真っ赤に染まった川の謎と、湖の人魚伝説。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

助言あり〼(ます)――。スーパーの駐車場で“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。 巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。

僕の小説の中では もっとも本格ミステリー度が 高い自信作です。

一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。

「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。

越野ハルカ。父の失踪により母親の故郷である坂牧市に越してきた少女は、母と弟とともに過疎化が進む地方都市での生活を始めた。

母と娘。二種類の女性。

銃撃事件に遭遇した麻生刑事は、毎夜の悪夢に苦しめられていた。

なぜ「あの男」を自らの手で殺めることになったのか―。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

7月1日東京・杉並。小学校の校門に男児の切断された頭部が置かれていた。

陽気なギャング一味の天才スリ久遠は、ひょんなことからハイエナ記者火尻を暴漢から救うが、その正体に気づかれてしまう。

蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。

大切な人を殺された者は言う。「犯罪者に復讐してやりたい」と。

圧倒的な密度と熱量。

あなたに、いつか「恩返し」をしたかった──「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲しいな」わたしは恋人に人生初のおねだりをした。

血も凍る暴虐に見舞われた故郷から秘密を抱えて脱出したウィグル人亡命団と、彼らを取材中のジャーナリスト仁科曜子が、白昼の東京で襲撃された。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

その地に着いた時から、地獄が始まった―。1961年、日本政府の募集でブラジルに渡った衛藤。