こんな結婚しなきゃよかった―三十歳にして家庭生活に絶望した綾は、子育てを放り投げ、「出会い系」にのめり込んだ。

総務部人事課係長の石原滋が一目惚れした十一歳年下の妻瀬里は、フランス人形の如き美しさ。

奈緒美は十歳年上の町田雄一と結婚した。自分は初婚だが、彼は四年前に離婚歴がある。

職場結婚をし、平凡なサラリーマン生活を送っていた三宅の前に、ある日突然、中学校の同級生だった女性が現れた。

入社三年目の会社員・入江孝は恋人・浅川さくらのヌード写真を、ケータイカメラで撮ってはパソコンに保存して「お宝」としていた。

日常生活で最も恐ろしい失敗は何か?それはプライバシーが満載のケータイを失くし、危険人物に拾われること…。

角丸真理子は父の反対を押し切って、屋敷芳樹と結婚した。小野和人という恋人をふっての決断だった。

結婚三年目の南田礼子は、陰気な性格が夫に嫌われているのを察し、それを変えたいと思っていた。

長野県の少年野球大会決勝戦、旧戸隠村チームのエース健太は完全試合達成寸前だった。

雪のように白い肌と鋭い目、びっしり生やした髭面―それが総美学園中等部三年A組の担任として赴任してきた北薗雪夫先生だった。

19歳の良太はドアスコープを付けた部屋で引きこもり生活を送っていた。父親はそんな息子を「怪物」と呼んで嫌悪する。

「あなたが天国へ行った瞬間を知ってたわ。だって真夜中にきたわよね、私の部屋に。

女子大生の夕紀は、ある日突然頭の中に響く声を聞いた。それはひとりの女の子の家庭教師をしろという命令。

私が死ねばよいと思っている人間が七人いる―その言葉を残し、老古代史学者の新藤英二郎は殺された。

人気スターの安達真児は、美貌の妻・唯季を殺した。資産家の娘に目をつけた彼は、妻が邪魔になったのだ。

美人妻と二人の娘。ちょっとメタボなサラリーマン鳥取五郎は充実した日々を送っていた…つもりだった。

―瞳を閉じてはいけない。女子高生がマッチ棒を目にはめ、瞳をこじ開けたまま自殺。

みんなからいじめを受け、ヨリコが自殺した。彼女の死から一ヶ月後、クラスメイトがひとりづつ変死を遂げる。

十六歳の女子高生片桐瑞穂が文通マニアの専門誌「月刊ペンパル」に気まぐれに出した伝言に応じてきたのは四人の男女。

空港近くのホテル。人々の笑い声は、包丁を持った元ハウスキーパーの青年、香取純一の侵入で悲鳴に変わる。

東山俊一と三菜子はまもなく結婚一周年。

冴えない大学生の南里遼太郎は、合コンで出会った夕紀の眩しいまでの美貌が忘れられなかった。

星野鈴音は十人並以下の容姿。けれど初めて見た瞬間、榊原優一は激しく心を動かされた。

「太宰は戦後日本に絶望して死にました。ぼくは21世紀の日本に絶望して死にます。

多岐川瑠璃子は実家住まいの歯科衛生士、33歳。家と職場の往復だけの単調な日々を過ごしている。

生真面目な女子大生の水沢琴音は、青年実業家・白石周平の秘書のアルバイトを始めた。

高校時代の同級生20人のうち11人が死んでいる!携帯ゲームの大成功で26歳にして億万長者となった丹波勇樹は、その事実に愕然とした。

真夏のリゾート地で、僕とエリコは二人だけの情事を重ねていた。

大好きな史也と結婚する前に、一度だけ「お見合い」というものをしてみたい。

新婚まもない華子は、古びた借家で夫の亮介を電動工具で殺害した!華子は弁護士に「あの家には鬼がいたの」と語り、事件の背景には壮絶なDVがあったことを示唆する。

大雪に閉ざされた山奥の「奇巌城」。

結婚おめでとう。大学時代、新婦とは一番の親友だった。

同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。

大学院生の島岡大樹は、京都で起きた中国要人爆殺テロの実行犯を事前に見ていた。だが強烈な衝撃で記憶が飛んだ。

二十五歳のOL知花は両親の猛反対を押し切って、先妻と死別した五十歳の上司・国元公二と結婚した。

「読者が犯人」というミステリー界最後の不可能トリックのアイディアを、二億円で買ってほしい―スランプ中の作家のもとに、香坂誠一なる人物から届いた謎の手紙。

財界重鎮を襲う連続殺人! ホラーミステリー 瀬戸内海に財界の要人の死体が浮んだ。

厳戒態勢の首相官邸で、史上初の殺人事件が発生した。

大脳が異常発達した小学生5人が信仰する最悪の宗教、それが「勉教」。その布教活動を、絶対に止めなければならない。

あの殺人ゲームが帰ってきた。ネット上で繰り広げられる奇妙な推理合戦。

カンタベリーへの道中、同じツアーの参加客が各自、とっておきの不思議な話を披露し合うことに。

二度結婚に失敗したが多額の慰謝料を得た戸山いずみは、再婚を前提に二人の男と交際する。

「グランドマンション一番館」には、元「名ばかり管理職」の男、元公務員、三世代同居の女所帯から独居老人、謎の若者、はてはかなり変わった管理人までと、アクの強い人たちが住んでいる。

少女漫画 『青い瞳のジャンヌ』 をこよなく愛する”青い六人会”。

この子と、幸せになりたいだけなのに―岸谷奈江と一人娘の真央は、入園を予定している有名幼稚園へ見学に向かう。

公園から忽然と姿を消した三歳の琴美。両親は必死に捜すが、一向に見つからない。

ある雨の降る晩。突然、僕は佐々木千尋を思い出した。

中絶の専門医である古河は、柔らかい物腰と甘いマスクで周りから多くの人望を集めていた。

「頭がいい奴は金を持って生き延びる」が口癖で、詐欺紛いの金集めに執心していた祖母。

助産院に勤める紗英は、不妊と夫の浮気に悩んでいた。彼女の唯一の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。

内見したマンションはおしゃれな街のおしゃれな造り、環境も間取りも条件も申し分ない。

小学生の頃のクラスメイトからかかってきた一本の電話。「覚えている?会おうって約束したこと」。

老舗画廊勤務の中田由紀、三十二歳。穏やかで上品な彼女が、一人旅から帰ってきた途端に豹変した。

自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して、作家が消えた。

わたしの人生は充実する、あの夫、あの親族さえいなければ。

人は、いったい何のために日記を書くのだろうか?大学時代の恋人・内藤茜を捨てた町田輝樹のもとに、差出人不明のノートが郵送されてきた。