暗殺のハムレット
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暗殺のハムレットの総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを通じて女性作家らしくヒロインの描き方が秀逸で長い小説でありながらどの部分でもストーリーが弛むことがありませんでした。BBCで大河ドラマになりそうな作品でした。 | ||||
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三部作一話目の『英雄達の朝』は、面白くはあっても登場人物達の自分本位さが鼻について、ちょっと引いてしまうところもありました。 が、この二話目は、二人の主役の一方であるヴァイオラの、自分本位なまでの役者魂が、物語を展開する原動力になっていて、ぐいぐい引き込まれます。 もう一人の主役カーマイケルと直接顔を合わせるシーンは殆ど無いのに、二人の人生が複雑かつ巧みに絡み合っているように見えて、更にそこにハムレットの生き様まで織り合わさって綾を成す、その構成と語りの上手さには溜め息が出ます。 『ハムレット』をこんな風に〈改変〉してくれるとは、シェイクスピアも草葉の陰でニンマリしているのではないでしょうか? | ||||
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今回はエンタメ性はぐっと増してますが、前作にあったファシズムがひしひしと浸透していくあの雰囲気、心理的描写が希薄になっています。ヒロイン演じるハムレットとヒロイン自身とを重ね合わせる手法には感心しますが、テロ組織のちゃちさには唖然とするしかない。この面子でヨーロッパの覇者ヒトラーの首を取ろうなど冗談でしょう。 | ||||
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じっくりと読み進めるべき本ですね。相変わらず驚くような出来事も急展開ないですが、着実に英国のファシズムは蔓延しつつあり、暗殺計画の実行で二幕は幕を閉じました。個人的には特別すごくおもしろいわけでもないのですが、なんとなく読んでしまう感じです。カーマイケルの行く末が見届けるため、三巻へ。 | ||||
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このシリーズ、一番盛り上がるところで本が終わる。主人公たちがこれからどうなるのか気になってしょうがないが、一読者に過ぎない自分は、彼らの人生の一場面にすれ違うことしかできないのか。マイナス1点はカーマイケルが若すぎる点。ひとり大活躍するのに20代とは。 | ||||
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「ファージング」三部作の第二作。まさに、初作「英雄たちの朝」を引き続く形で綴られている。「英雄たちの朝」の主要メンバー(ファージング・セット)も顔を出すが、その対極にある人々からの視点で眺めている点が本作の特徴である。英国(民主主義国家)が次第にファシズムに染まって行く恐怖及び人種差別、階級社会、同性愛蔑視といった個人の自由を束縛するものへの強い反骨心といったテーマ、そして貴族の娘であるヒロインの一人称と捜査に当たるカーマイケル警部補の言動を主体にした三人称の章が交互に挟まれる構成等は初作と同様である。 これに幾つかの工夫が施してある。まず、全体をヒトラー及び英国首相(初作のマーク)暗殺劇に仕立て上げ、サスペンス(エンターテインメント)性を加味した。更に、ヒロインを舞台女優に設定し、「ハムレット」を演じさせる事によって、「ハムレット」が内包する悲劇性と(マーク等が推進する)英国が迎えつつある悲劇性を重層的に描いた。「ハムレット」の優柔不断性もヒロインの優柔不断性に投影されている。また、「ヘンリー八世」よろしく、ヒロインを六姉妹(中にはヒムラーの妻もいる!)とする事によって、血の繋がりという新たなテーマを設けた。そして、恐らくはIRAを意識した爆弾テロ批判という、これも新たなテーマを設けた。 正義漢カーマイケル警部補(三部作通しての主人公の由)の私生活を深く描いている点も特徴である。警部補自身に纏わる逸話も本作に深みを与えている。「英雄たちの朝」を凌ぐ充実した内容と言って良いのではないか。シリーズ最終作が楽しみである。 | ||||
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