(短編集)

空飛ぶ馬

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初版刊行(参考)
種別
短編集
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8,197回
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20
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115
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あらすじ

1994年03月01日 空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

女子大生と円紫師匠の名コンビここに始まる。爽快な論理展開の妙と心暖まる物語。(「BOOK」データベースより)

評判

空飛ぶ馬の評価:

7.09/10点 レビュー 11件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点7.09pt

空飛ぶ馬の総合評価:

7.26/10点 レビュー 62件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全4件 1〜4 1/1ページ
No.4
(6pt)

空飛ぶ馬の感想

読む前の勝手な印象として、優しいミステリーを想像していたが案外色々な真相が用意されていた。

殺人事件の解決だけがミステリーではない、と同時に
優しいミステリーだけが 日常の謎 ではないというのが元祖から既に示されていたんだなぁ、と。

最後2作はストーリーの流れも謎解きも面白く感じたが、やはり総じて地味。
謎そのものの魅力が乏しいため推理小説としては評価は普通。
このジャンルの先駆けということで+1といったところ。

どちらかと言うと、瑞々しい美文で紡がれる主人公の成長譚として次巻に興味を持った。

▼以下、ネタバレ感想

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トキワ
VVDBJUL7
No.3
(4pt)

”日常の謎”というジャンルそのものがあまり好きでないと言ってしまえばそれまでなのですが

女子大生の「私」が日常で遭遇する他愛ない謎を、落語家の円紫師匠が見事に解決していく、所謂”日常の謎”ジャンルの先駆け的存在の連作短編シリーズの第一弾。
女子大生の私小説的な形式で話が進み、ミステリというよりも純文学のような雰囲気が漂います。
また直接物語の本筋とは絡まない、落語や文学の薀蓄や衒学的記述が目立つ作品です。

いろんな理由で人を選ぶ作品だと思いますが、私は合わなかった人間です。
まさに上で挙げたようなこの作品の特徴であり、好きな人はそこが好きであろう魅力の部分が私にとっては好みではなかったからです。

女子大生の他愛ない日常も、落語や文学の薀蓄も正直興味が沸きません。
その点でまず、私のような読む本がミステリに偏りすぎているような人間には、面白くないミステリでした。

また、当時は「殺人事件だけがミステリではない、それどころか犯罪ですらない他愛ない日常に潜んだ謎の解決もミステリになる」という、日本のミステリにおける所謂”日常の謎”ジャンルの先駆けでもあることが名作と評価されている一因だと思いますが、それだけに逆に言えば今読んでそこまで特別の斬新さ、出来の良さは感じませんでした。

さらに身も蓋もないことを言ってしまえば、私はこの作品に限らずそもそも”日常の謎”というミステリジャンル自体があまり好きではありません。
やはりミステリは人がぶっ殺されて、いろんな人間のまさに”人生”がかかった物語だからこそ、登場人物も読者も真剣になれて面白いと感じ、”日常の謎”作品に出てくるような他愛ない謎はどうしても「どうでもいい」と感じてしまいます。
”日常の謎”というジャンルはまさにその、誰かの人生がかかっているわけでもない「どうでもいい」謎に純粋な知的好奇心で挑むことが魅力なのだろうと思うので、魅力そのものを否定してしまう私のような人間とはそもそもの感性が合わないのでしょう。

マリオネットK
UIU36MHZ
No.2
(6pt)

ほっこり

温かいミステリーでした。紅茶に信じられない量の砂糖を入れる人がいたり、車のシートカバーが盗まれたりと、平凡な日常にありそうな謎を軽やかに解決してしまうところに面白さがありました。落語や文学が好きな主人公と落語家の探偵役で構成されていて、洒落た会話が奥深さを感じさせてくれます。

落語には詳しくないのでその設定の分かりづらさが、少し読みにくく感じてしまいました。

陰気な私は地球を回さない
L1K3MG03
No.1
(6pt)

空飛ぶ馬の感想

日常のちょっとした謎をテーマにした作品。
そういう意味で、米澤穂信さんの古典部シリーズに似た作品といえるのだが、この作品の場合、謎の向こうには「人間というのも捨てたもんじゃないでしょう」的なものが潜んでいますかね。
そういう意味では、古典部シリーズと比較すると「大人版」という感じがします。
主人公は女子大生なのですが、純情潔白で文学好き、そして落語好きという、少し変わった・・・というと言いすぎかもしれないがちょっと珍しいタイプ。
おかげで青春小説という感じもしませんね。同級生と一緒にいてもどこか冷めているというか、体温を感じないというか・・・
正直苦手なタイプだったかもしれないですね。

ミステリ的な驚きは感じられないですかね。そういうところを狙った作品ではないのかもしれませんが・・・
大衆文学より寧ろ純文学に近いかもと感じました。
ミステリ読みには評価が難しい作品ですね。

梁山泊
MTNH2G0O

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.51
(3pt)

ミステリとしては物足りないが,軽い読み物としては悪くはない。主人公については好みは分かれるのでは?

一部で(?)評価が高い,この連作,大分以前(30年くらい前)に購入(ハードカバー時代)していて,ちょっとだけ読んで,そのままになっていたが,最近本を整理していて見つけたので,改めて読んでみた。
一般的なミステリー好きからすれば,どうでもいい部分が長いので,評価は難しいが,ある種の良さはあると思う。
しかし,出版当初,著者が覆面時代に女性作家かもと言われていたのは,ちょっと読めばあり得ないことがわかる(これがわからなければ,ミステリファンとしては失格だろう)。この主人公の描写は,どう見ても男性(それも中年以上)であることは明らかである。また,一部の読者から,この主人公を理想の女子大生像という意見もみられたが,私からみれば理屈っぽいが,教養には欠けるという印象が強く,あまり魅力的には感じない(これは個人的な好みの問題であるが)。それから,今では著者の正体は割れているが,日本文学を専門としている割には,日本語に正確さが欠ける点があるのは残念である。以上のような点から,コアなミステリ・ファンには推薦できないが,ミステリ風味の利いた軽めの読み物としてはまあまあのできということで,総合的には「平均点」という評価である。
空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488413013
No.50
(2pt)

期待を大幅に下回る解決

ミステリーというには謎の提示が遅すぎる。
うんちくが長くて何を読まされているのかよくわからない。
おじさんが理想の女子大生(落語や焼き物などおじさんの趣味をわかってくれる)を描いてるみたいでキモい
でもレビューを見ると「無理」って人も結構いてホッとした。

以下ネタバレ 注意

例えば、かなり重い木馬、土台を穴を掘って埋め、コンクリートで固めるまでしたものが、どうやって一晩だけ移動したの?という部分が最大の謎なのに、解決編は「持ってきた人なら動かせるでしょう」の一言で終わり。
土台を掘り出し、コンクリートを重機で砕かないと無理だと思うが、夜中にそんなことやってたらすぐ人目に付きますし、音もします。
そもそもなぜ木馬を店の前に戻して帽子と一緒に写真を撮ってまで、帽子がクリスマス会に間に合ったと偽装しなければならなかったのか?か?
苦労して偽装したところで、帽子に手作りらしい特徴などあれば、当日のビデオや写真を見れば違うものだとバレるでしょう。
「帽子使わせてもらったよ、ありがとう」と電話で言って、当日のビデオも写真も見せなければ済むのでは…と思ってしまいました。

他の短編の結論も「はあ??」となるものばかり。
日常描写には美しさもあるが、 ミステリーを名乗るにはお粗末すぎる。
空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488413013
No.49
(5pt)

収録短編「砂糖合戦」はドラマにしても映えると思う

「謎」そのものも魅力的ですし、その謎の裏の人の悪意や好意、感情の渦に読者も触れ、主人公のわたしの潔癖すぎる繊細な心の揺れにも触れ、短編それぞれにまた味わいが違い、面白いです。

特筆すべきは「砂糖合戦」って短編。
喫茶店に入った女性たちがマクベスの魔女のように砂糖壺を囲み、次々と砂糖を紅茶に入れていく。
それも尋常のないスプーン7,8杯以上の沢山の砂糖を。
なぜ?

この面白いなぞかけと、その解決パートの鮮やかさ。短編そのものの後味と、本書全体を通した後味。

確かに謎解きものとしては、女子大生の私生活や文学知識などの回り道も多く無駄な情報はあるのですが、むしろその「無駄」な活写される生活部分や知を刺激する様々な仕掛けにこそ、本書の魅力があると思います。
自分は、ミステリとして読むより小説として読んで、満足な読書体験となりました。
空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488413013
No.48
(5pt)

かもめ

ニコラ・ド・スタールの「かもめ」という題の絵を思い出しました。
空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488413013
No.47
(4pt)

甘過ぎる紅茶に苦い謎がある

日常の謎が五話。
作中で殺人がない上、私たちの風景に優しくミステリーの地平を広げた、北村薫の正に無血革命。
それぞれの動機が、人間の業を映し出す。

噺家・春桜亭円紫が探偵役、文学部の女学生がワトスン役であり、随所に散りばめられた落語や古典文学の蘊蓄も楽しい。
空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488413013

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