天狗の面

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種別
長編
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あらすじ

2007年11月27日 人形が死んだ夜+天狗の面 限定セット

九十歳にして書下ろした最後の長編『人形が死んだ夜』、六十年前に書かれた処女長編『天狗の面』。(「BOOK」データベースより)

評判

天狗の面の評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 C ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点0.00pt

天狗の面の総合評価:

8.00/10点 レビュー 11件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.11
(5pt)

ばあさんピョンピョン何してごじゃる???

夜中だったか明け方だったか、二つの村をつなぐ道の土手でばあさんが
ぴょんぴょん跳んでいる。月の光を浴びながら跳びまわってる。
いったい何してるんだ? このばあさん、いったい何してごじゃる?

「きちがいじゃが仕方がない」もしこのひと言が、この発言場面が
『獄門島』の代表場面、『獄門島』というクレイジーな探偵小説の
核心であるとするなら、この「ばあさんピョンピョン」こそは、この
『天狗の面』の核心であるに違いない。ばあさんはいったい何をしてたのか?
もちろん読めば分かる。分かれば普通の読者は「うえっ!」と思うに違いない。
特に男性読者は「まじかよ」と思うだろう。女性読者だって「ひー」だろう。
私も「おげげげ」とのけぞった。間違いなくこの小説のもっともクレイジーな部分だ。
いまも生々しくこの作品を思い出すことができるのは、この「ばあさんぴょんぴょん」が
あったればこそだ。それ以外は、むしろ、あまり感心できない部分の方が多かった。

すでに五十年前の探偵小説だから、というわけでもない。横溝正史の長大な田舎怨念
連続殺人を浴びるほど読んだあとで、それで、それらの半分ほどの厚さしかない本で、
やっぱり閉ざされた田舎の、一種の特異な怨念ミステリで、これじゃあ(好き嫌いは
別にしても)まったく喰い足りない。おまけに、作者自身が初刊本のあとがきで
「そういう風にはしたくなかった」と言いながら、神津恭介みたいな爽やかな青年名探偵が
出てきたり、ちょっとちぐはぐなんじゃないかな、などと不遜な読中感想をいだきながら
読んでいて、それで、結末の手前で出くわした「ばあさんぴょんぴょん」。思わずのけぞり
ながらも、これだ、これがこの作者のクレイジーだ、そう感じて妙な安堵感を得たのも事実です。

この「クレイジーさ」というのは「うへっ、そこまでやるかよ」という、読者の、いささか
マゾヒスティックな「うれしい悲鳴」のことです。乱歩にも横正にも、その他、本格だろうが
変格だろうが、語り継がれている作品には、みんなそれがあります。この『天狗の面』にも
ありました。少なくとも「ばあさんぴょんぴょん」の部分に、私はそれを感じました。
皆さんはどうだったでしょうか。カーばりの作風とか、本格ミステリとか(自分にはこれが
本格とは思えませんでした)そういう点での感想はよく聞きますが、あの「ばあさん
ぴょんぴょん」について書いている人には遭遇したことがありません。なぜでしょうか。
最近では、単純に自分が勘違いしているだけなのではないか、そんな恐怖にすら襲われます。
本当のところは、どうなのでしょうか。
天狗の面―土屋隆夫コレクション (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 天狗の面―土屋隆夫コレクション (光文社文庫)より
4334733190
No.10
(5pt)

ばあさんピョンピョン何してごじゃる???

夜中だったか明け方だったか、二つの村をつなぐ道の土手でばあさんが
ぴょんぴょん跳んでいる。月の光を浴びながら跳びまわってる。
いったい何してるんだ? このばあさん、いったい何してごじゃる?

「きちがいじゃが仕方がない」もしこのひと言が、この発言場面が
『獄門島』の代表場面、『獄門島』というクレイジーな探偵小説の
核心であるとするなら、この「ばあさんピョンピョン」こそは、この
『天狗の面』の核心であるに違いない。ばあさんはいったい何をしてたのか?
もちろん読めば分かる。分かれば普通の読者は「うえっ!」と思うに違いない。
特に男性読者は「まじかよ」と思うだろう。女性読者だって「ひー」だろう。
私も「おげげげ」とのけぞった。間違いなくこの小説のもっともクレイジーな部分だ。
いまも生々しくこの作品を思い出すことができるのは、この「ばあさんぴょんぴょん」が
あったればこそだ。それ以外は、むしろ、あまり感心できない部分の方が多かった。

すでに五十年前の探偵小説だから、というわけでもない。横溝正史の長大な田舎怨念
連続殺人を浴びるほど読んだあとで、それで、それらの半分ほどの厚さしかない本で、
やっぱり閉ざされた田舎の、一種の特異な怨念ミステリで、これじゃあ(好き嫌いは
別にしても)まったく喰い足りない。おまけに、作者自身が初刊本のあとがきで
「そういう風にはしたくなかった」と言いながら、神津恭介みたいな爽やかな青年名探偵が
出てきたり、ちょっとちぐはぐなんじゃないかな、などと不遜な読中感想をいだきながら
読んでいて、それで、結末の手前で出くわした「ばあさんぴょんぴょん」。思わずのけぞり
ながらも、これだ、これがこの作者のクレイジーだ、そう感じて妙な安堵感を得たのも事実です。

この「クレイジーさ」というのは「うへっ、そこまでやるかよ」という、読者の、いささか
マゾヒスティックな「うれしい悲鳴」のことです。乱歩にも横正にも、その他、本格だろうが
変格だろうが、語り継がれている作品には、みんなそれがあります。この『天狗の面』にも
ありました。少なくとも「ばあさんぴょんぴょん」の部分に、私はそれを感じました。
皆さんはどうだったでしょうか。カーばりの作風とか、本格ミステリとか(自分にはこれが
本格とは思えませんでした)そういう点での感想はよく聞きますが、あの「ばあさん
ぴょんぴょん」について書いている人には遭遇したことがありません。なぜでしょうか。
最近では、単純に自分が勘違いしているだけなのではないか、そんな恐怖にすら襲われます。
本当のところは、どうなのでしょうか。
天狗の面 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 天狗の面 (光文社文庫)より
4334709605
No.9
(5pt)

ばあさんピョンピョン何してごじゃる???

夜中だったか明け方だったか、二つの村をつなぐ道の土手でばあさんが
ぴょんぴょん跳んでいる。月の光を浴びながら跳びまわってる。
いったい何してるんだ? このばあさん、いったい何してごじゃる?

「きちがいじゃが仕方がない」もしこのひと言が、この発言場面が
『獄門島』の代表場面、『獄門島』というクレイジーな探偵小説の
核心であるとするなら、この「ばあさんピョンピョン」こそは、この
『天狗の面』の核心であるに違いない。ばあさんはいったい何をしてたのか?
もちろん読めば分かる。分かれば普通の読者は「うえっ!」と思うに違いない。
特に男性読者は「まじかよ」と思うだろう。女性読者だって「ひー」だろう。
私も「おげげげ」とのけぞった。間違いなくこの小説のもっともクレイジーな部分だ。
いまも生々しくこの作品を思い出すことができるのは、この「ばあさんぴょんぴょん」が
あったればこそだ。それ以外は、むしろ、あまり感心できない部分の方が多かった。

すでに五十年前の探偵小説だから、というわけでもない。横溝正史の長大な田舎怨念
連続殺人を浴びるほど読んだあとで、それで、それらの半分ほどの厚さしかない本で、
やっぱり閉ざされた田舎の、一種の特異な怨念ミステリで、これじゃあ(好き嫌いは
別にしても)まったく喰い足りない。おまけに、作者自身が初刊本のあとがきで
「そういう風にはしたくなかった」と言いながら、神津恭介みたいな爽やかな青年名探偵が
出てきたり、ちょっとちぐはぐなんじゃないかな、などと不遜な読中感想をいだきながら
読んでいて、それで、結末の手前で出くわした「ばあさんぴょんぴょん」。思わずのけぞり
ながらも、これだ、これがこの作者のクレイジーだ、そう感じて妙な安堵感を得たのも事実です。

この「クレイジーさ」というのは「うへっ、そこまでやるかよ」という、読者の、いささか
マゾヒスティックな「うれしい悲鳴」のことです。乱歩にも横正にも、その他、本格だろうが
変格だろうが、語り継がれている作品には、みんなそれがあります。この『天狗の面』にも
ありました。少なくとも「ばあさんぴょんぴょん」の部分に、私はそれを感じました。
皆さんはどうだったでしょうか。カーばりの作風とか、本格ミステリとか(自分にはこれが
本格とは思えませんでした)そういう点での感想はよく聞きますが、あの「ばあさん
ぴょんぴょん」について書いている人には遭遇したことがありません。なぜでしょうか。
最近では、単純に自分が勘違いしているだけなのではないか、そんな恐怖にすら襲われます。
本当のところは、どうなのでしょうか。
天狗の面 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 天狗の面 (角川文庫)より
4041406021
No.8
(3pt)

土屋隆夫スタイルの原点に位置する最初の長編、作風が良く出ていて興味深いが、トリックは当時の法医学レベルからみても無理があろう

土屋隆夫の文庫は殆ど所蔵しているが、最初の長編である本書だけは早くから絶版で再版もなく、漸く入手できて喜んでいる。期待通り、著者らしい時代背景や信州の小村の土地の雰囲気が出ていて、その後の作風の原点を探った気がする。ただ肝心のトリックは、いくら当時の法医学でも、他所で殺害して運ばれた死体は検屍で判別できる筈なので、やや無理があるといわざるを得ない。内容よりも歴史的意義のある書というべきであろう。
天狗の面 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 天狗の面 (光文社文庫)より
4334709605
No.7
(3pt)

土屋隆夫スタイルの原点に位置する最初の長編、作風が良く出ていて興味深いが、トリックは当時の法医学レベルからみても無理があろう

土屋隆夫の文庫は殆ど所蔵しているが、最初の長編である本書だけは早くから絶版で再版もなく、漸く入手できて喜んでいる。期待通り、著者らしい時代背景や信州の小村の土地の雰囲気が出ていて、その後の作風の原点を探った気がする。ただ肝心のトリックは、いくら当時の法医学でも、他所で殺害して運ばれた死体は検屍で判別できる筈なので、やや無理があるといわざるを得ない。内容よりも歴史的意義のある書というべきであろう。
天狗の面 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 天狗の面 (角川文庫)より
4041406021

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